共働き世帯は7割超!共働き世帯の世帯年収と貯蓄が増えないワケ
共働き世帯は、今や夫婦の世帯全体の7割を占めています。一方で「ダブルインカムなのに、貯金が増えない」という声がチラホラ聞かれます。いったいなぜなのでしょうか。
今回は、共働き世帯の平均年収、メリット・デメリット、またダブルインカムの夫婦におすすめの家計管理方法などを紹介します。
共働きが増えた理由とは?
「男女共同参画白書 令和4年版」(2022年)によると、共働き世帯は2021年時点で夫婦の世帯の約7割に達するとされています。
共働きが増えた理由としては、経済的自立を目指す女性が増えている、収入にゆとりが欲しいなど、個々の理由はさまざまですが、ここでは社会的背景について迫ってみます。
共働きが増えた社会的背景
共働きが増えた背景のひとつとして、1人当たりの実質的な収入の減少が挙げられます。厚生労働省の発表によると、世帯収入は1996年の470万円超を境に減り、2014年には約419万円、2018年には少し上がって約433万円です。1人当たりの収入が減少した分を補うために夫婦で働く世帯が増加したと考えられます。
次に、労働意識の変化があります。女性は結婚したら専業主婦として家事・育児をするという価値観が薄れ、仕事にやりがいや収入を求める時代となってきました。
共働きのメリット
共働きのメリット・デメリットを見ていきましょう。まずはメリットから紹介します。
世帯年収が上がる
総務省「家計調査年報(家計収支編)2022年」によると、共働きの世帯年収は平均831万円超となります。一方片働き世帯の場合、平均年収は677万円超です。共働きのほうが片働きより、約154万円多い収入となっています。
老後の備えができる
夫婦2人会社員の場合、国民年金と厚生年金の両方が老後の収入となるため、片働きよりも多く年金を受け取れます。また、収入も多いため、着実に貯蓄を増やすこともできるでしょう。
共働きのデメリット
共働きのメリットは多いものの、もちろんデメリットもあります。このデメリットがダブルインカムなのに、貯蓄が増えない原因ともいえます。
支出入の管理が難しい
夫婦別々にお金の管理をしているとお互いの収支がわからず、世帯全体での貯蓄の把握が難しくなってしまいます。夫婦どちらかが貯金がほとんどなかった、ということも。
家事・育児の分担が難しい
夫婦二人ともがフルタイムで働いている場合、家事の分担が難しく、どちらかに負担がかかることもあります。また、子どもが小さく急な発熱などでお迎えが必要になった際、どちらが行くか問題になることも。残業で食事を作れなければ外食に行ったり、子どもの預け先がないときはベビーシッターを使ったりと、支出も増えがちです。
ダブルインカムにおすすめの家計管理方法
共働き世帯におすすめの家計管理方法をご紹介しましょう。
共同の口座に同程度のお金を入れ、残りはそれぞれで管理
共同で管理する銀行口座を作り、毎月10万円などお互い一定の金額を共同口座に入れる方法です。夫婦の収入が同じくらいの場合におすすめの方法です。
デメリットとしては、一定の金額以外は自由に使ってもよいため、お金の行方が見えづらくなることがあります。また、口座は個人名義しか作成できないので、実際には共同口座であっても名義人(夫婦のどちらか一方)が亡くなったら、口座凍結されてしまいます。
夫婦それぞれのお金を1つにまとめ、二人ともお小遣い制にする
二人の収入を合わせて口座に入れ、そこから夫婦それぞれのお小遣いを取り、生活費や貯蓄は残りから払う方法です。透明性が高く、貯蓄が進みやすい方法です。
デメリットは、支出がすべて明るみに出るため、自由にお金を使えないことに負担を感じることや、夫婦どちらかが亡くなると口座が凍結されることなどです。
家計簿プリペイドカード&アプリを使う方法も
老後や教育資金を貯めるには、家計管理が欠かせません。そこでおすすめなのが、家計管理ができるVisaプリペイドカードと家計簿が一緒になったアプリ「B/43(ビー ヨンサン)」です。毎月の予算を決めてプリペイドに入金しておき、支払いすると明細がアプリに反映され支出を管理できるというもの。夫婦、子供とシェアもできるので入れておくと大変便利です。
共働きの場合、支出の行方を夫婦が把握できていなければ、貯蓄が難しくなってしまいます。二人でしっかり話し合って、自分達にあった家計管理の方法を見つけましょう。アプリを活用するなど、よりよい方法が見つかるとよいですね。