くらし

カーシェアとレンタカーどっちがおすすめ?損益分岐点や目的がポイント!

そなえる

カーシェアとレンタカーどっちがおすすめ?損益分岐点や目的がポイント!

【画像出典元】「show999- stock.adobe.com」

車を一時的に借りられるサービスである「カーシェアリング」と「レンタカー」。この2つのサービスは似ていますが、利用料金などの費用はどちらがオトクなのでしょう。
今回は、レンタカーとカーシェアのサービス内容の違いや料金体系を比較した上で、レンタルする上での損益分岐点をご紹介します。注目ポイントや距離や時間、車を賢く借りるためにも、双方の違いを理解しておきましょう。

カーシェアとレンタカーの違い

カーシェアリングのイメージ
【画像出典元】「chesky- stock.adobe.com」

カーシェアとレンタカーは、どちらも車をレンタルするサービスでありますが、細かな部分に違いがあります。ここでは双方のサービスの特徴を比較します。

カーシェアとは?

「カーシェア」は、15分単位の短時間で利用できることが特徴的なカーレンタルサービスです。たとえば「タイムズカー」では、220円/15分~の料金で車が借りられ、ちょっと車が必要な時に便利です。もちろんレンタカーのように24時間、48時間と長時間レンタルすることも可能です。

その他、レンタカーを比べた場合、以下のような違いがあります。

・短時間の利用であればレンタカーより割安
・利用する上で初期登録費用、月額料金が発生する
・燃料代は発生しない、代わりに1km当たり〇〇円の距離料金が発生する場合がある
・基本的に「乗り捨て」はできない
・利用前の洗車や車内清掃が行われないことがある
など

レンタカーとは?

レンタカーは、最低3時間からの利用としているレンタカー会社が多く、まとまった時間車を借りたい方向けのサービスです。(※ただし最近は10分単位で利用できるレンタカー会社もあり。)

「トヨタレンタカー」や「日産レンタカー」といった大手のレンタカー会社は、現地での「乗り捨て」も可能であるため、旅行中などでも利用しやすいのが魅力です。レンタカーの場合、カーシェアとは違い燃料代が別途発生し、返却時にはガソリンを満タンにする必要があることも覚えておきたい点です。

カーシェアとレンタカー、どっちが安い?実例で比較

コンパクトカーが並ぶ
【画像出典元】「Kadmy- stock.adobe.com」

気になるコストの面として、カーシェアとレンタカーではどちらが安く利用できるのでしょう。ここでは実例を挙げながらシミュレーションしていきます。

カーシェアの費用(タイムズカー)

大手カーシェアサービス「タイムズカー」でベーシックタイプの車両(軽やコンパクト)をレンタルした場合、利用時間別の基本料金は以下のようになります。

15分まで:220円
1時間まで:880円
3時間まで:2400円
6時間まで: 4290円
12時間まで: 5500円+距離料金(20円/km)
24時間まで:6600円 +距離料金(20円/km)
36時間まで:8800円+距離料金(20円/km)
48時間まで:9900円+距離料金(20円/km)
72時間まで:1万4300円 +距離料金(20円/km)
以降1日毎:5500円+距離料金(20円/km)
その他:初期費用1650円&月額料金880円

タイムズカーのようなカーシェアでは燃料代はかかりません。車内に設置されている専用の給油・洗車カードで給油できます。しかしその代わりとして、6時間以上の利用では「距離料金(20円/km)」が発生します。このレートは燃料代より高くなるため、長距離を走行するほどカーシェアは不利になります。

【距離料金は注目ポイント】
例えば、100km走行した場合の距離料金は2000円となりますが、これに対し燃費が20km/Lのコンパクトカー、レギュラーガソリン160円の条件下で100km走行した場合の燃料代は800円となり、燃料代より距離費用の方が割高になります。

レンタカーの費用(トヨタレンタカー)

大手レンタカー会社「トヨタレンタカー」でC1タイプの車両(ヤリスなどのコンパクトカー)をレンタルした場合、利用時間別の基本料金は以下のようになります。

3時間まで:4312円+燃料代
6時間まで:6160円+燃料代
12時間まで:6600円+燃料代
24時間まで:8580円+燃料代
以降24時間:7260円+燃料代
※東京エリアを除いた一般エリアの料金

レンタカーの場合、利用時間や距離に関係なく、燃料代が発生します。燃料が無くなれば実費で給油する必要があり、返却時にはガソリン満タンで返却する必要があります。

カーシェアとレンタカーの損益分岐点は「6時間まで」が目安

AとBの比較
【画像出典元】「tamayura39- stock.adobe.com」

カーシェアとレンタカーの損益分岐点は「6時間まで」がひとつの目安となります。6時間までであればカーシェアの方が割安となり、コストを抑えられます。

一方、6時間を超えると基本料金の差は埋まっていきます。カーシェアの場合は燃料代より割高となる「距離料金」が加算されるため、長時間、長距離の利用になるほど不利になるのが一般的です。

特に、高速道路を使い遠方まで長距離の移動をする場合には、距離料金の関係から、カーシェアよりもレンタカーのほうが費用を抑えられるでしょう。

あまり走らないのでればカーシェアが有利

12時間、24時間と長時間レンタルする場合であっても、あまり走行せず距離料金が少ない使い方であれば、基本料金の安いカーシェアを選んだほうがお得になることもあります。たとえば12時間車をレンタルしても、実際の走行距離が50キロ程度と少ない場合であれば、カーシェアのほうが総費用は少なくなるでしょう。

【24時間レンタル、走行距離が50キロの場合の費用目安】
カーシェアリング(タイムズカー):6600円+1000円(距離料金20円/km)=7600円
レンタカー(トヨタレンタカー):8580円+400円(燃費20km/Lの車、レギュラーガソリン160円を想定)=8980円

近場ならカーシェア、長距離ならレンタカーがおすすめ

コンパクトカーで旅行
【画像出典元】「Faula Photo Works- stock.adobe.com」

最後に、カーシェアとレンタカーは、どういったケースで利用するのが効果的であるかを身近な例を交えながら紹介していきます。

近所への用事であればカーシェア

「近所へ買い物に出向くため車が必要」「近場の送迎のため車が必要」「1~2時間程度で用事が完結する」といったケースであれば、短時間、短距離での利用料金の安いカーシェアがおすすめです。

遠方への旅行ではレンタカー

「何百キロも離れた遠方地まで旅行する」「何泊もする旅行で旅行先でもたくさんドライブする」といったケースであれば、前述した距離料金の関係から、カーシェアよりもレンタカーの方が割安になりやすいです。

乗り捨てをしたいならレンタカー

レンタカーであれば「乗り捨て」が可能です。たとえば遠方への旅行において、行きはレンタカーで移動し、レンタカーは旅先で乗り捨て、疲れている帰りは飛行機や新幹線で帰宅するというプランも組めます。ただし乗り捨てをする場合、料金が割高になるため、その点は覚えておきましょう。

頻繁にレンタルしたい場合はカーシェア

カーシェアを利用する場合、基本料金とは別に月額料金が発生します。ただし月額料金はその月のカーシェアの利用金額として使え、乗った月は月額料金が実質0円になる制度としているカーシェア会社が多いため、毎月頻繁に車をレンタルしたい人はカーシェアが向いています。

試乗をしたいのならカーシェア

「いろいろな車を体験してみたい」「購入予定の車の試乗をしたい」といったケースであれば、15分単位の短時間でレンタルができるカーシェアがおすすめです。発売されたばかりの最新モデルや、高級車やスポーツカーなど個性的なモデルをレンタルできるカーシェアサービスもありますので「お試し」として活用できます。

以上のように、短時間短距離の利用ほどカーシェアがお得であり、長時間長距離の利用ではレンタカーの方が有利になりやすいです。当日、何時間利用するか、何キロ程度走行するかも踏まえた上でどちらを選ぶかを考えていきたいところです。