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自宅を担保に資金を借りて、死後に売却&返済~第2回「リバースモーゲージの具体例」 

そなえる 内山 貴博

自宅を担保に資金を借りて、死後に売却&返済~第2回「リバースモーゲージの具体例」 

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目次

1回目にリバースモーゲージの概要や考え方、注意点などをお伝えしました。今回は金融機関や自治体などが提供しているリバースモーゲージについて具体的に見ていきたいと思います。

家を担保に老後資金を借りる?~第1回「初めて知るリバースモーゲージ」

銀行提供のリバースモーゲージ

シニア夫婦
imtmphoto/iStock/Thinkstock

著者が活動拠点としています九州でも、いくつかの銀行でリバースモーゲージを取り扱っています。

まず通常の銀行サービスや商品と大きく異なるのは、居住対象地域が限定されている場合が多いことです。通常の住宅ローンであればより自分に合ったローンを選んだ結果、他県の銀行と契約するということもありますが、リバースモーゲージについては、少し勝手が違うようです。

多くの銀行が「営業エリア内の物件に住んでいる人」と対象を絞っているケースが多く見受けられます。リバースモーゲージに興味のある方は、まずは日ごろ取引のある近くの銀行で対応可能かどうか調べてみることから始めてみてください。

次に借入方法と返済方法を見てみましょう。

リバースモーゲージの場合も借入したい方が所有している土地建物の価値によって融資額が決められます。借入する方は、融資額の範囲内ならいつ・いくらでもお金を借りることができます。

例えば融資額が1,000万円であれば、月の借入額10万円の方が8年ほど融資を受け続けることができます。毎月ではなく、必要な時だけ月に1回借入をすることも可能です。

そして毎月の返済が利息のみという点も大きなポイントですね。金利が3%の場合、10万円の借入額に対して毎月の返済利息は250円程度となります。大きな負担ではありませんが、当然借入残高が増えれば増えるほど支払利息も上乗せされていきますので、その点は注意が必要です。そのため、途中で借入額の一部(全部)を返済できる繰上返済に対応している金融機関もあります。

利用できるかどうか?そしてどこが有利か?じっくり検討を

住宅街
7maru/iStock/Thinkstock

お住いのエリアによっては、複数の地方銀行などがリバースモーゲージを提供している場合があります。多くの銀行では対象となるのは戸建てですが、マンションでも利用できる場合もあります。また、金融機関によっては積極的に取扱っていないところもあるようですので、焦らずじっくり比較検討をしてください。

また、民間銀行に限らず、低所得者や生活保護世帯の方は、各市町村に設置されている福祉センターが窓口となり「不動産担保型生活資金貸付」という名称でリバースモーゲージを行っていますので、こちらを検討するのも一つの手です。いわゆる公的融資という位置づけになります。

年収が少なく銀行審査で通らなかった方などは、こうした社会福祉協議会の制度を優先的に検討されると良いと思います。

分岐点
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旅行、医療費や介護費、先をしっかり見据えて

2回に分けて見てきましたように、リバースモーゲージを活用すれば、担保評価などから算出される融資限度額の範囲内で必要に応じてお金を借りることができ、毎月の返済は原則利息のみで済みます。

私たちは何歳まで生きるか分かりません。将来不動産の価格がどうなるかも分かりません。ですから、「リバースモーゲージを利用してよかった!」となることもあれば、逆に、それほど借入をすることなく亡くなり不動産を手放すことになると、「リバースモーゲージの契約をしなければよかった・・・」と残された家族が思うこともあります。

さらには早々に融資限度額満額まで借りてしまい、その後は利息の返済や生活資金の工面に困ってしまったということも想定されます。

1回目のコラムでもお伝えしましたが、いずれにしましても老後にどのような生活を送りたいのかじっくり考えることをおすすめします。さらには相続人となるお子さんとも話し合って価値観を共有し、先々のプランを立てながら、リバースモーゲージを一つの選択肢として検討してください。

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