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ふるさと納税、所得税の還付や住民税の控除っていつ?計算方法も解説

ためる 白浜 仁子

ふるさと納税、所得税の還付や住民税の控除っていつ?計算方法も解説

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目次

2015年に確定申告が不要となるワンストップ特例制度が始まるとともに、年々注目度が高まっているふるさと納税。でも、まだ仕組みが良く分からないという人も多くいるようです。今回は、ふるさと納税をした場合に、税金がどんなふうに安くなるんだろう?いつ還付されるのだろう?と疑問に思っている人に、基本的なふるさと納税の仕組みと還付される時期、所得税や住民税の減税を確認する方法を解説。還付金額や確定申告が不要となるワンストップ特例制度についてもお伝えします。

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ふるさと納税とは?

ふるさと(地方)を応援するという意味でつけられている「ふるさと納税」は、都心部に働き手が集中することによる税収格差を緩和するためにできた制度です。生まれ育った地域やお世話になった地域、応援したい自治体など希望の地域に寄付ができ、しかもその地域の特産品などの返礼品が受け取れるという、寄付をする方も、される方も、うれしい制度です。また、手続きをすると1年間の寄付額から2000円を引いた残り全てが税金から控除されるため、「実質2000円の負担で返礼品が受け取れるお得な制度」とも言われ注目を浴びています。

ふるさと納税をすると所得税は還付されるけど、住民税は還付なし!?

税金
【画像出典元】「iStock.com/supawat bursuk」

ふるさと納税をした場合に、寄付額の2000円を差し引いた残りはどのように控除されるのでしょうか?会社員のケースで見ていきましょう。会社員の所得税は、職場がこの先1年間(1月~12月)に支給する給与等をもとに、大体の税額を計算し源泉徴収しています。

もし、扶養家族が増えたり、生命保険料控除を受けたりする場合は、年末調整で届け出をすれば所得税を再計算し調整してくれるというのは会社員の方ならご存知かと思います。ただ、ふるさと納税の控除は年末調整では手続きができないため、確定申告が必要になります。申告をすると税金(所得税・住民税)から2000円を引いた残りの寄付額が控除され、実質2000円の負担で寄付ができ返礼品が受け取れるということになります。

ここで知っておきたいのは、所得税と住民税の控除のされ方の違いです。所得税は、職場が事前に税務署に納めているので確定申告をすることで所得税が還付される仕組みです。一方で住民税は、後払いとなっており、前年の収入に対する住民税を翌年6月から1年間で納めます。ですので、確定申告をすると翌年6月以降に給与から差し引かれる住民税が、ふるさと納税の控除分だけ安くなる仕組みです。

所得税からの控除は、申告後3月~4月に指定した口座に還付金が振り込まれるため分かりやすいですが、住民税分はこれから納める税金が安くなる仕組みなので、控除されたことを実感しにくいかもしれません。住民税からの控除を実感するには、6月ごろに職場からもらう「市町村民税決定通知書」が鍵になります。図の赤枠部分「税額控除額」にふるさと納税によって調整された額が記されています。

所得税と住民税、どれぐらい還付または控除されるの?

それでは、具体的にふるさと納税をした場合に控除される金額の計算方法をみていきましょう。ふるさと納税で受けられる控除額は以下の3つの合計です。

(1) 所得税から受けられる控除額
(ふるさと納税の金額ー2000円)×所得税率A(5%~45%) 
※別途、復興税の上乗せ分もありますが、ここでは割愛します。

(2) 住民税(基本分)から受けられる控除額
(ふるさと納税の金額ー2000円)×住民税率B 10%

(3) 住民税(特例分)から受けられる控除額
(ふるさと納税の金額ー2000円)×(100%-所得税率A-住民税率B)

例えば、年収400万円の人が3万円寄付した場合は次のようになります。

(1) 所得税から受けられる控除額
(ふるさと納税3万円-2000円)×所得税率5%=1400円

(2) 住民税(基本分)から受けられる控除額
(ふるさと納税3万円-2000円)×住民税率10%=2800円

(3) 住民税(特例分)から受けられる控除額
(ふるさと納税3万円-2000円)×(100%-5%-10%)=2万3800円

このように、所得税で受けられる控除額は(1)1400円、住民税で受けられる控除額は(2)2800円+(3)2万3800円で、合計2万8000円が税金から控除されるということになります。

ここで注意が必要なのは、いくら寄付をしても2000円以外は全て控除されるというわけではないということです。控除される金額には上限があり、それは人ごとに異なります。もちろん、寄付自体はいくらでも可能ですが、上限を超えた分の控除はないので2000円+上限を超えた金額が自己負担となります。

上限額は、収入や家族の扶養状況、生命保険やiDeCoの加入、住宅ローン控除などによっても変わってきます。ふるさと納税の専用サイトなどでシミュレーションができるため、目安を確認するといいでしょう。

●さとふる https://www.satofull.jp/static/calculation01.php
●ふるさとチョイス https://www.furusato-tax.jp/about/simulation

確定申告不要で住民税控除が受けられる「ワンストップ特例制度」とは?

米農家の老夫婦
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会社員のように普段、確定申告をしないという人にとっては、負担感があるかもしれません。そんな人は、確定申告をしなくてもいい「ワンストップ特例制度」を利用してふるさと納税をするのがおすすめです。これは、もともと確定申告をする必要がない人で、5つの自治体までのふるさと納税であるなら利用できるという制度で、所得税からの還付はなく、その代わり2000円を引いた残りが住民税から全て控除される仕組みです。

Webでふるさと納税をするときに、ワンストップ特例制度の利用にチェックを入れておくと、寄付先の自治体から「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」が届きます。これにマイナンバーや本人確認資料を添えて返信するだけで、手続きは全て終了です。

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ふるさと納税は控除や返礼品ばかりでない、地方の発展の力になる制度

ふるさと納税は、自治体を応援するためにできた仕組みです。返礼品ばかりが話題となる傾向にありますが、ふるさと納税の資金を何に使って欲しいのか指定することもでき、地方の発展に大きな力となる素晴らしい制度です。

中には、お礼の品がない寄付もあり、首里城が焼失した沖縄県那覇市はその一例です。那覇市には、あっという間に、ふるさと納税で何億円もの寄付が集まっており、この制度の強力なパワーと可能性を感じます。返礼品を楽しみにしながら自治体の応援をする...。そして、首里城の火災のような緊急事態が発生したときには皆で支えていく…。

ふるさと納税をしたことがないという方は、まずふるさと納税のポータルサイトを覗いてみることから始めてはいかがでしょうか。

●さとふる https://www.satofull.jp/
●ふるさとチョイス https://www.furusato-tax.jp/
 

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