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絶対リボ払いしてはいけない支払は?仕組みや使い方の注意点をわかりやすく (2ページ目)

かりる 内山 貴博

リボ払いの手数料と計算方法をシミュレーション

支払いに苦しむ女性
【画像出典元】「iStock.com/sam thomas」

リボ払いの手数料水準はカード会社によって異なりますが、おおむね15%程度です。手数料が15%で「元金」で毎月5000円ずつ返済する場合、どれだけ手数料が生じるか計算してみましょう。

どうしても欲しいものがあり10万円で購入、定額5000円(元金)のリボ払いで来月から返済するとします。では5000円のうち、いくらが手数料でしょうか?

10万円×15%×30/365=約1232円
15%は年換算であるため、「1か月分の支払い」ということで30日/365日を乗じます。

最初の月は元金5000円+手数料1232円=6232円支払うことになります。
次の月は10万円のうち5000円は返済しているので、残高95000円×15%×30/365=約1171円が手数料となり5000円+1171円=6171円が返済額となります。

このように毎月返済する元金は変わらず、その時点での残高に手数料が生じるため、残高が減ることで手数料も減っていきます。

一方で元利金の場合は以下のようになります。
毎月、元利金含めて5000円の定額支払いとなるため、初回の手数料は先ほどと変わらず1232円、そして元金は残りの3768円ということになります。では、その次の月はどうでしょうか?元金10万円は先月の返済で3768円少なくなっていますので、(10万-3768円)×15%×30/365=1186円が手数料となります。

「元金」払いも「元利金」も手数料の計算方法は同じで残高×金利×該当日数分ということになります。もちろん、途中で別の買い物をリボ払いで行えば、その分残高が増えるわけなので、返済回数も増えますし、手数料もその分多く払うことになります。

※計算は概算です。実際は異なる場合があります。

「元金」払いと「元利金」払いはどちらがよい?

「元金」払いは毎月一定額元金を返済するため、確実に指定金額分の残高は減っていきます。一方で「元利金」の場合は、手数料と元金を合わせて事前に定めた金額を返済することとなるため、残高が多い際など、毎月の返済額のうち元金はわずかで、大半が手数料ということも考えられます。

この場合元金がなかなか減らないため、返済回数が長くなり、手数料の負担もかさんでしまいます。もちろん、毎月あらかじめ決められた金額以上払う必要がないため、分かりやすく計画的に返済ができるという点はメリットといえるでしょう。リボ払い決済にする際に、どちらのタイプなのかを事前に確認してください。

リボ払いにメリットはある?リボ払いが向いている支払いとは

手数料(金利)のことを考えると、リボ払いは積極的に活用してほしい支払方法ではありません。ただし、以下のようなケースであればリボ払いを検討してもいいと思います。

(1) 絶対に必要な買い物であるが、一括で購入する余裕がない
(2) 限定品などでどうしても今のうちに手に入れておきたい

例えば新社会人や若い人は仕事で(1)のケースになることもありそうです。社会人としてスーツや靴、ビジネスバッグなどそろえるものも多く、あっという間にお給料を使ってしまったという経験がある人も多いと思います。

しかし、仕事で必要なものを購入しないわけにもいきません。仕事をすることで、そして成果を上げることでお給料も伴ってくるわけです。こういった場合にリボ払いは有効です。必要なものを先に買い、支払いを先送りできます。結果「出世払い」のような格好となるわけです。

(2)も同様ですが「今買わないと入手できない」「将来高騰して、ますます購入できなくなるかもしれない」といった場合も、リボ払いを検討するに値すると思います。趣味や嗜好品など、自分にしか分からない価値観があると思います。その商品やサービスが自分にとってどれだけ優先順位が高いのか、じっくり検討しながらリボ払いを活用してください。

次は、絶対にリボ払いにしない方がよい支払についてお伝えします。