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20代一人暮らし、手取り少なくても貯金できるコツは?節約術をFPが解説 (2ページ目)

ためる 権藤 知弘

まずは毎月どのくらいの貯金額を目安にしたらいい?

それではどれぐらいの金額を貯金できるといいでしょうか。個人差があるので難しいのですが、目安として手取りの10%を貯金するイメージでスタートしてみるのはどうでしょう。

手取りが16万円であれば、まず1万6000円を先取り貯金して、残りでやりくりしていくイメージです。貯金をする仕組みができるまでは、手取りの10%を貯金するのはかなり大変だと思います。

特に収入に対して家賃の割合が高い人は仕組み自体が作りにくいと思いますが、その場合は10%にこだわらず少額でも構わないので先取り貯金の仕組みを作りましょう。また、毎月の収入的に定期的な貯金が難しければボーナスの半分は貯金するなど、何らかの仕組みやルールを作りましょう。

少額投資から始めてみるのも方法の一つ

貯金を頑張る人
【画像出典元】「stock.adobe.com/Karin & Uwe Annas」

先取り貯金の仕組みができたら投資をスタートさせてみましょう。貯金に回す金額の2割程度をつみたてNISAなどの投資に振り分けると将来的に大きな違いを感じることができると思います。

インターネット専業銀行の証券会社などでは100円単位で投資信託という金融商品を購入することができます。投資信託は株式・債権などに分散して投資を行う金融商品で、日本国内だけでなく海外のマーケットにも投資を行います。

投資なので短期的に見れば元本割れをすることもありますが「長期・分散・積立」という投資方法をとればプラスになることが多く、20代からスタートさせれば時間も十分にあり、またマーケットの値動きでお金や経済のことにも興味が向くと思います。

難しくて分からないという人は、ロボアドバイザーという仕組みを使って投資のアドバイスを受けながら積立投資ができるサービスも出てきたので活用してみるのもいいでしょう。

一人暮らしをしている20代、30代で貯金できない人の相談事例

ここで筆者への相談事例を紹介します。

20代女性

一人暮らしを始めてお金が貯まらないという相談でした。まず家賃をはじめとする固定費を書き出してもらい、家計簿を3カ月つけましょうというところからスタートしました。目立ったムダ遣いはなかったのですが、細々とした出費が多かったため支出の見直しと固定費を切り替えるように進めていきました。

特に携帯代に関しては自宅にネット環境がなかったため電話代がかさんでいましたが、いわゆる格安携帯に変えることで通信費も安くなり、少しずつ貯金ができるような仕組みになっていきました

30代男性

高収入・高支出で貯金がない方でした。保険・携帯なども見直しましたが、特に目立ったのは、毎月課金されるサービスに加入しているけれど、使っていないものが多かった点です。携帯の使っていないサービスやネットの動画配信サービス、スポーツクラブなど、解約手数料が発生するものもありましたが、一度整理をしましょうということで見直しを進めました。そうするとご自身の意識も少し変わり「頑張って貯金をしてみよう」という方向に進んでいます。

まとめ

不思議なもので、できる人は苦も無くできるけど、できない人はホントにできないというのが貯金です。まずは先取り貯金の仕組みを作っていくことが重要です。また、貯金をして何をするかという目的も大事でしょう。

貯金を始めるときには、まず予備資金として家賃を含めた生活費3カ月分を貯めましょう。そうすれば病気などで仕事ができないときなどの支えになりますし、「転職期間中の3カ月分の生活費はある!」などと思えば少しは気が楽ではないでしょうか?いずれにしても貯めるのは難しく、使うのは一瞬というのがお金です。気長にコツコツと少額からでよいので貯金体質を目指してスタートしてみましょう。

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一人暮らしと貯金に関するQ&A

Q.毎月の生活費がギリギリで、ボーナスで不足分を補っています。何かいい方法はありますか?

A. 通信費(携帯代)やネットの月課金(動画サイトなど)などでムダなものはないでしょうか?毎月300円~1000円のものでもチリも積もれば山となり、まとまった出費になっていることも多く、一度確認をおすすめします。

Q. 引っ越し費用が発生しても安いところに引っ越しした方が良いですか?

A. 通勤・通学に支障がなく、更新時期にあたれば引っ越しするのもおすすめです。引っ越し費用は季節による変動が大きいためハイシーズンといわれる3~4月はどうしても高くなります。時期を外せば費用も安くなりますので、そことバランスが取れれば固定費削減のために有効だと思います。

 

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