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奨学金を増額できる場合、一人暮らしした方が経済的?/10代男性学生相談

FPにききたいお金のこと 権藤 知弘

奨学金を増額できる場合、一人暮らしした方が経済的?/10代男性学生相談

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Wallet+ユーザー様からいただいた「FPに聞きたいお金のこと」。今回は、奨学金をもらいながら大学に通っている10代男性から、1人暮らしに関する相談です。

10代男性Nさんの相談

現在奨学金を利用して大学に通っています。親からの仕送りは毎月1万円、アルバイト収入は月平均で2~3万円です。通学費用も奨学金で賄っていますが、通学に1時間以上かかり、1カ月で3万円以上の費用がかかります。そのため、一人暮らしを検討していますが、今は負担していない家賃、食費、光熱水費、通信費などを考慮すると資金面に不安があります。しかし一人暮らしであれば奨学金の貸与額を拡大できるほか、給付額も2万5000円程度割増されるため、結果的にどちらが経済的に望ましいのか悩んでいます。アドバイスお願いします。

まずは奨学金のタイプに関して

Nさん、こんにちは。新型コロナウイルスの影響で大学生活にも大きな影響があると思います。家から通うか一人暮らしをするかお悩みのようですね。一緒に考えてみましょう。

奨学金制度を設けている企業や団体は数多くありますが、一番多くの人に活用されているのが日本学生支援機構の奨学金制度です。(以下、学生支援機構)

学生支援機構の奨学金には返還不要の給付型と返還が必要な貸与型の二つに分かれます。また貸与型はさらに無利子の第一種と利子が付く第二種に分かれます。Nさんの利用している奨学金ですが、自宅外だと増額申請ができるということなので貸与型の第一種と給付型の併用だと思います。この後は貸与型の第一種を利用している前提で進めて行きます。

自宅外通学の基準を満たしているかを確認しましょう

学生支援機構の自宅外通学の定義を満たしているのかを再度確認しましょう。定義に当てはまらなければ、奨学金の増額はできません。
次の自宅外通学の要件(1~5)のいずれかに該当し、その旨を申告することが必要です。

Nさんの交通費は3万円/月ということですので上記の項目の3を満たしているように思われます。*通学費は定期代が基準になるので注意してください。

一人暮らしの生活費を見積もりましょう

コーヒーを飲む男性
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Nさんが一人暮らししたときの生活費を試算しましょう。
頭の中でイメージするだけでは難しいので表にして「見える化」しましょう。一人暮らしをすると、事前に考えていたプランより支出が多くなることが一般的です。そのため奨学金とバイト代を合わせると毎月の収入がいくらぐらいになるかを試算、その上で家賃がいくらぐらいであれば大丈夫かを考えましょう。また収入に関しては学校行事などでアルバイトができないこともあります。希望的観測で多めに見積もらないようにしましょう。以下の表を参考にしてください

自宅通学と一人暮らし、費用が多くなるのは?

一人暮らしで必要な費用が大まかに分かれば、次に自宅から通う場合の収支と比較してみましょう。Nさんの場合だと、どちらの支出が少なく済むでしょうか?

居住地や学校の所在地で大きく変わるのが家賃です。都心に近ければ費用が高くなり、建物の場所や設備などによっても大きく異なります。

家賃に関してもう一つ言えるのは、家賃は固定費といって毎月同じ金額が継続的に必要になる項目です。「ちょっと頑張れば大丈夫」かもしれませんが、その“ちょっと”がずっと続きます。ご注意ください。

奨学金は返還が必要であることを忘れない

注意マークの積み木
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もう一つ、絶対に忘れてはいけない重要なことは、貸与型奨学金は返還が必要なことです。
貸与型奨学金は、貸与が終了した月の翌月から数えて7カ月目から返還が始まります。イメージとしては就職した年の秋頃から返還がスタートしますが、就職して時間があまり経過していないので給与もそれほど多くないと思います。

給与は額面金額の2割程度が控除されるので、額面金額が20万円とすれば手取りは16万円+αです。その中から奨学金を返還していくことになるので、毎月のやりくりに与える影響はかなり大きいと思います。特に就職で一人暮らしを選択し、会社から家賃補助などがなければ相当大変です。この点は慎重に判断してください。

それでも一人暮らしの経験は得がたいものです

一人暮らしはNさんにとって良くも悪くも大きな経験を与えてくれると思います。筆者も大学生の時に一人暮らしをしましたが良い経験でした。また日本学生支援機構の前身である日本育英会から貸与型奨学金を借りて返済しました。

奨学金の返還は、正直な印象としてはとても大変でした。もし奨学金の増額を希望するのであれば覚悟が必要です。その覚悟ができて、費用を見積もりして一人暮らしにメリットがあるようならチャレンジしてください。若いうちの経験は非常に大きな宝ですが、奨学金は卒業後の長い期間に影響があります。冷静に考えて決めてくださいね。

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