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セレブになりたい!三世代で達成可能⁉な必勝法とは

経済とお金のはなし 竹中 英生

セレブになりたい!三世代で達成可能⁉な必勝法とは

【画像出典元】「LightField Studios/Shutterstock.com」

最近は、どの経済紙を見ても「日本経済はもうだめ」といった論調の記事が目立ちます。確かに、どの経済指数を見ても先行きの明るさを感じることは難しいでしょう。ですが、諦めてしまったら、そこで何もかもお終いです。

それでなくても日本社会は同調圧力が強いため、皆同じ方向へ流されがちです。いったん「悪い」と思ったらあっという間に先行きの不安感が社会中にまん延し、消費がさらに落ち込んでしまいます。
そうならないためには、常に論理的かつ冷静に考える癖をつけておかなければなりません。

そこで今回は、「セレブになりたい!」という願いをかなえられる方法をご紹介したいと思います。「毎日の暮らしに精一杯でセレブなんて考えられない!」と思う方こそ、最後までぜひお付き合いください。

はじめに「セレブ」の定義を設定

セレブ
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ひとことで「セレブ」といっても、その定義は人によってさまざまです。年収の多さを基準にする人もいれば不動産の数や貯金の額の多さを基準にする人もいます。そこで本記事では、以下の基準をすべて満たした人を「セレブ」と設定します。

 

働く必要がない人

会社を経営しているとたくさんの給料をもらえるかもしれませんが、その分ストレスも激しいため、結局ストレス発散のために散財したり暴飲暴食で健康を害したりしてしまいます。ですから、貯金を切り崩すことなく、働かず、安定した収入がある人をセレブリティの第一条件とします。

都内港区のマンションで家賃150万円以上のタワーマンション高層階に住んでいること

家賃がタダに近いような田舎へ行けばセレブのハードルはうんと低くなりますが、それは誰もがイメージするセレブではありません。やはり、「港区・タワマン・高層階」に住んでこそ、皆があこがれるセレブです。

港区内といっても物件はピンキリですが、最低でも150万円くらいは出さないと好立地の高層階は難しそうなので、ここは150万円以上で条件を設定します。

子供も孫も働く必要がない人

自分だけが好き放題お金を使っているだけでは、本当のお金持ちとは言えません。世界中どこの名家でも、本当のお金持ちはずっと前からお金持ちです。ですから、子供も孫も生きるために働く必要がない人が条件です。

毎月の生活費が家賃を除いて100万円

「毎月の生活費が家賃を除いて100万円」というと、意外に少ないと思われる方もいるかもしれません。でも、住んでいる場所の立地は抜群ですから、基本的に何でも徒歩圏内で済みます。ですから、自動車を持つ必要はありません。必要な時はハイヤーを呼んだ方が安上がりだし安全です。

また、子や孫も働く必要がありませんから、必ずしも大学へ行く必要もありません。さらに、お金で困らないので生命保険に加入する必要もありませんし、年金や保険の心配も不要です。

したがって、生活費の大半は食費や水道光熱費と遊興費となるでしょうから、毎月100万円もあれば十分でしょう。

ここまでの条件を一言でまとめると、以下のようになります。

定期的・継続的に得られる収入が毎月手取りで250万円ある

これを、本記事でのセレブの定義とします。ちなみに、会社員がこの金額を給料でもらおうとしたら、ざっと年収6000万円くらいは必要になります。

セレブになる方法と必要なこと

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ここからが本題です。セレブになるためには何をすれば良いのでしょうか?答えは簡単です。「投資」です。今からご紹介する条件で投資をおこなえば、誰でも三世代くらいでセレブになれます。

セレブになるための投資方法

外資系IT企業の役員でタレントの厚切りジェイソンさんは、S&P500に13年間投資し続けただけでFIREを達成しました。S&P500とは米国の経済パフォーマンスを示す指数のことで、日本の日経225のようなものです。その指数に連動しているETFに投資を続けFIREを達成したわけです。

では、そのパフォーマンスを調べてみましょう。下図をご覧ください。


 
<引用元> 楽天証券「S&P500は世界最強の株価指数!業績相場に挑む米国株式」より一部抜粋  

30年間の平均利回りが年率9.3%で、かつ配当利回りは平均で1.5%前後ですから、厚切りジェイソンさんが書籍の中で述べていたように平均利回りが6%を下ってはいません。ただし、今後もこのパフォーマンスが続くかどうかは分かりません。

そこで、三世代に渡る投資を行うにあたり、条件を少し厳しく以下のように設定します。

では、この方法で実際に投資をした場合のシミュレーションをしてみましょう。

パターン① 二世代目から海外移住

最初のパターンは、二世代目から海外移住をする場合です。なぜ海外移住をするのかは、のちほど説明します。

下図をご覧ください。

月初の残高に対して年利3%、配当利回り1.5%で毎月3万円の投資を始めたとすると、2カ月目の運用益と配当利回りは以下のようになります。

  • 運用益・・・月初残高30,000円×年利3%÷12カ月×1カ月=75円
  • 配当金・・・月初残高30,000円×利回り1.5%÷12カ月×1カ月≒38円
  • 月末残高・・・月初残高30,000円+月次投資金額30,000円+月次運用益75円+月次配当金38円=60,113円

これを、3カ月目以降繰り返していきます。

では、仮にこの調子で毎月3万円投資を続けた場合、480カ月(40年)後にどうなっているのかを確認してみましょう。

480カ月積み立て続けると、何と4023万4520円にまで膨れ上がっています。これを、自分の老後資金に使わず、二世代目に渡して引き続き同様の投資を行います。

 

二世代目が同様の投資を行うと、40年後には3億近くに膨れ上がります。さらに三代目になるとどうなるでしょうか?

投資金額は17億を超え、配当金も月ベースに換算すると200万円を超えます。セレブの条件である「働かずに毎月250万円」には少し足りませんが、それでも四世代目には達成できるでしょう。

このように、物価の上昇率を割り引いた平均利回りが3%程度の金融商品に毎月3万円投資を続ければ、三世代で誰でもセレブになれます。

ただし、二世代目に相続税のない国に移住することが条件です。一代目の財産を二代目が引き継ぐ時に相続税はほとんどかかりませんが、次やその次の相続で、財産はほぼ半分になってしまいます。日本はOECD加盟国の中で相続税率が最も高いため、日本に住みながらセレブになるのはかなり難しいと言えます。

ちなみに、米国であれば遺産の総額が約25億円を超えないと相続税がかかりませんし、オーストラリアやニュージーランドなら相続税はかかりません。

パターン② 移住しないで三世代でセレブになる

海外へ移住せず、日本に住みながら三世代でセレブになるためには、利回りの良い運用方法に切り替えるか毎月の投資額を増やすしかありません。しかし、三世代に渡って資産運用することを考えると、出来るだけリスクは上げたくありません。したがって、毎月の投資額を増やすしかありません。

そこで、三世代後にセレブになれるように逆算してみると、以下のようになりました。

三世代が相続税を支払いながら投資をし続け、配当金が月ベースで250万円近くになるためには毎月8万円の投資が必要です。相続税のない状態であれば3万円だったものが8万円に増えるわけですから、これはかなり厳しいと言えます。

パターン③ 移住しないで三世代で小金持ちになる

毎月3万円ずつ投資を行い、移住しないで相続税を納めた場合、三世代でどれほどの財産が築けるのかを見てみましょう。

配当金は月ベースで80万円弱ですから、これでは港区のタワマンにはとても住めそうにありません。ですが配当金だけで毎年1000万円近くもらえるわけですから、郊外で小金持ちくらいにはなれそうです。

セレブになるにはまず「投資教育」を

シミュレーション
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これまでのシミュレーションから分かることは、それなりの金額をそれなりの期間投資し続ければ、誰でもかなりの財産が築けるということです。お金持ちは、そのことを良く知っています。そして、代々そのことについての教育を行っています。

米国をはじめ先進国のほぼすべての国では、こうした投資の基本的な仕組みとお金との関わり方について、学校でも家庭でも教育が行われています。日本は、この部分が決定的に欠けていました。しかし、これからは高校の家庭科でも投資教育が行われます。ここの教育がしっかりと出来れば、私たちの三世代後には必ず豊かな日本になっているはずです。