経済的自由を手に入れるスピードを、圧倒的に早める方法とは?
監修・ライター
一度しかない人生。“自分らしく”“豊かに”“自由に”生きたいと思いませんか?
この講座「『パラレルインカム』のはじめ方」では、そうした生き方の実現方法を、身近な生活のお金や会計、経済、資産運用などに関して幅広い見識を持つ「ファイナンシャルアカデミー」の代表・泉正人先生が、わかりやすくレクチャーします。
また3講座が終了するごとに、このメソッドを実践し、自分らしい生き方を手に入れた6名の「パラレルインカム・ストーリー」も紹介。
今、話題の「FIRE」の先をゆく新しいメソッド「パラレルインカム」。みなさんもぜひ、このメソッドを活用して、自由で豊かな人生を自らつくってみませんか?
人生を自由にするための「お金の教養7か条」
さぁ、これからいよいよ、パラレルインカムを実現する方法について話していくわけだけど、その前に、Jくんに伝えておきたいことがあるんだ。
伝えておきたいこと?なんでしょう?
それは、ぜひ身につけておきたい「お金の教養」7つ。僕が厳選した、この基本7か条を身につけるだけで、経済的自由を手に入れるスピードが圧倒的に早くなると思う。
圧倒的に……それはぜひ、教えてください!
了解。では全部で7つあるのだけど、今回の講座では、まず2つについて語ってみるね。「お金の教養」その1は、欲しいものを買う前に、お金を迂回させる、という考え方を身につけることだよ。
お金を迂回させる? どこに? どういうことですか?
たとえば、Jくんが車の購入を計画しているとする。欲しい車は100万円。では、100万円をどのように準備する?
貯蓄の中から100万円を出す、と答えたいところですが、僕みたいに貯蓄が乏しい人は、これから毎月貯蓄して100万円を作る……いや、ローンを組んで、購入しますね。
普通は、そう考えるよね。
違うんですか?
もっと別の方法があるよ。車を買う前に、「お金、つまり所得を生んでくれる資産を買う」という方法だよ。
所得を生んでくれる資産で、車を購入?
たとえば、100万円を頭金に不動産を購入して、毎月3万円の不労所得が生まれる状況をつくる。その後、ローンを組んで車を購入する。そのうえで、不動産から毎月入ってくる3万円の不労所得を車のローンの返済にあてれば、車が手に入るだけでなく、不動産という資産も手に入る、というわけ。
すごい作戦ですね。
100万円は、そのまま車を買うために使うとなくなってしまうけれど、それで所得を生む資産を手に入れれば、資産は定期的に所得を生み出してくれる。その所得から、車のローンを返済できる状態をつくれば、2つの資産を両取りできる、というわけ。
なるほど、これが、「お金を迂回させる」という方法なんですね。
果物の収穫にたとえるとわかりやすいと思う。手持ちのお金で果物を買った場合、買った果物を食べてしまったら、そこでおしまいだよね。でも先に果物がなる木を買えば、収穫できた果物を食べてしまっても、翌年以降もその木に果物がなり、収穫した実を食べ続けることができる。
さすが先生、わかりやすいです。
ほかに代表的な例でいうと、株主優待券がある。テーマパークに行きたいときに、最初にテーマーパークのチケットを買うと、1回楽しんだだけで終わってしまう。対して、テーマパークの運営会社の株を購入すると、1年に1~2回、株主優待としてそのテーマパークのチケットが手に入るとしたらどう?
その株を保有し続けて、株主優待を受け取れば、翌年も株主優待のチケットで楽しむことができるというわけですね。
そういうこと。こんなふうに、「お金の教養」を身につけている人たちは、何か欲しいものがあったときにいきなり買うのではなく、「先に所得を生む資産を買い、資産に欲しいものを買わせる」という迂回ルートをとっている。単純に、買うものの順番を変えているだけなんだけどね。
車を買う前に不動産を買う。果物を買う前に果物の木を買う。テーマパークのチケットを買う前に、運営会社の株を買う。本当ですね。
順番を変えるだけで、結果が全然違うものになる。何か欲しくなったときには、こういった順番を意識することが大切だよ。
資産運用は、「自転車の運転」と考える
突然だけどクイズ。自転車の運転と、資産運用はよく似ているんだけど、どこだと思う?
突然ですね。え~っと、「何があっても前向きに進もう」とかですか?
惜しい!正解は、「早く始めたほうがいい」でした。
そうきたか~。
笑。自転車は日常生活の中で身近な乗り物だよね。これに乗れたら近所に買い物に行くこともできるし、通勤や通学に使うことも、ちょっとしたサイクリングを楽しむことだってできるようになる。
そうですね。行動範囲が広がって、便利で、楽しいですよね。僕も早く自転車に乗りたかったです。
そうだよね。じゃあこれをお金に置き換えてみると? お金も、自転車と同じように、人が物心ついてから一生の間、使い続けていくもの。どうせ一生使っていくのなら、早いうちにお金や資産運用の知識を身につけたほうが、便利で楽しい生活を送ることができるようになると思わないかな?
確かに。
しかも自転車の運転って、正しい知識と少しのトレーニングをすれば、誰でも身につけられるもの。お金の知識も同じように、一度身につけてしまえば、その知識は消えずにずっと自分の中に残り続けるし、使いたいときにいつでも使うことができる。
逆に、知識を身につけず、トレーニングもせずに直感だけでやろうとすると、ダメってことですよね。
そう。直感だけで、パラレルインカム実現のための資産運用を行おうとすると、転んでケガをしかねない。でも一度知識を身につけて、少しのトレーニングをすれば、誰でも一生スキルを使うことができる。
早く始めたほうがいい理由、わかりました!
人類による最大の発明、「複利」とは?
資産運用を早く始めたほうがいいのには、もう1つ理由があるんだ。
もう1つ?なんだろう。
それは、「複利」の効果が得られる、ということだよ。複利の効果とは、利子が利子を生んで雪だるま式に増えていく効果のことで、20世紀最大の物理学者ともいわれるアインシュタインは、複利の仕組みを「人類最大の発明」と評しているんだ。
あのアインシュタインが!
そう。彼は1916年に次の言葉を残したとされている。
「複利は人類による最大の発明だ。知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」
なんか、ドキッとしますね。
複利の対義語は「単利」。単利とは、元本に対してだけ利子がつく計算方法のことをいう。ここで、りんごの木にたとえて話してみよう。
出た、たとえ話!ありがとうございます。
りんごの木に実がなり、10個収穫することができた。次の年に同じ木から収穫できるりんごの数は10個であり、さらに翌年も10個。これが単利のイメージだね。対して複利のイメージは、りんごを10個収穫し、その種をまいたら新しい木が生えて、りんごの実がなるようなもの。収穫できるりんごの数は、年を経るごとに増えていく。
複利の効果を資産運用に活かせば、放っておいてもお金がどんどん増えていくことになりますね。
そう。毎年5%のリターンが確実に得られる前提で、100万円を30年間運用したケースで比較すると、単利で運用した場合、250万円になるのに対して、複利で運用した場合は432万円。30年間でなんと182万円の差がつく計算になるんだ。
182万円の差!大きい!
もちろん時間が40年、50年と経過すれば、複利の効果はさらに大きくなる。このように計算すれば、「早く始めたほうがいい」という理由がわかるよね。
わかります。パラレルインカムを実現させて、自由な人生を目指すなら、とにかく早く始めること!
まとめ
人生を自由にしたいと考えるなら、「お金の教養7か条」について知り、実践してみましょう。
1つ目は、「欲しいものを買う前に、お金を迂回させる」、という考え方を身につけること。何か欲しいものがあったとき、いきなり購入するのではなく、「先に所得を生む資産を買い、資産に欲しいものを買わせる」という迂回ルートを考えることが大切です。
そして2つ目は、資産運用は、「早く始めた方がいい」ということ。お金は、物心ついてから一生の間、使い続けていくもの。それなら早いうちに知識を身につけ、使いこなせるようになっていたほうが、その先、便利で楽しい生活を送れるに違いありません。
また、早く始めることで、「人類最大の発明」である「複利」の効果が得られます。利子が利子を生み、雪だるま式に資産を増やすことができる複利の効果は、与えられた時間が多いほど、大きくすることができるのです。
次回は、「7か条のうちの3番目と4番目、『経済的信用』や『お金に働いてもらうことをポジティブに考えること』の大切さ」について学んでいきます。お楽しみに!