社会人1年目必見!貯蓄できる人になるための「お金の鉄則」とは
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新社会人としての1年は、仕事を覚えることはもちろん、お金との付き合い方を整える大事な1年です。お金が全てではありませんが、お金がなければ実現できないことも多くあるため、計画的に将来に備えましょう。ここでは、新社会人のうちに知っておきたいお金の鉄則をFP(ファイナンシャルプランナー)が紹介していきます。
初任給どう使う?収入の中で生活できる「家計管理力」を身につける
社会人になると、学生時代のアルバイト代に比べ大きく収入が増えて嬉しいばかりですが、あまり気が大きくなりすぎないよう注意が必要です。筆者も初任給をもらった時は、衣服やバッグ、レジャー、嗜好品と何も考えずにお財布の口を開けてしまい、気づけば1~2週間で給与を使い切ったという苦い経験があります。多少の失敗は良いとして、これが継続的に積み重なるのは良くありません。社会人になるこのタイミングで家計管理力を身に着けておくことが大切です。
ただ、家計管理力といってもそんなに難しいものではありません。手順を踏んでお金と賢く付き合うための仕組み作りをすれば良いのです。そのためのはじめの一歩は、
①収入を知る
②貯蓄をする
③残りで生活する
の3つを考えることです。ポイントは、貯蓄額を先に決めて残りで生活をするということ。残った分を貯める、というやり方ではなかなかお金は貯まりません。①~③の各項目について詳しく見ていきましょう。
①収入を知る~給与明細、ここはチェック!~
就職活動をする時、各社の初任給を比較したのではないでしょうか。この初任給は会社が支給してくれる金額(額面)に間違いないのですが、実際に使える金額(手取り)ではありません。なぜなら、税金や社会保険料(厚生年金、健康保険など)が差し引かれるからです。おおむね額面の8割程度が実際の手取りのイメージとなります。給与をもらったら、まずは給与明細をチェック。何がいくら差し引かれているか、手取りはいくらになるのかきちんと把握し、自分が使える金額について理解しましょう。
②貯蓄をする~会社の制度で資産形成~
計画的に貯蓄をするために最適なのは「強制的な積み立て」です。例えば、職場に財形貯蓄などの社内預金がある場合は利用すると良いでしょう。給与天引きとなるため、最初からなかったお金として生活でき、知らず知らずのうちに貯まります。
社内預金がない場合は、給与が振り込まれる銀行で積立定期預金を開設すると良いでしょう。毎月給与日になったら口座から自動的に引き落とされるようにしておきます。また、5000円でも良いので、つみたてNISA制度を活用して積立投資を始めるのもおすすめです。まずは、近い将来のためにお金を貯めることが先決ですが、一部はじっくり育てる資産運用をしてお金を殖やすことも考えましょう。
2年目、3年目と徐々に給与が増えてきたら、節税をしながら老後資金の準備ができるiDeCo(個人型確定拠出年金)での積み立ても検討したいものです。このように、一度手続きをしたら自動でお金が貯められる仕組みを整え、残りで生活ができるようになると最強です。
③残りのお金で生活をする~キャッシュレスの利用は慎重に~
自動引き落としで貯蓄をする仕組みができれば、残りは使えるお金ということになります。その範囲で生活費を割り振るわけですが、最近はキャッシュレス化が進み、使いすぎる傾向があるので注意が必要です。特にクレジットカードは、お金がなくても買い物ができるため、後先考えずに使ってしまうと1~2か月後にくる請求額に青ざめることになります。
また、クレジットカードは分割払いやリボ払いも選べますが、できるだけ一括払いを選び借金を後回しにしないようにしましょう。特にリボ払いは、毎月1万円ずつなどの定額返済のため、負担を感じにくく、クレカ払いの買い物が増える傾向にあります。金利も15%程度と高く、いつまでたっても返済が終わらなくなると大変です。また、pay決済の場合も月のチャージ金額を決めておき、その範囲で使うなどルール作りをすると安心です。
実家住まいの新社会人へ
実家暮らしの人は、生活費が特にかかるわけではないため「給与=お小遣い」という感覚になるかもしれません。ただ、社会人として自立するのですからある程度のけじめは必要です。これまで親が払ってくれていた携帯代を自分で払う、食費や光熱費などの生活費をいくらか家に入れるということを検討しましょう。また、これまで食事の準備や洗濯を親任せにしていたという人は、これまでの感謝の気持ちを込めて休日だけでも担当するなど、役割を見直すのも良いのではないでしょうか。
一人暮らしの新社会人へ
一人暮らしの人は、家賃や光熱費、食費などの生活費全般をやりくりする必要があり、給与が少ない新社会人は知恵を絞らねばなりません。また、急な入用に備えるため、毎月少しずつでも貯蓄をしていく必要もあります。
支出をコントロールするコツは、固定費に目を配ることです。中でも、支出のうち大きなウエイトを占める家賃は、無理がないか十分に検討しましょう。仮に家賃を1万円抑えられるなら、その分を貯蓄に回せます。少ない初任給でやりくりするのは大変ですが、若いうちに生活力をつけることができれば、長い人生賢くお金と付き合えます。
社会人1年生のこの時期にお金の心得を知っておくと一生ものです。良い習慣が身につけば楽に資産形成が進みます。ぜひ取り組んでみて下さい!