意外と多い子どものお小遣いトラブル。夏休み前にルールを決めよう
いよいよ夏休み。子どもだけで遊ぶ機会も増え親の目が届きづらくなります。そんなときに増えるお金のトラブル。親が知らないうちにお小遣いをたくさん使ってしまったり、お友達とのトラブルで悲しい思いをしたりする前に、親子で話し合い、我が家のお金のルールについて決めておきましょう。
子どものお金のトラブルにはどんなものがあるの?
お小遣いなのだからと子どもにお金の管理を任せっぱなしにしていると、想定していなかった使い方をしてしまい、大きなトラブルに繋がってしまうこともあります。
子どものお金のトラブルで多いのは、子ども同士の「おごり・おごられ」です。遊んでいる途中で飲み物やお菓子を買うとき、お友達にも買ってあげるというような例です。一度おごってもらうと、子どもでもお返ししなければという気持ちができ、何度も「おごり・おごられ」が繰り返されることもあります。
回数が重なると、どちらが多くおごったかなどで上下関係が生まれたり、「この前おごってあげたからお願いを聞いてほしい」など無理なお願いをされたりということが発生する可能性もあります。親が知らないうちにおごる金額がどんどん大きくなって、総額が数万円になっていたという例もあるようです。
また、お金の貸し借りもよくあるトラブルの一つです。お小遣いをもってこなかったお友達にお金を貸したり、借りたりするという状況です。お互いの意識の違いから「貸したのではなくもらったのだから返さない」「貸したのだから返してほしい」などのトラブルになることもあります。お金の貸し借りがきっかけで、友人関係が壊れてしまうこともあります。
お菓子交換の感覚でお菓子とお金を交換していたり、一緒に遊びたいからと高額なゲームを買ってあげたという事例もあります。
お金のトラブルは、子ども同士だけでなく、親同士の仲に関係することもあります。学校やPTAを巻き込んだ大きな問題に発展してしまうことも少なくありません。
具体的にどんなルールを決めるか
では、子どものお小遣いの使い方について、具体的にどのようなルールを決めておくとよいのでしょうか。お金の使い方やお金に対する考え方は家庭によって異なるので「我が家のルール」として決めることが重要ですが、以下のような項目を参考にしてみてください。
- お小遣いを全部持っていくのではなく、決まった金額以下を持っていく
- 買い物をしたらレシートをもらい、その日のうちにお小遣い帳をつける
- お金の貸し借りはしない
- おごったり、おごられたりはしない
ルールを決めるときは、お金の重要性をしっかり話した上で、子どもに納得してもらうことがポイントです。定額制であれ、報酬制であれ、渡されたお小遣いをどのように使うのか、子どもと一緒にルールを決めましょう。またそのルールが守られているかについて、定期的に親が確認し、管理することが大切です。
電子マネーのトラブルにも注意しよう
現金をそのまま渡すより、電子マネーをチャージしたICカードの方が安心、と思っている方も多いのではないでしょうか。キャッシュレス化がすすむ現代では、お小遣いを電子マネーで渡す家庭も増え、電子マネーに関するトラブルも増えています。
多いのは、親の知らないうちにたくさんの買い物をしていたという事例。オートチャージを設定しているICカードは特に注意が必要です。お金を使っているという感覚がないため気軽に使ってしまい、気が付くと高額な請求が来たという事例も少なくありません。
スマホに電子マネーをチャージしたことで、ゲームに高額課金してしまっていたという例もあります。
お小遣い帳やアプリを活用して親子で「お金」の話をしよう
子どもがお金のトラブルを起こさないためには、親がお小遣いの使用状況を見守り、なにか起きそうな予兆が見えたら、早めに親子で話し合うことが大切です。まだまだお金の重要性が分かっていないのが子ども。お小遣いの管理や使い方は、将来のお金の使い方にも関わるので、口を出しすぎないようにしながら、親がしっかりと管理していきましょう。
お小遣い帳や電子マネーアプリの活用は、使ってすぐに状況を確認できるのでおすすめです。
お小遣い帳は、子どもが自分でお金の使い方を確認し、振り返る機会にもなります。何に使ったのか、その使い方は適切だったのか、お小遣い帳を見ながら親子で考えることで、お金の使い方や将来を見据えて貯めておくことの重要性なども話し合えます。
電子マネーであれば、子どもの使用状況をリアルタイムに確認できるアプリを活用してみましょう。電子マネーのアカウントを作る際、家族アカウントを作れば子どもの使用状況を親が確認でき、使いすぎに早めに気付き、トラブルに巻き込まれるのを防ぐこともできます。使用制限額設定や、利用した際に通知が来る設定なども活用すればより安心です。
楽しい夏休みがお金のトラブルで台無しになったり、仲良しのお友達との関係が壊れてしまうのは、子どもたちにとっても良いことではありません。親子でしっかりとお小遣いの使い方やお金に対する考え方を共有し、我が家ならではのお小遣いのルールを作ってみてくださいね。