スポーツ保険、個人でも入るべき?団体向けとの違いは
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趣味としてスポーツを楽しむのはすごく良いことだと思います。健康にも良く、体を動かした後の食事も美味しいですよね。また、職場以外の人間関係を築くこともでき、プレー中は仕事を忘れてストレスの発散にもなりそうです。ただ、そんなスポーツがきっかけでケガをし、医療費がかさんでしまっては不本意です。アクティブに体を動かす分、ケガなどのリスクは少々高まるでしょう。保険で備えておくことも事前に検討してください。この記事ではスポーツ保険の補償内容やどんな種類があるかについて解説します。
スポーツ(安全)保険とは?
スポーツ保険はスポーツ中やレジャー中の事故やケガなどに備える保険です。個人で加入するタイプと団体で加入するタイプの大きく2つがあります。野球やサッカーなどはもちろん、スキューバダイビングなどリスクが高いとされるスポーツをする際は事前に保険に加入しておきたいところです。
個人向けスポーツ保険の補償対象や種類
個人向けスポーツ保険は個人が趣味などでスポーツを楽しむ際に加入する保険で、民間の保険会社が提供しています。スポーツをする場合は日常生活よりもケガのリスクが高まります。また、他人を負傷させるリスクもあり、賠償責任を問われる可能性も。スポーツ以外に家族で海や山のレジャーに行くという場合も加入でき、保険期間1日という設計もできます。死亡、障害(ケガ)入院、障害(ケガ)通院が一般的な補償内容です。
その他さまざまな特約やスポーツ競技特有の補償もあります。ゴルファー保険で「ホールインワンに伴う費用支出の補償」もその1つです。ゴルフでホールインワンをすると、慣例的に一緒にプレーしたメンバーとお祝いをしたり、記念品を作ることがあり、その費用は数万円から数十万円に及ぶこともあります。そんな時に保険が費用負担分を補償してくれるのです。またゴルフを始め、その他の競技でも用具が高額なものも少なくありません。そういった携行品の損傷に対する補償もあります。
団体向けの補償は大きく3つ
団体向けスポーツ保険は4名以上のアマチュアの団体、グループが対象で、公益財団法人スポーツ安全協会を通して加入します。学生のクラブ・サークル活動などがその代表例です。以下の3つが補償の柱となります。
傷害保険:傷害による入院・通院、手術、後遺障害、死亡を補償
賠償責任保険:対人・対物事故により負った法律上の損害賠償責任を補償
突然死葬祭費用保険:突然死に際し、親族が負担した葬祭費用を補償
スポーツ保険のメリット・デメリット
スポーツ保険に加入していれば実際にケガをしなかったとしても、保険の存在が精神的に大きな支えになり、常に安心してプレーできるのは大きなメリットです。ケガなどで入院することになった場合は、実際にかかった費用を補償してもらえるため、経済的な負担も軽く済みます。そう考えると必ず加入していた方が良さそうですが、その逆にデメリットはないのでしょうか?
これは保険全般に言えることですが、加入手続きや契約の見直しを煩わしく感じることが多いという点が特にスポーツ保険では大きなデメリットになりそうです。例えば、ゴルファー保険(保険期間1年)の場合、年間に数回程度しかプレーしなくても、いざという時に備えて加入。そして毎年更新時期がきます。
「ゴルフをする機会が減ったから、もう更新しなくても…」と思っても、解約手続きの煩わしさやゴルフの機会がある可能性を考え、結局、更新してしまう。こういったケースはよくあります。必要性が低くなっているのに毎年継続し、余計な保険料を払うことにつながってしまいます。また補償の対象になりそうなケガをした場合でも、「1~2度通院した程度でそれほど医療費もかからなかったから」と請求の手続きを煩わしく感じ、結局請求しない人もいるようです。
たしかにスポーツは日ごろの生活よりややリスクが高い印象がありますが、プロの選手のように激しいトレーニングをして、四六時中その競技と向き合うわけではありません。多くの方にとってあくまで趣味という位置づけであるため、それらを考慮すると、必ずしも保険に加入していなくても良さそうです。
選び方の注意点は?~通常の生命保険・医療保険とのバランスを~
スポーツ保険に加入する際、まずは加入済の生命保険や医療保険の契約内容の確認を行ってください。スポーツのケガで入院や手術となっても、一般的な保険についている入院や手術の給付金を受け取ることができます。また相手にケガをさせてしまった場合も、日常生活の賠償責任保険でカバーできるケースが多いです。しかし、先に紹介した「ホールインワン」への備えなどは通常の保険ではどうすることもできません。したがって、こういったスポーツ保険特有の補償内容で、いざという時、支払額が大きくなりそうなものがあれば、スポーツ保険でカバーしておくと良いでしょう。
また逆に日常生活ではそれほどリスクを感じないということであれば、生命保険や医療保険を必要最小限にし、スポーツ保険を手厚くしておくという考え方も良さそうです。いずれにしても「あれもこれも心配」ということでいくつも保険に加入するのは避けたいところです。このあたりを1つの目安にしてください。
団体活動を行う際は必ずスポーツ保険を
クラブ活動や球技大会など団体での活動は必ずスポーツ保険に加入してください。現在は熱中症はじめ、さまざまなリスクがあります。主催者、監督者としての責任も非常に大きくなっています。安心安全を徹底し、お互いが気持ちよくプレー・活動できるといいですね。