月3万、自由なお金を増やすには?時間をお金に変える行動の変え方
監修・ライター
厚生労働省が9月8日に発表した令和5年7月分の毎月勤労統計調査によると、一般労働者・パート労働者ともに給料は1.7%の伸び率を示しているものの、総務省が発表している最新の消費者物価指数では前年同月比で4.3%も上昇しており、実質賃金は16カ月連続で減少し続けています。
「頑張れば収入が増える!」とはおおよそ言い難い状況で途方に暮れてまいそうですが、ここで諦めてしまっては何も始まりません。今や転職・副業もよく聞く話です。
そこで本日は、「時間の使い方」という少し変わった視点から、収入を増やす方法について考えてみたいと思います。
我が家で変わった「時間とお金の使い方」
収入の増やし方について述べる前に、僭越ながら筆者の家庭で行った「ある取り組み」と、その結果生じた変化について紹介させていただきます。
新型コロナウイルスの蔓延によって何もかも変わった
新型コロナウイルスが蔓延し始めた2020年1月以降、我が家では第三者との不要な接触や「三密」を避けるため、実店舗へ行くことをできるだけ避け、可能な限りネット上だけで生活を完結させるようにしてみました。
その結果、我が家の生活スタイルは、この3年間で以下のように変化しました。
- スーパーマーケットへ食料品を買いに行くことがなくなった
- ドラッグストアへ日用品を買いに行くことがなくなった
- コンビニへ雑貨やお菓子を買いに行くことがなくなった
- ファミレスやスターバックスなどに行くことがなくなった
- 銀行へ行くことがなくなった
スーパーマーケットへ食料品を買いに行くことがなくなった
これまでは実店舗で買い物をしていましたが、ネットスーパーに切り替え、食料品を自宅まで運んでもらうことにしました。我が家の場合はイオンのネットスーパーで購入することにしたのですが、1回あたり500円前後の送料をどうするかが問題でした。
そこで、イオンの株式を最低単元株の100株だけ購入し、株主優待として3%のキャッシュバックを受けるとともに買い方も工夫することで、実質的に送料が全くかからなくなりました。
隙間時間にアプリを使って必要なものを買い物かごに入れ、ある程度まとまったら購入ボタンを押すだけで、こちらが指定した時間に自宅まで食料品を届けてもらえます。
以降我が家では、スーパーマーケットに行くことが全くなくなりました。
ドラッグストアへ日用品を買いに行くことがなくなった
ドラッグストアにはさまざまな日用品が安価で取り揃えられているため、以前は頻繁に行っていました。しかし、イオンのネットスーパーをはじめ他のネット通販でも同額もしくは安価で売っていることが分かったため、そちらで購入するようにしました。
その結果、ドラッグストアには全く行かなくなりました。
コンビニへ雑貨やお菓子を買いに行くことがなくなった
新型コロナ以前は、コンビニへ雑貨やお菓子を買いに行ったり、雑誌を買いに行ったりしていました。しかし、雑貨やお菓子の購入はネットスーパーで代替し、雑誌はすべて電子書籍に切り替えました。
また、以前は宅急便の配送のためにコンビニに行くこともありましたが、これも新型コロナ以降は自宅へ集荷をお願いするようにしました。
こうして、コンビニへは1年に1度行くかどうかになりました。
ファミレスやスターバックスなどに行くことがなくなった
以前はファミレスで打ち合わせをしたり、スターバックスなどでコーヒーを飲んだりすることもありました。しかし、打ち合わせはZOOMを使うようになったため、ファミレスに行くことはなくなりました。
また、スターバックスなどでコーヒーを飲む代わりに、単一農園で作られたシングルオリジンのコーヒー豆(生豆)を買うようにしました。そのおかげで、少々手間ではありますが、「炒りたて・挽きたて・淹れたて」のコーヒーを自宅で楽しんでいます。
銀行へ行くことがなくなった
自宅のすぐそばに銀行があるため、以前は頻繁に行っていました。ですがコロナ以降は同行のネットバンクに切り替えたため、徒歩1分の距離にも関わらずまったく行くことがなくなりました。
残高確認も振り込みも振替もアプリ上で完結するうえに、支払いもすべてクレジットカードに1本化したため、ATMの端末すら操作することがなくなりました。
1日平均1.5時間の空き時間ができた
新型コロナウイルスの蔓延により、接触を避けるために仕方なく始めた取り組みでしたが、その結果予想外のことが起きました。1日あたり1.5時間程度の空き時間ができたのです。
無駄な外出を控え、スマホを使って効率的に行動するように心がけたわけですから、空き時間が増えるのは当たり前と言えば当たり前なのですが、これは想定外でした。
筆者の場合はこうして生まれた時間をすべて仕事にあてた結果、1年で約500時間程度労働時間を増やすことができたのです。
行動を変えて収入を増やす
人によって個人差はあると思いますが、上述のように行動パターンを変えると、誰でもある程度の時間を生み出すことができます。
この新たに生み出された時間を、収入の増加につなげるわけです。
投資による収益や企業経営による収入などを除くと、ほとんどの場合「収入=時間単価×労働時間」で決まります。そこで、「労働単価」と「労働時間」のそれぞれについて、収入を上げるための方法を考えてみます。
労働単価の上げ方
労働単価を上げるためには、特殊な技術や知識が必要です。一般的に医師や弁護士の年収が高いのは、特殊な技術や知識に基づく労働単価が高いためです。
したがって、行動を変えて作った空き時間を、新しいスキルの習得にあてます。資格取得のための勉強でも良いですし、人に会って人脈を作るための時間にあてるのでも構いません。
仮に1日あたり1.5時間が捻出できれば、1年間で約500時間です。2年続ければ1000時間を新しい技術の習得に投入できるわけですから、少なくとも中級レベル程度には到達できるはずです。
また、「空いた時間に何をしてよいか分からない」という方は、その時間を睡眠時間にあてることをお勧めします。
OECDの2021年版調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と加盟国の30ヶ国中最下位で、睡眠不足による経済的損失はGDP比2.92%(約15兆円)と推計されています。睡眠時間を十分にとって、自分が本来持っているポテンシャルを最大限引き出すのも、労働単価を上げることにつながります。
労働時間を増やす
行動パターンを変えて作り出した時間を労働にあてると、労働時間を増やすことができます。たとえば時給1,000円で働いている人であれば、1日あたり1時間を捻出できれば、月3万円ほど自由に使えるお金が増えるはずです。
もちろん、こうした時間をネットを使った副業などにあてるのも良いでしょう。最初はなかなか上手く行かないかもしれませんが、上述のように1000時間程度投入すれば、それなりのレベルまで到達することは十分に可能です。
そうすれば、月10万円稼ぐのも決して不可能な話ではありません。
生活費に与えるインパクトは大きい
総務省統計局が毎年行っている家計調査によると、1人暮らしの場合の生活費は、1カ月あたり約16万円程度(住居費を含む)です。
行動パターンを変えれば、生活費の2割弱(3万円÷16万円≒18.7%)を補える可能性があるわけですから、このインパクトはかなり大きいと言えるのではないでしょうか。
収入を増やすためには、一般的に転職をするのが最短距離だと言われていますが、これには常にリスクが伴います。転職した職場に馴染めない可能性もありますし、新しい仕事が自分に合わない場合もあります。
こうしたリスクを考えると、日々の行動を見直し、その中から新しい時間を生み出すことで収入を増やす方法も選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
特に新たなお金が必要となるわけでもありませんから、ぜひ一度チャレンジしてみて下さい。