来客時、おもてなし度がグンとアップする鍋料理とは
監修・ライター
夫の同僚夫婦を我が家に招くことになりました。冬といえばやっぱり鍋!でも、鍋だけではあまり「おもてなし感」がないかなという気もします。おもてなし度をアップさせるにはどうすればいいですか?
Q1 カタくなり過ぎずにおもてなし感を出すには、どうすればいいですか?
A1 「前菜+メイン+シメ」と、メインの前後にプラスするだけで、おもてなし度がアップしますよ。コース料理のように何品も準備する必要はありません。やりすぎると招かれる方もかしこまってしまいますから。何を作ったらいいか分からないという人は、まずはテーマを設定しましょう。例えば、おいしい日本酒があるなら、日本酒に合う料理とか。テーマがあると、あれこれ迷わず、レシピ構成を決めやすくなります。
私も雑誌や広告の仕事では、きちんとスタイリングしますが、普段の食事ではなかなかそこまではできません。ですから、お客さんを招く時には普段できないことを楽しもうという気持ちで、おもてなしの準備をします。グリーンを飾ってみたり、器の組み合わせを考えたり、お気に入りのランチョンマットを使ってみたり。そんなちょっとしたことでいいと思います。
Q2 簡単にできて、いつもとはちょっと違う鍋料理にしたいです。
A2 すりおろした長芋をとろりと流し入れる長芋鍋はいかがでしょう。長芋を入れることで、ひと味違った食感の鍋になります。ボリューム感もありますから、男性のお客さんにもおすすめです。
【長芋鍋】
材料(2~3人分)
長芋1/2本、豚もも薄切り肉250g~300g、春菊1/4束、エリンギ2本、エノキダケ1束、七味唐辛子適量
A(酒大さじ1、塩・こしょう各適量)
B(だし汁700g、酒大さじ2、しょうゆ大さじ1、塩小さじ1)
1 長芋はすりおろす。豚肉は半分の長さに切り、Aをふる。春菊はざく切り。キノコ類は石づきがあるものは取り除く。エリンギは手で細かく裂き、エノキダケは小分けにする。
2 鍋にBを入れ、火にかける。ひと煮立ちしたら豚肉、エリンギ、エノキダケを順に入れる。
3 ひと煮立ちしたら長芋を鍋全体に流し入れ、春菊を入れてさっと火を通す。
4 仕上げに七味唐辛子をふる。
具材は、火が通りにくいものから入れていきます。春菊は余熱で煮る程度でOKです。
メインに合う前菜とシメはどんなものがいいですか?
今回準備したレシピを簡単にお伝えしますね。
まず、前菜は「梨と大根とみつばの和え物」。みつばは食べやすい大きさに、梨と大根は太めの千切りにします。これをゴマ油とリンゴ酢、塩を混ぜ合わせたものでさっと和えます。梨で和え物?と、驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、梨はシャキシャキしていて甘さも控えめですから、和え物やサラダに合うんですよ。こういう意外性がある材料を使うのも、お客さんと会話が弾むきっかけになりますね。
シメは、「新ショウガと油揚げのおにぎり」を。ショウガと油揚げはそれぞれ千切り。お米、ショウガ、油揚げを炊飯器に入れ、薄口しょうゆと酒少々を加えます。それをかつおだしで炊き上げます。
メインが濃い味なら、前菜はさっぱりとしたものにするなど、全体のバランスを見ながらレシピ構成を考えるといいですよ。
梨で和え物なんてびっくり。食べてみると、本当に和え物にぴったりだったので、2度びっくりしました。おにぎりも、ショウガがほんのりと香り、さわやかな味わいです。そして、メインの鍋は、上品な味なのにしっかり満腹感もありました。これでおもてなしもバッチリです!