くらし

夏との差は〇円!高すぎる冬の電気代を抑える「ゆる節電術」は?

ためる

夏との差は〇円!高すぎる冬の電気代を抑える「ゆる節電術」は?

【画像出典元】「Stock-Asso-https://www.shutterstock.com/」

冬の電気代は夏より高くなりがち。その理由の1位はズバリ「エアコン」です。また、エアコンの他にも「照明」や「給湯機」など、冬場は何かと電気を使いがちなので、どうしても夏よりも電気代負担が大きくなってしまいます。

どうやったら節電できるのでしょう。

そこで今回は、夏と冬の電気代の違いについて触れつつ、電気代節約のための省エネ術を紹介します。

冬の方が電気代は高い

¥マークの入った電球(電気代のイメージ)
【画像出典元】「picture cells- stock.adobe.com」

一般的に電気代は、冬のほうが夏よりも高くなりやすいです。

総務省の「家計調査(2022年度)」によると、二人以上の世帯における1カ月あたりの電気代平均は、1~3月で1万4847円、7~9月で1万1662円と集計されています。夏と冬でひと月に3000円程度差が発生しているのです。

同データの単身世帯においても、1~3月で7749円、7~9月で6418円と、ひと月あたり1000円程度の差が見られます。

ガス代も高い

冬は電気だけでなくガス代も高くなりがちです。同じく総務省の「家計調査(2022年度)」によると、二人以上の世帯における1カ月あたりのガス代平均は、1~3月で6875円、7~9月で3704円と集計されています。ガスに関しては夏と冬で2倍近くの差があるのです。

IHではなく、ガスコンロで料理をしたり、ガスでお風呂を沸かしている家は、余計にガス代が高くなりがちです。

【夏・冬】消費電力と各家電が占める割合

冬に雪で覆われたエアコンの室外機
【画像出典元】「Sebastian Studio- stock.adobe.com」

資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」によれば、家庭における家電製品の一日あたりの消費電力は、夏季で13.1kWh/世帯・日、冬季で14.2kWh/世帯・日と集計されています。

夏と冬で使う電力のうち、各家電製品が占める割合は次のようになります。

ご覧のように、夏も冬も、最も消費電力の割合が高い家電は「エアコン」で、2位には「冷蔵庫」が続きます。3位については、夏は「照明」である一方、冬は「給湯」の割合が大きくなっていることが分かります。また、冬は「炊事」の割合が夏に比べて高まっている点も注目です。

一方、「テレビ・DVD」や「パソコン・ルーター」などのデジタル家電は、夏も冬も使う割合はさほど変わらないようです。

家電の使い方を見直すだけ!家電別の簡単節約術

エアコンをリモコンで操作する女性
【画像出典元】「M-Production- stock.adobe.com」

冬は家電の消費電力が増えやすい季節ですが、使い方を見直すだけで節約が可能です。

ここでは、エアコン、冷蔵庫、照明器具、給湯機など、冬に電気代のかかる電化製品の簡単な節約術を紹介します。

エアコン

エアコンは、設定温度と外気温との差が大きいほど、消費電力が大きくなります。地域によっては真冬の外気温が0℃以下になることもあり、寒い日ほど電気代がかさみます。

対策として、冬は設定温度をできるだけ下げることが節約につながります。「省エネポータルサイト」によれば、冬の暖房時の設定温度を20℃に設定することで、年間で電気53.08kWhの省エネ、約1650円の節約になると示されています。

ただし、無理に設定温度を下げ過ぎると、身体が冷えて体調を崩すこともあります。ご自身の体質や体調を考慮した上で、温度を設定するようにしてください。

冷蔵庫

冷蔵庫は、強弱の設定が強いほど電力を多く消費します。冬は部屋の室温も下がるため、「中」から「弱」に下げることで節電につなげられます。ただし室温が高い状態(目安として10℃以上)で弱にすると、中の食品が痛みやすくなりますのでご注意を。

なお、シャープの冷蔵庫のように、冬季の冷凍室の温度調節は「強(冬季)」モードを推奨しているモデルもあります。このように、機種によって推奨する設定が異なるため、製品マニュアルも確認の上、設定するようにして下さい。

冷蔵庫に関しては、その他にも以下のような使い方をすることで、日々の消費電力を抑えることができます。

・食品を詰め込みすぎない
・開閉の回数を減らす
・長く開けすぎない
・壁から適切な間隔をあけて設置する

照明器具

冬は夏よりも日照時間が短いことにより、照明器具の稼働が増えていますので、夏よりも無駄遣いには注意したいところ。

まずは「付けっぱなし」をしないことが大切です。「少し部屋を離れる際でも照明を消す」「昼間や睡眠時など不要な際には消灯する」といった習慣を身につけ、無駄な点灯時間を減らしましょう。

調光ができる照明であれば、光量をMAXにせず50%程度に落とすことで省エネになりますので、使いどころを見極めて活用したいところ。

白熱電球を使用している場合は、省エネ設計がされている「電球形蛍光ランプ」や「電球形LEDランプ」に取り替えることで、消費電力を根本的に抑えることができます。

給湯機

お風呂場内の給湯器の操作コンソール
【画像出典元】「koni film- stock.adobe.com」

冬場は水の温度が低く、水道管なども冷えやすいため、お風呂のお湯を沸かしたり、温水シャワーを使うために、夏よりも多くの電力を消費します。

「保温」や「追い炊き」をすればさらに電力を消費してしまうため、お風呂を沸かしたら、家族同士でなるべく間隔をあけずに(保温や追い炊きを繰り返さずに)、入浴することが大切です。

また、以下のような工夫も併せて行うのがおすすめです。

・浴槽にフタをする
・シャワーを流しっぱなしにしない
・風呂上りにはタオルで頭をしっかりと拭き、ドライヤーの稼働時間を抑える
など

なお、旅行等で長期不在となる場合は、給湯器の電源を切るか、「休止モード(メーカーにより名称は異なる)」の設定をしておきましょう。

電気に頼らない工夫も大切

冬にリビングでセーターをきて暖かい飲み物をのむ女性
【画像出典元】「Grady R/peopleimages.com- stock.adobe.com」

冬は、電気だけに頼ろうとせず、他の方法で防寒対策をすることも大切です。電気を消費する暖房器具の利用を抑えれば、結果的に節電につながります。

具体的には、以下のような工夫が挙げられます。

・部屋でも厚手の服装をする
・ホットココア、ホットコーヒー、生姜湯など、身体の温まる飲み物を飲む
・「厚手のカーテンにする」「窓に隙間テープを貼る」など、部屋の断熱対策を行う
・無駄にドアや窓の開閉をしない
など

ただし、近年は異常気象も続いていますので、冬は極寒になる日も多いです。寒さに耐えられない場合には、無理をせず暖房器具に頼るようにしましょう。

冬は夏よりも電気代が高くなりやすい季節です。物価高騰に伴い、電気代そのものも上昇しつつあるため、油断していると多額の電気代を請求されてしまうことも。そうならないためにも、節約術を駆使し、抑えられる所は抑え、冬を乗り越えましょう。