お金

第二話「あの人を振り向かせる! 家計簿ックス」

お金となかよしこよし暮らし うだひろえ

第二話「あの人を振り向かせる! 家計簿ックス」

 

「こんなにも思っているのに……どうして振り向いてくれないの?」

あの人(お金)に対して、そう思っていた私。

恋のキューピットは
「家計簿をつけて、相手のことを知りなさい!」
なんて言うけれど。

「……家計簿つけなきゃ、ダメ?」

やろう!と思ったことはあるんです。
でも、続かない。収納の奥のほうには、真っ白な家計簿と、印字が消えたいつのか分からないレシート。

「めんどくさすぎる!無理!!」

「だったら、一生<片思い>でいいの?」
このまま、どんなにがんばっても報われなくていいの……?

「それは……いや!」

私が叫ぶと、キューピットは、「ならこれを使いなさい!」と箱をいくつか出しました。
「これは【家計簿ックス】。レシートをここに入れるだけでいいの」

・費目はざっくりと「食費」「外食」「コンビニ」「レジャー」「雑費」「その他」(家庭によって「子ども費」「車関係」等)

「あんまり多いと、置き場所に困るし分類に悩んじゃうからね。《無駄遣い》の把握さえできれば、もっと少なくてもOK」

・日々使ったレシートをポイポイ入れていく

「1日の終わりに振り返りつつやるのがベター、財布がレシートでパンパンにならないし。レシートが出ないものはメモを書いて入れてね」

・レシートの量が目に見えてわかるので使いすぎに気づける

「特に【外食】【コンビニ】など<無駄遣いしがちな出費>をチェックできる!」


ーーー2週間、【家計簿ックス】を使ってみました。

「やっぱり、【外食】と【コンビニ】が多いわ」
「そうね、明らかね」

「自分のお金使いの現実に気づかされたわ……気をつけるわ」

ふと、顔を上げると
いつも、追いかけていた、あの人(お金)の後ろ姿が。

ゆっくりと動いて……振り向いてくれたんです!!!

「私がやっと……《無駄遣い》に気づいたから?」
「そうね、ちゃんと知れば、必ず応えてくれるわ」

お金となかよく暮らす、道。
今私、歩き始めました!