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消費者のためのわかりやすいFinTech(フィンテック)~第3回「多様化する電子マネーの世界」~

伊藤 志保

消費者のためのわかりやすいFinTech(フィンテック)~第3回「多様化する電子マネーの世界」~

ipopba/iStock/Thinkstock

目次

フィンテックとはFinance(金融)とTechnology(技術)が合わさった造語です。金融の世界におきている技術革新は、私たちの生活をより便利なものへと導いてくれます。今回は、フィンテックによる決済サービス、中でも私たちの生活に密着した電子マネーによる決済の進化についてお話しします。

ApplePayの登場でより身近になったおサイフケータイ

おサイフケータイ

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おサイフケータイという言葉を聞いたことがない方はほぼいないと思います。スマートフォンが登場する前のガラケー時代から、日本では携帯電話に決済機能を持たせ、駅の改札やお買い物なども携帯電話ひとつで可能としてきました。

実はおサイフケータイ機能というのは、日本国内で独自に発展してきた技術です。アップル社のCEO(当時)だったスティーブジョブズ氏も、iPhone開発時に決済機能を組み込むことに対し否定的であったということもあり、主に日本製のガラケーやスマートフォンを中心に導入されてきた歴史があります。

そのおサイフケータイ機能が、昨年発売されたiPhone7シリーズからApplePayという名前で導入されました。いよいよ、全世界的におサイフケータイ機能が普及するエポックメイキングな出来事となったのです。

消費者だけでなく金融機関も変わり始めた

カード決済

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ApplePayの登場は、私たち消費者だけでなく金融機関にも影響を与えています。その最も顕著な例が「ブランドデビットカード」。それまで、「ブランドデビットカード」は一部の金融機関でしか発行していませんでしたが、福岡銀行をはじめ多くの金融機関が新たにブランドデビットカードの発行を開始しています。

ブランドデビットカードの場合は即時決済され、その決済情報が登録アドレスにメールで届くため、おサイフケータイ機能に組み込むことで無駄遣いや不正利用を防止する役目を果たします。ただし、ApplePayではまだブランドデビットカードを登録することができないのが残念ですが・・・。

日本で多く利用されている電子マネーといえば?

電子マネーを利用する女性

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次に、一般的な電子マネーの話に移りましょう。日本で今、最も多く利用されている電子マネーは何だかご存知ですか?

答えはWAON。日本全国に店舗を持つイオングループで使える電子マネーということもあり、suicaのような首都圏を中心とした交通系電子マネーよりも多くの人たちが利用しているのです。普段の買い物でポイントも貯まるので、結果的にお得に感じる人たちが多いのも理由のひとつでしょう。

このように広く普及してる電子マネーの特徴の一つに、プリペイド型であるということが挙げられます。あらかじめチャージした分だけ利用できるプリペイド型は、与信などを必要としないため手軽に作れます。従来であればクレジットカードを利用できない層でも持つことができるため、デビットカードと同じく新たな決済手段としてますます普及してくことでしょう。

電子マネーを上手に使いこなすコツ

店で電子マネーを使う

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ただし、電子マネーの中にはクレジットカードと連携してオートチャージ機能を持っているものがあります。プリペイド型と異なり、カードの与信枠の中であればかなり大きな金額まで決済することができるため、使い過ぎに注意しなければなりません。

一方、デビットカードやプリペイド型であれば、「口座残高の分だけ」「チャージした分だけ」といった限度額があることや、何に使ったかを手軽に把握できることもメリットです。従って、家族にお小遣いとして渡すといった使い方もできますね。


電子マネーがこの勢いで普及すると、いずれ現金を持ち歩かなくても生活できる時代が来るのではないでしょうか。今後、電子マネーによる決済は、私たちの生活にとって今まで以上により密接に関係してくることになるでしょう。また、いくつかのサービスの統合も行われ、ポイントのお得な貯め方も変化することでしょう。今利用している電子マネー決済の手段を見直すことにもつながるかもしれませんね。

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