「学歴で広がる差」20代前半・後半男女の平均年収、中央値を大卒・高卒で比較 (2ページ目)
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職種でみると金融系や専門職がランキングの上位に入っていますが、業種でみると次のようにメーカーが上位に入っています。
【平均年収が高い「業種」ランキング】
第1位:投信/投資顧問(金融) 539万円
第2位:たばこ(メーカー) 536万円
第3位:財務/会計アドバイザリー(サービス) 457万円
第4位:医薬品メーカー(メディカル) 439万円
第5位:総合電機メーカー(メーカー) 431万円
※いずれも出所:2017年、転職サービスDODA調べ(https://doda.jp/guide/heikin/age/)
20代で年収500万~600万が可能な仕事・職種は?
では、20代で年収1000万円が可能な職種はあるのでしょうか。30代、40代で年収が1000万円を超える職種は聞いたことがありますが、20代ではなかなかありません。
しかし公表されていないだけで、金融業界やベンチャー企業では比較的高いように思います。ちなみに著者の前職は生命保険会社の総合職でしたが、30代前半には年収1000万円は超えていました。
また、ITベンチャー企業の中途入社の募集要項をみると、年収800~1000万円というのも珍しくありません。
こういった年収1000万円をねらえる職種は、国内大手金融機関の総合職、ITベンチャー企業の技術職や管理職、外資系金融機関のディーラーといった仕事が挙げられます。
20代で年収500~600万が可能な仕事は?
次に1000万円まではいかなくても、20代で500万円以上の年収が見込める職種にはどのようなものがあるかみていきましょう。
同じく転職サイトDODAによると、500万円の年収が得られる職種には次のような仕事がありました(※年収の高い順に表示)。金融、メーカー、メディカル系に集中しているのがわかります。
【平均年収500万円以上の職種】
投信/投資顧問(金融) 741万円
たばこ(メーカー) 620万円
医薬品メーカー(メディカル) 601万円
総合電機メーカー(メーカー) 572万円
医療機器メーカー(メディカル) 557万円
診断薬・臨床検査機器・臨床検査試薬メーカー(メディカル) 551万円
家電・モバイル・ネットワーク機器・プリンタメーカー(メーカー) 538万円
信託銀行(金融) 532万円
トイレタリー(メーカー) 530万円
証券会社(金融) 528万円
CRO・SMO・CSO(メディカル) 509万円
電子/電気部品メーカー(メーカー) 501万円
※出所:2017年、転職サービスDODA調べより抜粋(https://doda.jp/guide/heikin/syokusyu/)
東京が1位、全国の平均年収は364万円 最大200万以上の地域差も
都道府県別の平均年収をみると、全国平均は364万円でした。この平均より高い地域はわずか6都府県で、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府となっています。その中でも最も高かったのは、東京都で453万円とダントツにトップでした。
逆に、平均年収が最も低かった地域は、青森県の234万円でした。九州圏内では宮崎県が235万円と青森県に次ぎ平均年収が低い地域でした。
※出典:賃金構造基本統計調査の月収データを12倍して算出(平成29年、厚生労働省)
九州・沖縄の平均年収ランキング 地域差は最大56万!
最後に、九州・沖縄の平均年収を、前述のデータから高い順に挙げてみましょう。
第1位 福岡県:339万円
第2位 大分県:309万円
第3位 長崎県、熊本県:304万円
第5位 鹿児島県:299万円
第6位 佐賀県:295万円
第7位 沖縄県:293万円
第8位 宮崎県:282万円
※参考 全国平均:365万円
九州沖縄圏内ではダントツで福岡県がトップで、宮崎県との差が57万円もあります。しかし、全国平均と比べると福岡県は26万円も低い結果となりました。
ちなみに日本全国の平均年収ベスト5は、第1位が東京453万円、第2位が神奈川県395万円、第3位が大阪391万円、第4位が愛知381万円、京都373万円という結果で、最下位は青森県の281万円でした。
※出典:賃金構造基本統計調査の月収データを12倍して算出(平成29年、厚生労働省)
年収を比較するなら支出とのバランスも比較を!
全国で一番平均年収が高い東京と最下位の青森県ではその差がなんと172万円もありました。だからといって、都心部へ出ていき仕事をする方が有利かというとそうでもないようです。
東京などは物価が高いばかりでなく住居にかかる費用も高くなっています。物件や場所にもよりますが、家賃相場は福岡と比べて倍くらい差があると考えてもよいでしょう。新築マンションの価格も関東圏は福岡と比べ1.5倍~2倍ほど高くなっています。
収入が高くても支出が高い分、思うように貯金ができないという人も少なくありません。20代なら住居費や食費など生活していく上での経費をどのようにうまく管理して、収入とのバランスをとっていくかを考える必要があるようです。
20代男性・女性の年収(平均・中央値)まとめ
今までみてきたように、いろいろな職種や企業の規模により年収はさまざまで、年収の平均や中央値は男性・女性の性別でも違い、学歴、性別、地域による格差も大きいことがわかりました。こうしてみると、一概にこの職種の年収が高いともいえませんね。