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FX投資初心者が知るべき「FX投資の失敗原因」FPがわかりやすく解説 (4ページ目)

ふやす 権藤 知弘

ただし、後述しますが、FX投資というのは自己資金以上の投資ができる金融商品です。レバレッジを活用して取り引きをするケースが大部分ですので、儲けも大きいですが損失も想像以上に大きくなることがあります。
例えば、レバレッジを25倍と設定すると、4000円で10万円分の取り引きができることになります。
そうすれば自己資金4000円で最大10万円の損失を被る可能性があります。1万円であれば25倍だと25万円です。

そう考えると、お小遣いの中の4000円から始めるとしてもリスクはかなり大きくなるという認識を持った上で自分の投資額を決める必要があります。

5.FX初心者でもわかる相場の見方・分析手法とは

為替レート
【画像出典元】「iStock.com/matejmo」

FX投資の初心者は「自分に合うトレード手法(取り引き手法)は何なのか?」を知ることから始めましょう。せっかくFXをスタートしても、自分に合わないトレード方法では、大切なお金も時間も両方失ってしまう可能性があります。
FX初心者におすすめの取り引き方法として、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードの3つが挙げられます。

・スキャルピング
→スキャルピングとは数秒から数分という、とても短い時間で取り引きを行う方法です。1回で得られる利益は小さいですが、損失が発生しても損失を少なくすることが期待できるので、リスクが比較的少ない取り引き方法です。

・デイトレード
→1日で取り引きを終える取り引き方法です。スキャルピングよりも利ザヤは大きく、建玉(たてぎょく)を翌日に持ち越さないようになっています。ちなみ建玉とは、まだ決済されていないポジションを指します。新規で売買注文を出し決済注文を出されていない状態のことで、例えば、ドル円の買い注文を出した場合は「ドル円の買いの建玉を保有している」と表現します。

・スイングトレード
→1日から数日間の間で様子を見ながら利益が出たタイミングで決済、または損失が出て利益を得ることが難しい場合は損切りを行う取り引き方法のことです。スキャルピングやデイトレードのように取り引き画面をずっと見ている必要がなく、ちょっとした空き時間に取り引き情報を確認する程度で良いので、サラリーマンの方に人気の取り引き方法です。株式投資は日中に限られますが、FXは平日であれば24時間取り引きが可能です。そのため仕事が終わってからFX取り引きをする会社員も多いようです。

6.「リスク高そう…」FX初心者が知っておきたいFX投資の失敗例

FX投資の失敗
【画像出典元】「iStock.com/SARINYAPINNGAM」

FX投資に限らず、投資には失敗がつきものです。ここで注意していただきたいのが、極論を言うと、FX投資とは通貨が上がるか下がるかの2択をしていくものだということです。
高いか安いかを判断していくものなので、ともするとゲーム感覚で取り引きをしてしまう可能性があります。が、FX投資はギャンブルではありません。
例えばスマートフォンでのゲームに知らず知らずに課金をしてしまう人、競馬やパチンコなどのギャンブルが好きな人、このような方にはFX投資はおすすめしません。
ついつい熱くなりすぎてレバレッジを高く設定し負けを取り戻そうとして、取り返しのつかないことが起こる可能性が高いからです。

FXにおける初心者の失敗は、このレバレッジをいたずらに高くすることに原因があると思います。証拠金取り引きですので、実際の資金以上の取り引きができてしまいます。
利益が出ているときは良いのですが、損失が出た場合も実際の手持ち資金以上の不足が出るため、その損失をFX会社に支払う必要が出てきます。

手持ち資金が10万円でレバレッジを10倍にしていた場合、仮に損失が10万円だった場合、実際は100万円を損失しているのと同じことになります。

7.初心者におすすめの失敗しないFX取り引きのコツ

それでは、FX取り引きで失敗しない方法はあるのでしょうか?
実際の取り引きにおいて失敗をしないというのは正直なところあり得ません。であるならば、もし損失が出たとしても全財産をなくすようなことにならないように、リスクヘッジしていくことが重要です。

投資に関しては株式投資や投資信託、不動産投資などと同じように「分散投資」が有効です。例えば、FX会社を特徴ごとに分ける、通貨ペアも分ける。
また、レバレッジはなるべく低めが良いでしょう。レバレッジが低いと利益も少なくはなりますが、損失が出た場合も少なく抑えることができます。

一攫千金を狙ってしまうとレバレッジをどうしても高めに設定しますので、もし損失が出る方に振れた場合、証拠金を失うだけならまだしも、追証といいますがFX会社に損失分を支払う事態を招く可能性があります。そうなると損失を借金して返すという事態になりかねません。

8.FX投資以外にも資産運用を行う手段はさまざま

ここまでFX投資を紹介しましたが、ちょっとブレイクタイムを。 この記事を読んでいる方は資産運用のためにFX投資を検討、またははじめる前に どのようなものかを調べようとここへ辿りついたのではないでしょうか。 資産運用ではFX投資ももちろん選択肢のひとつとしておすすめですが、これまで投資経験がない人にとっては ハードルが高いもの。資産運用にはさまざまな選択肢があります。以下のリンク先ページでは FPによる資産運用のおすすめをランキングにして紹介しています。FX投資以外でも資産運用について 知識を得たい場合には参考となることまちがいなしです。

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