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FX投資初心者が知るべき「FX投資の失敗原因」FPがわかりやすく解説 (2ページ目)

ふやす 権藤 知弘

⑧証拠金
→FX投資における取り引きで、大きなお金を動かすために最低限必要な担保金です。FX投資における証拠金の金額は、取り引き量×レバレッジで決まります。一回当たりの取引において少額の資金でレバレッジが低めであれば証拠金は少なくて済みますし、大きな取り引き量に高いレバレッジをかけるとそれに合わせて証拠金もたくさん必要となります。つまり、証拠金はレバレッジの倍数に左右されることを意味しています。ここはFX取り引きで重要なポイントです。なぜなら、取り引きで仮に損失が出ていた場合、余剰金から補填するので強制的に損失が確定します。これがこの次に出ているロスカットの仕組みです。

⑨余剰金とロスカット
→相場によって変動する証券会社のFX口座に余っているお金で、証券会社によって違いはありますが、余剰金が0になると、取り引きは強制的に終了させられます。このことを「強制ロスカット」といいます。ロスカットとはFX取り引きにおいて損失が発生した際、損失が拡大しないように証拠金の維持率を計算し、その証拠金維持率以下になった時点で保持しているポジションを自動的に精算する仕組みです。FX会社によって違いますが、証拠金維持率は最低100%程度に設定をされていることが多いようです。この維持率を割り込んだ時点で保有しているポジションの全てを自動的に精算するのは、他の金融商品なら一旦値下がりをしても値上がりするまで待つことができますがFXの場合は待つことがなかなかできないためです。証拠金取り引きという、自己資金以上の金額で取り引きをしているので、いざというとき損失が拡大しないような仕組みが必要だからです。

⑩スワップポイント
→2国間の通貨の金利差を活用した利益の獲得方法で、簡単にいうと通貨ペア間の金利の差額がもらえる仕組み。例えば日本の金利は非常に低いですが、オーストラリアなど金利が高い国もあります。この金利の差で利益を出すのがスワップポイントです。そう聞くとなるべく高い金利の通貨を狙いたくなりますが、通貨の取り引きのため売りたい人と買いたい人がいないと取り引きが成立しません。国際的な金融市場で人気がないため高い金利を採用し、自国通貨を買ってくれる人を呼び込むという政策をとっている国もあるので、金利差だけを狙うと場合によっては損失が出る可能性もあります。

⑪スプレッド
→FX投資では、通貨を買うときと売るときの値に差があり、その差額分をスプレッドといいます。この差額は証券会社の儲けとなります。このスプレッドはドル円のようなメジャーなペアだと会社による違いはあまりありませんが、それ以外の通貨ペアは各会社によって差があります。手数料は利益に直結するため重要なポイントです。

3. FX初心者におすすめのFX投資の始め方入門

外貨
【画像出典元】「iStock.com/scyther5」

続いて、FX初心者におすすめのFX投資の始め方をレクチャーしましょう。FX投資は以下のような手順で始めることができます。

(1)FX口座の開設方法
FX投資に使う口座は、FX会社に専用口座を開設する必要があります。
口座はインターネット上になり、各FX会社の口座開設ページに必要項目を入力します。スマートフォンやWeb、郵送など本人確認資料やマイナンバーをFX会社に提出し口座開設となります。

(2)FX投資の始め方
Webサイトやスマートフォンで手続きを行うと、FX会社より口座開設完了通知の書類が自宅に郵送で届きます。その中にログインIDやパスワードが同封されており、専用口座にログイン、FX会社の指定口座に入金して取り引きスタートになります。なお入金方法は銀行振込からの振り込み、コンビニ等のATMからの入金などが可能です。
取り引き口座に入金すると、どの通貨ペアで取り引きをするか選択しスタートするのですが、ここで注意したいのが「レバレッジを何倍に設定するか?」です。

ネットでの取り引きになりますので、訳が分からないまま進んでいくと思いますが、このまま取り引きをスタートすると、意図せぬレバレッジで取り引きが始まってしまう可能性があります。そうすると手持ちの資金を思わぬ形で全額損失にしてしまう可能性がありますので、サイトの使い方に関してデモモード(練習画面)を使って練習・理解した上で始めるようにしましょう。