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就業不能保険って入った方がいい?死亡保険とどっちを優先すべき?

FPに聞きたいお金のこと 内山 貴博

就業不能保険って入った方がいい?死亡保険とどっちを優先すべき?

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Wallet+ユーザー様からいただいた「FPに聞きたいお金のコト」にお答えします。今回は、働けなくなったり、収入が途絶えた場合の保険に入るべきかどうか迷っているとの相談内容です。死亡保険との違いや、就業不能保険の考え方について解説していきます。

20代男性Cさんの相談

働けなくなったり、収入が途絶えた場合の保険に入るべきかどうか迷っています。収入保障保険と就業不能保険に加入するメリットを知りたいです。( 20代男性Cさん)

予期せぬ事態に対応するためのリスク管理は大切

収入がなく困っている人
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新型コロナウイルスの感染拡大。そしてそれに伴う東京オリンピックの延期や各種イベントの中止。2020年に入る頃には全く予想していなかったことが現実に起きています。そして、売り上げや収入がない中での家賃負担など、厳しい経営状況に直面している人も多くいます。

今回の事態に直面し、私たちの将来は不確定で、予期せぬことが起きうるということを痛感している人も多いと思います。これほどの規模での危機が何度も来てもらっては困りますが、少なからず私たちはいろんな困難を乗り越えていかなければなりません。そんな時のためにリスク管理をしておく必要があり、その代表が保険への加入となります。そして今回の相談は「収入保障保険」と「就業不能保険」についてです。まずはそれぞれの特徴を確認しましょう。

「死亡時」に備えるのが収入保障保険

一般的に死亡や高度障害状態になった際に支払われる掛け捨てタイプの死亡保険です。例えば60歳まで月額10万円という収入保障保険に加入し、40歳で死亡した場合、残り20年間、遺族に毎月10万円支払われます。つまり、残された大切な家族の収入を保障するための保険です。障害状態や介護状態など支払事由を少し広げた保険商品もありますが、その分、保険料は高くなる傾向にあります。

「病気やケガで働けない」に備えるのが就業不能保険

一方で、就業不能保険は自分自身が働けなくなった時の保険です。病気やケガで長期間勤務できない、自営業の人がお店を開くことができないといった場合、収入が途切れてしまう可能性があります。そんな時に頼りになるのがこの保険です。あらかじめ自身の年収などを目安に保険金額を定めておき、条件に該当すると支給されます。

ただしこの保険は、就業不能になってからもしばらくは保険金が支払われません。保険会社によってはその期間を60日間や180日間など、自分で選び設定できる場合もあります。それは、数日熱で休んでも保険金が支払われるという仕組みだと保険として機能しなくなるからです。このあたりも加入を考える上でのポイントとなります。

まずは「疾病手当金」など社会保険の公的保障の確認を

それぞれの保険の特徴をお伝えしましたが、こういった保障を得られることが上記の保険に入るメリットです。収入保障保険は月命日に保険金を支払うという保険会社もあります。亡くなった後も家族の生活のために収入を保障できるのはいい仕組みですよね。

もちろん、保険加入者の中には実際にそういう事態になる人の方が少ないわけですが、いざというときのために加入しているという安心感もメリットの一つとなるでしょう。

ただ、Cさんは現在20代と若く、死亡や就業不能というリスクはそれほど高くありません。自分で貯蓄や必要な投資を行った後、余裕のある範囲でこういった保険への加入を検討してください。

骨折した男性
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加入を検討するときには、現在Cさんがどれだけ社会保険で守られているか?ということも理解しておく必要があります。
例えば、Cさんが会社員で社会保険に入っており、結婚して子供がいる状況だとします。その中でもしCさんが亡くなると、妻と子供には遺族基礎年金と遺族厚生年金が支払われます。

Cさんが病気などで勤務できなくなると、健康保険から1年半という期間、給料の3分の2に相当する傷病手当金が支給されます。就業不能保険が180日支給対象外とするタイプの商品は、「傷病手当金」があることを踏まえてのものです。

また勤務中のケガなどが原因の場合は労災保険で休業給付や遺族給付を受けることができます。会社員の場合はかなり手厚い保障が期待できるため、そのあたりを十分に考慮してもらいたいところです。

一方、Cさんが自営業であれば多くのケースで労災保険には加入していませんし、そもそも「勤務」という概念がないため、傷病手当金なども原則対象外です。よって働き方次第では、このような保険に加入していることで安心して暮らせるというメリットを感じることになると思います。

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業務外のケガや病気でも、お金がもらえるってホント?

保険以外にも貯蓄があれば、ある程度ピンチの状況を乗り切ることもできますし、さまざまな働き方ができることも強みになります。保険はリスク管理方法の1つです。今回のコロナ禍で感じたことを、ぜひ将来に向けて生かしてください。

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