コロナ禍で進んだ「オンライン診療」とは 対象の病気や病院探しはどうやって?
新型コロナウイルスの感染拡大が気になって何となく病院に行くのをためらってしまう・・・近頃そういった経験はありませんか?
そんな時に気になるのが話題の「オンライン診療」。でもいったいどのような仕組みで誰が利用できるのか、など疑問も多いはず。
そこで、厚生労働省が発表しているオンライン診療ガイドラインのポイントをまとめてみました。対象疾患は何か、診察料の支払いはどうするのか、またメリットやリスクについても解説します。
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便利になったオンライン診療とは?
新型コロナウイルスの感染を避ける目的でにわかに注目されたオンライン診療ですが、実は既に解禁され2018年4月から保険適用にもなっていました。
しかしこれまでは、「初診は対面診療が必須」であったり、再診でも顔色などが確認できるPCやモバイル機器を利用したリアルタイムの情報取得が必要、さらに薬局へは必ず出向く必要があるなど、いろいろ制約も多かったのです。
しかし今回の新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、厚生労働省は、オンライン診療の時限的・特例的な取扱いを決めました。そのポイントがこちらです。
・初診でもオンライン診療が可能になった
(ただし医師が可能と判断した場合という条件あり)
・受診履歴のある患者なら、別の病気でもオンライン診療が可能になった
(通常は別の疾患なら再度対面が必要)
・電話でもオンライン診療が可能になった
(可能かは医師の判断。また本人確認が必要)
・薬剤師からのオンライン指導が可能になり、処方箋を医師から薬局へ送付してもらうことで、薬を郵送してもらえるようになった(ただし対面が必要になる場合もあり)
・これまでに必要な厚生労働省の研修を受けていない医師でも、オンライン診療を実施できるようになった(感染収束後は研修が必要)
このように、時限的・特例的とはいえ、かなり便利になった印象です。
知っておきたいオンライン診療の流れは?
では、そもそもオンライン診療はどのような流れで受診するのか確認しておきましょう。
1)オンライン診療を行っている医療機関を確認
医療機関のホームページなどで確認します。まずはかかりつけ医をチェック。不可であれば、至急対面での受診が必要になる可能性を考えて、なるべく近隣で探します。
2)電話やオンラインで予約
医療機関によって予約方法は異なります。また予約の際に必要書類や支払方法も確認しておきます。(銀行振込やクレジットカード決済など)
3)電話やオンラインで受診
予約時間に医療機関側から着信があるか、オンラインで接続され開始。本人確認後に症状を説明します。その際にオンラインでの診断や処方が困難で、医療機関での受診を推奨されることがありますので、その場合は必ず直接受診しましょう。
オンライン診療ができる病気は?コロナは可能?
では、どのような病気でもオンライン診療が受けられるのでしょうか?
オンライン診療が可能かどうかは医師が判断しますが、まずオンライン診療に適している病気は、生活習慣病などの慢性的な病気で、継続的に治療が必要な病気。なおかつ状態が安定している場合です。すぐに治療が必要な疾患や、状態が段々悪くなっているケースにはオンライン診療は適用できません。
よって、新型コロナウイルス感染症の疑いの場合にはオンライン診療はできず、まずは「帰国者・接触者相談センター」に電話をすることになります。ただし、かかりつけ医などに電話で相談することは可能。医師からセンターに相談してもらったり、「帰国者・接触者外来」を紹介してもらうなどの流れになります。
簡単にオンライン診療ができる方法も!
では実際にオンライン診療を希望する場合ですが、まず可能な医療機関を見つけるには、厚生労働省HPの県別一覧表で確認したり、Yahooの検索で「オンライン診療 ●●(地域名)」と入力するなどの方法があります。
しかしもっと簡単にオンライン診療ができる、専用のアプリも登場しています。「CLINICS(クリニクス)」は、アプリで病院を探しそのまま予約も可能。予約当日にアプリ上で診察を受け、クレジットカード決済へ。その後、薬・処方箋の発送まで対応してくれるという便利なアプリです。
CLINICS
最後に、オンライン診療のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
メリットは、何と言っても病院へ行かないことで院内感染や二次感染を避けられること。また通院時間や待ち時間が不要になるため、受診のハードルが下がります。
デメリットは、症状の見逃しや見落としの可能性があること。さらに検査などができないため、診断の確定がすぐにできず、結果として治療開始が遅れる危険性も避けられません。
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オンライン診療は、病気にかかった時に最初の診察で利用するというよりも、持病のある方に使い勝手が良さそうです。いつも飲んでいる薬が無くなりそうな時に、わざわざ病院や薬局へ行かずにすむのであれば、何かと便利ですね!ぜひ活用してみてください。