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介護費節約のために親と子供の縁を切る?世帯分離のメリットデメリットと変更のタイミング

そなえる 権藤 知弘

介護費節約のために親と子供の縁を切る?世帯分離のメリットデメリットと変更のタイミング

【画像出典元】「stock.adobe.com/zinkevych」

皆さんはご両親が祖父母と「世帯分離をする、しない」とか「扶養に入る」などという話をしていることを聞いたことがありますか?今回は知っている人と知らない人で保険料負担に差が出てくる「親と子供の世帯分離」について、どんな人が世帯分離した方がいいのか、どんなメリットやデメリットがあるのかを解説していきます。

同居でも扶養にならない?世帯分離した親が扶養控除対象外となる理由

【1】世帯分離とは?

同居している親を扶養に入れ、扶養者である子の所得税や住民税などの税金、社会保険料などを安くする「扶養制度」というものがあります。この扶養制度は広く活用されていますが、世帯分離はこのケースとは逆になります。

世帯分離とは、住民票に登録されている一つの世帯を、二つ以上の世帯に分けることをいい、それぞれの世帯主が独立した家計を営んでいるという条件のもとに行われます。

【2】「介護保険を使っている家庭」が世帯分離を選択することが多い

世帯分離を選択される家庭で多いのは、一言で言えば「介護保険を使っているご家庭」です。まずはこの介護保険制度について説明します。

かつては、子供や家族が行うものとされていた親の介護ですが、少子高齢化が進むにつれ、介護を必要とする高齢者の増加や核家族化の進行、介護による離職が社会問題となりました。

こうした中、家族の負担を軽減し、介護を社会全体で支えることを目的に、1997年に「介護保険法」が制定され、2000 年から施行されたものが介護保険制度です。現在では約 606万人が利用し、介護を必要とする高齢者を支える制度として運用されています。

40 歳から 64 歳の人については、自らが老化に起因する疾病により介護が必要となる可能性が高くなることや、自分の親が高齢となり、介護が必要となる状態になる可能性が高まる時期であることから、40 歳以上になると介護保険へ加入して支払い義務が生じるようになります。老後を迎え、介護が必要となった場合に誰もが適切なサービスを受けられるように、社会全体で支える制度です。

この制度では被保険者を年齢によって分けており、65歳以上の第1号被保険者と40歳から64歳までが第2号被保険者というように定義されています。世帯分離はこの第1号被保険者の取り扱いが関係しています。

図引用元:厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf

次は世帯分離をするメリットを見ていきましょう

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