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電気代に差が出る洗濯乾燥機、安いのはどのタイプ?使う時の節約テクも

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電気代に差が出る洗濯乾燥機、安いのはどのタイプ?使う時の節約テクも

【画像出典元】「Konstantin Yuganov- stock.adobe.com」

曇りや雨の日、花粉症の季節などには、部屋の中で衣服を乾かすことができる洗濯乾燥機が重宝されます。けれど洗濯乾燥機は意外と電力を消費し、稼働時間も長くなるため、電気代の心配もあります。

今回は、そんな洗濯乾燥機の電気代はどれくらいになるのかを、縦型、ドラム型、ヒートポンプ型など、タイプ別に紹介していきます。

洗濯乾燥機の電気代の相場(縦型、ドラム型、ヒートポンプ型)

縦型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)

縦型洗濯乾燥機の洗濯槽のアップ
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洗濯槽の回転軸が縦になっており、上から洗濯物を入れるタイプです。

サイズはコンパクトなものが多く、一人暮らしの家庭などでも愛用されるタイプです。衣類同士をこすり合わせるため、頑固な汚れも綺麗に落としやすいのが特徴的です。

SHARPの縦型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)「ES-PW11G」の1回の洗濯乾燥にかかる電気代は約59円(2200Wh÷1000×27円/kWh=59.4円)となります。

※1kWhあたりの電気料金は、公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が新電力料金目安単価として設定した27円/kWh(税込)で換算


ドラム型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)

若い外国人女性がドラム型洗濯機に洗濯ものをつめている
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洗濯槽の回転軸が横もしくは斜めになっており、横(側面)から洗濯物を入れるタイプです。

縦型タイプに比べ、洗濯物が傷みにくい、絡みにくくシワがつきにくい、水使用量が少ないなどのメリットがあります。ただし高額でサイズの大きなタイプが多いため、一人暮らしでは扱いにくいというデメリットもあります。

SHARPのドラム型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)「ES-H10G」の1回の洗濯乾燥にかかる電気代は約50円(1880Wh÷1000×27円/kWh=50.76円)となります。

ドラム型洗濯乾燥機(ヒートポンプタイプ)

シルバーのスタイリッシュなデザインのドラム型洗濯機
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ドラム型洗濯乾燥機は、ヒータータイプのほかに、「ヒートポンプタイプ」のものもあります。

ヒータータイプの場合、ヒーターの熱で衣服を乾かします。乾燥後は冷却水を使い、機内の熱を冷ます動作が発生します。一方ヒートポンプタイプは、空気中の熱を利用して乾かします。60~65℃の低温で自然に乾かすため、衣服が傷みにくく、冷却水を使わないため水道代も削減でき、本体の電気代も安いなどのメリットがあります。ただし価格が高額で20万円以上する製品も多く、購入のハードルが高いというデメリットがあります。

SHARPのドラム型洗濯乾燥機(ヒートポンプタイプ)「ES-X11A」の1回の洗濯乾燥にかかる電気代は約16円(600Wh÷1000×27円/kWh=16.2円)となります。

どれが一番安い?

一般的に、今回紹介した3タイプを電気代の安い順に並べると、ドラム型洗濯乾燥機(ヒートポンプタイプ)、ドラム型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)、縦型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)となります。

一方で本体価格は、安い順に、縦型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)、ドラム型洗濯乾燥機(ヒータータイプ)、ドラム型洗濯乾燥機(ヒートポンプタイプ)となるのが一般的です。

他の乾燥機の電気代はいくらくらい?

衣類乾燥機

クローゼットの中に同じような見た目のドラム型洗濯機が2台並ぶ
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衣服乾燥機は、見た目は洗濯乾燥機と似ています。イメージとしては洗濯乾燥機から乾燥機能のみを抜き出した製品であり、乾燥に特化しています。洗濯乾燥機と並べて設置すれば、洗濯は洗濯乾燥機で、乾燥は衣服乾燥機でというように分担できます。

東芝の衣服乾燥機「ED-608/ED-458」の1時間当たりの電気代は約33円(1220W÷1000×27円/kWh=32.94円)となります。

製品マニュアル上、最大容量となる6㎏を乾燥する場合の目安時間は最大約225分となっているため、1回の乾燥でかかる電気代は約124円(33円÷60×225分=123.75円)となります。

浴室乾燥機

浴室の天井に設置された浴室乾燥機
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浴室乾燥機はお風呂の天井などに設置されている乾燥機です。部屋で干す代わりに、浴室で乾かすことができます。浴室全体を使えるため、一度にたくさんの衣服を干せる、お風呂なので濡れている衣服でも気兼ねなく干せる、衣類にしわを作りにくいなどのメリットがあります。

TOTOの浴室乾燥機「TYR621」の1時間当たりの電気代は約66円(2455W÷1000×27円/kWh=66.28円)となります。

浴室の状況にもよりますが、浴室乾燥機は乾くまで概ね2~3時間掛かることが多いため、3時間を想定した場合、1回の乾燥でかかる電気代は約198円(66円÷60×180分=198円)となります。

衣類乾燥除湿器

洗濯物乾燥機を使って部屋干しをする
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衣類乾燥除湿器は部屋干しする際に、部屋を除湿しながら洗濯物を乾燥させる製品です。部屋干しの匂いを防止する機能も付いています。ヒーターを使わず消費電力を抑えた「コンプレッサー方式」、ヒーターを使う分消費電力は高めだが1年を通して使える「デシカント方式」、両方を融合させた「ハイブリッド方式」の3タイプがあります。

Panasonicの衣類乾燥除湿機(デシカント方式) 「F-YZVX60」の1時間当たりの電気代は約12円(465W(仕上げ、速乾モード)÷1000×27円/kWh=12.555円)となります。

仕上げ、速乾モードでは、製品マニュアル上、乾くまでの目安時間は約108分となっているため、1回の乾燥でかかる電気代は約21円(12円÷60×108分=21.6円)となります。

電気代を節約できる使い方

電気代のイメージ(電球と電卓が並ぶ)
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洗濯物を詰め込みすぎない

洗濯乾燥機は、一度に乾かせる量が決められています。普通サイズの洗濯乾燥機なら乾燥容量は5㎏~6kg程度が一般的です。

指定された以上の洗濯物を詰めこむと、乾燥時間が長くなり、余計な電気代がかかってしまいます。また十分乾かないことにより、内部で雑菌が繁殖し、嫌な臭いが付着してしまうこともあります。

速乾モードは避ける

通常より早く乾燥を行う「速乾モード」と呼ばれる機能が、多くの洗濯乾燥機には搭載されています。急いで乾燥させたい時には便利ですが、その分、パワーを使うため、電気代は高くなりがちです。また、衣服が傷みやすいという欠点もあります。

フィルターを掃除する

洗濯乾燥機のフィルターが汚れていると、次のようなデメリットが生じます。

・汚れやゴミが詰まることで乾燥効率が落ち、余計な電気代がかかる
・乾燥にムラができる
・機器そのものの故障の原因になる など

製品マニュアルのメンテナンス欄を確認し、適切なタイミングでまめにフィルター掃除をしておくことが、電気代の削減や機器寿命を延ばす上では大切です。

以上のように洗濯乾燥機は、タイプによって電気代が異なります。また、本体価格、乾燥の仕上がり具合などの要素も機種によって異なりますので、自分の環境に合ったものを選びたいところ。最適な一台が見つかれば、日々の洗濯や乾燥の作業が今よりも快適になるかもしれません。