何度使えば元がとれる?エコバックとレジ袋、マイボトルとペットボトル
サステナブルなアイテムとして人気になっている「エコバッグ」や「マイボトル」。値段がお手頃な商品も増えていますが、本当にレジ袋やペットボトルを買うよりもお得なのでしょうか。
今回は、使った場合と使っていない場合で出費にどの程度差がでるかをシミュレーションし、何回使えば元が取れるのか比較してみました。
エコバッグは本当にお得なのか
コンビニやスーパーなどでの買い物をする際、自前の「エコバッグ」を持参すれば、毎回レジ袋を購入するよりも本当にお得なのでしょうか。シミュレーションします。
レジ袋はいくら?
2020年7月1日より、環境保護の一環で、プラスチック製レジ袋の有料化が全国ではじまりました。
レジ袋の大きさと価格は、各店で以下のように設定されています。
【イトーヨーカドー】
S~Mが3円、Lが5円
【イオン】
Mが2円、Lが3円、LLが5円
【業務スーパー】
小が3円、大が5円
【セブンイレブン】
小、中、大、弁当用が3円、特大サイズが5円
【ファミリーマート】
小、中、大、弁当用が3円
若干の差はありますが、概ね小サイズは3円、大サイズは5円が一般的です。
エコバッグはいくら?
エコバッグの本体価格の相場は、以下のようになります。
・ブランド品や高品質な素材を使ったエコバッグは、2000~3000円
・一般的なエコバッグは、500~1000円
・100円ショップや雑誌の付録など、格安で手に入るエコバッグもあり
一般的なエコバッグであれば500~1000円で購入でき、この価格帯でも必要十分な機能性と容量を持つエコバッグが販売されています。
【シミュレーション】何日使えば元がとれる?
<コンビニで毎日3円のレジ袋を購入する人の場合>
500円のエコバッグを使用する場合: 500円÷3円=167日経過後に元が取れます。
1000円のエコバッグを使用する場合:1000円÷3円=334日経過後に元が取れます。
<スーパーで2日1回5円のレジ袋を購入する人の場合>
500円のエコバッグを使用する場合:500円÷5円×2=200日経過後に元が取れます。
1000円のエコバッグを使用する場合:1000円÷5円×2=400日経過後に元が取れます。
結論:いくらまでのエコバッグを買うべきか
エコバッグは早く元が取れる安いものを購入するのがおすすめです。前述もしたように500円のエコバッグは、毎日使えば約半年(167日)で元が取れます。
エコバッグは1年、2年と長く使っていれば、素材が痛んで破れたりするリスクも増えます。
ですが500円のものであれば、たとえ1、2年後に使えなくなっても、半年程度ですでに元は取れているため、新しいものに買い替えても損はでません。
エコバッグは使い潰すつもりで購入する人が多いと思いますので、下手に高いものを買うのではなく、早く元が取れるできるだけ安いエコバッグが狙い目です。
おまけ:みんなはいくらのエコバッグを欲しがっている?
株式会社ランク王は「レジ袋有料化に伴う、人々のエコバッグへの意識調査」と題して、10~60代の男女1000名に対して、エコバッグに関するアンケート調査を実施しました。
このアンケートによると、「あなたはエコバッグをいくらなら購入しますか?」という問いに対して、80%以上が「1000円未満」と回答しています。
マイボトルは本当にお得なのか
続いて、「マイボトル」に飲み物を入れて持ち歩いた方が、自動販売機などで毎回ペットボトルの飲み物を購入するよりも本当にお得なのでしょうか。シミュレーションします。
ペットボトルの飲み物はいくら?
自動販売機やコンビニにおいて、500mlペットボトルのお茶・コーヒー・ジュースなどの飲み物は、1本あたり150~160円で販売されています。
「水」はやや安く、500mlペットボトルで1本100~120円で販売されています。
マイボトルはいくら?
マイボトルの本体価格の相場は、以下のようになります。
・「炭酸対応」などの特殊加工の施されているタイプは、4000~5000円以上するものが多い
・一般的なマイボトルは、1500~3000円
・ノンブランド品は1000円以下もあり
たとえば、タイガー魔法瓶が販売する500ml水筒のベーシックモデル(真空断熱ボトルMMZ-K050)は、アマゾン等のネット通販では現在2000円前後で販売されています。
【シミュレーション】1か月使い続けるといくらお得になる?
<自宅で作ったコーヒーを持ち歩く場合>
家でインスタントコーヒーを作ると、ボトル一杯あたり10円程度かかります。仮に2000円のマイボトル(500ml)を購入し、インスタントコーヒーを入れて持ち歩いた場合、1か月にかかる費用は、
2000円+(10円×31日)=2310円
という計算になります。
対して、毎日、自動販売機でペットボトル(500ml)の150円のコーヒーを購入した場合、1か月にかかる費用は、
150円×31日=4650円
です。
マイボトルを持ち歩くことで、本体価格を含めても、1か月の出費を半分以下に抑えられます。
<2Lサイズの飲料をマイボトルに入れ替えて持ち歩く場合>
スーパーなどでは、お茶やスポーツ飲料などの2Lサイズのペットボトルを140円程度で購入できます。仮に2000円のマイボトル(500ml)を購入し、スーパーで購入した2Lペットボトルから毎日500mlずつ(
2000円+(140円÷4×31日)=3085円
という計算になります。
対して、毎日、自動販売機でペットボトル(500ml)の150円のスポーツ飲料を購入した場合、1か月にかかる費用は
150円×31日=4650円
です。
この場合でも、マイボトルにすると、1か月で1500円近く出費を抑えられます。
結論:いくらまでのマイボトルを買うべきか
マイボトルの場合、前述したエコバッグと違い、1年、2年と長く使っても素材的に壊れるものでもありません。
長く使えるものですので、少し奮発して値段の高いモデルを選んでみても問題ないでしょう。
今回は2000円のマイボトルでシミュレーションしましたが、5000~6000円のマイボトルを購入したとしても、2~3か月も使えば元は取れます。
以上、エコバッグとマイボトルがどれくらい使えば元が取れるのか、シミュレーションしてみました。どちらも使うほどに元を取るまでの日数が早くなりますので、毎日のようにレジ袋やペットボトルを購入している人であれば、やはりエコバッグやマイボトルに切り換えた方がお得でしょう。
反対にリモートワークなどで、最近はたまにしか買い物に出ない、自動販売機でペットボトルを購入したりしないという人であれば、節約という観点だけで考えると、エコバッグやマイボトルは無理して購入するものでもないかもしれません。