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じわじわと家計を圧迫…止まらない値上げにはPB商品で対抗!

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じわじわと家計を圧迫…止まらない値上げにはPB商品で対抗!

【画像出典元】「maroke- stock.adobe.com」

2022年2月末から始まったロシアによるウクライナ侵攻。

ロシアやウクライナは資源国でもあるため、原油や液化天然ガスなどのエネルギー資源、小麦やトウモロコシなどの食料など、あらゆるものの価格上昇が危惧されています。

今回は、今後値上がりが予想される品種、またそのような状況で家計の助けになる「PB(プライベートブランド)商品」についてご紹介します。

原油をはじめとしたエネルギー資源の値上げ

ガソリン価格が上昇していることを示すミニチュアを使ったイメージ画像
【画像出典元】「picture cells- stock.adobe.com」

まず、問題となるのは「原油」です。

ロシアは世界第三位の原油生産国です。ウクライナ侵攻により、ロシアからの原油供給が滞る懸念が強まっており、それにより原油先物価格の上昇が続いています。

原油高が起こると、主に次のようなものの値上げが予想されます。

・ガソリン
・プラスチック製品(家電、お弁当の容器、ゴミ袋など)
・トイレットペーパー
・マスク
・おむつ
・クリーニング代(洗剤が原油由来のため)
・引っ越し代、タクシー代、運賃、配送費など(ガソリン高騰のため)
など

特に原油高の影響が出やすいのはガソリンであり、2022年2月にはレギュラーガソリンの全国平均価格が1リットル当たり172円まで上昇しました。政府の補助金対策によりこれ以上の上昇は抑えられそうですが、未だ高騰状態は抜け出せていません。

また、原油を原材料とするプラスチック製品の値上げも続いています。お弁当やカップ麺の容器など、プラスチックはさまざまなところで多用されているため、日用品全般の値上げにつながる恐れがあります。

ガス代、電気代の上昇

ロシアとアメリカは、「LNG(液化天然ガス)」の世界一を争う2大生産国です。

今後ロシアからのLNGの供給が滞ると、ガス代や電気代(火力発電にLNGが使用されているため)の値上げが加速する恐れがあります。

実際に、東京電力エナジーパートナーが発表している、4月の平均モデルの電気料金は8359円で、この金額は前月から115円も上がっているのです。

半導体不足による値上げ

ウクライナは半導体製造に欠かせない「ネオンガス」の供給量が多い国です。

ウクライナからのネオンガスの供給が滞ると、以下のような半導体製品が作りにくくなり、値上げの原因になりかねません。

・自動車
・スマートフォン
・ゲーム機
・家電製品
・医療機器
など

食料品も値上がりする

収穫前の実った黄金の小麦
【画像出典元】「 Sergey- stock.adobe.com」

ウクライナ侵攻の影響は、私たちが普段口にする食料品の価格にも影響します。

まずは「小麦」です。ロシアとウクライナは小麦の生産量が多い国であり、この2カ国の小麦出荷量は世界全体の25%を占めます。日本はロシアやウクライナから小麦を直接輸入しているわけではありませんが、買い付け価格が上昇し間接的に影響を受けています。

この2カ国からの小麦の供給が滞ると、小麦を原材料とする以下のような食品の価格が上昇する可能性が高いでしょう。

・小麦粉
・パン
・パスタ
・うどん
・カップ麺
など

加えて、小麦価格の上昇には、日本が小麦を直接取引しているカナダやアメリカの小麦の不作も影響しています。カナダとアメリカでは昨年夏に異常な高温や乾燥が続きました。これにより小麦が不作となり、小麦の買い付け価格が上昇しています。

トウモロコシも値上げ

小麦に加え、ウクライナは「トウモロコシ」の輸出量世界4位の国です。

ウクライナからトウモロコシの供給が滞ると、次のようなトウモロコシ関連の食品の値上げが予想されます。

・トウモロコシ製品、コーン製品
・牛肉、豚肉、鶏肉(飼料にトウモロコシが使われているため)
・牛乳や乳製品(飼料にトウモロコシが使われているため)
など

大豆も値上げ

ウクライナ侵攻により、大豆の先物価格も上昇が続いています。大豆製品や大豆を原料とする食用油なども、今後価格が上昇する恐れがあります。

家計へどう影響するの? 

スーパーの食品売り場で肉を選ぶ中年女性(顔なし)
【画像出典元】「naka- stock.adobe.com」

上記の通り、エネルギー資源や小麦など、原材料となる資源が手に入りにくくなっているため、私たち消費者が日々購入する日用品などの価格も上昇しやすい状況です。

スーパーの特売品であっても、元となる原材料が高騰してしまうと、今までと同じ特売価格で販売するのは難しくなります。

とはいえ政府も、ガソリン価格の高騰を抑える補助金を用意したり、電気料金に上限を設けたりするなどの対策を進めています。そのため急に生活が苦しくなるということはないと思われますが、今まで通りの暮らしを続けていると、家計は少しずつ圧迫されていくでしょう。

値上げにはPB(プライベートブランド)商品で対抗!

セブンプレミアム
【画像出典元】「セブン-イレブン公式HP

「PB商品」とは、メーカーではなく、スーパーやコンビニなどの小売店・卸売業者が企画、販売するオリジナルブランドの商品です。

セブン&アイ・ホールディングスが展開する「セブンプレミアム」、イオングループが展開する「トップバリュ」などが代表的なPB商品の例です。

PB商品は、もともと価格が安く設定されているため、ウクライナ侵攻による値上げに対抗するには、PB商品を購入するのがおすすめです。

どうしてPB商品は安いの?デメリットはない?

PB商品は、メーカーのブランドがついた商品よりも、広告費・物流費・人件費などのコストを抑えられることが多く、その分、販売価格を安く設定しやすいのです。

PB商品のデメリットとして、商品の責任はメーカーではなく小売店側になります。在庫を抱えた場合、商品に欠陥があった場合などのリスクや責任は小売店側が負うことになります。

とはいえそれは小売店側の事情であり、私たち消費者にとって目立ったデメリットはありません。

実際に販売されているPB商品とメーカー品の価格を比較

手の平にAとBのマークをのせ比較する女性
【画像出典元】「metamorworks- Shutterstock」

セブンプレミアム ふんわり食パン6枚入

ふんわり食パン
【画像出典元】「セブン-イレブン公式HP

セブンプレミアムが販売するスタンダートな食パンです。価格は127円(税込)。

ヤマザキパンやフジパンなどのメーカー品では、6枚入りの食パンは税込で150円以上する製品が多いため、セブンイレブンのパンコーナーでもその安さが目立ちます。

公式ページ セブンプレミアム ふんわり食パン6枚入

セブンプレミアム きつねうどん 丼型

うどん
【画像出典元】「セブン-イレブン公式HP

セブンプレミアムが販売する、油揚げ付きのインスタントうどんです。価格は税込127円(税込)。

似たタイプのメーカー品に、日清の『どん兵衛 きつねうどん 東』があります。こちらの希望小売価格が231円(税込)のため、メーカー品より100円近くも安いことになります。

公式ページ セブンプレミアム きつねうどん 丼型

トップバリュ 1.5倍巻再生紙トイレットペーパー ロング巻&コンパクト シングル 

トイレットペーパー
【画像出典元】「トップバリュ公式HP

イオングループが販売するスタンダードなタイプのトイレットペーパーです。8ロール入り。価格は327円(税込)。

似たタイプのメーカー品として、大王製紙の『エリエール トイレットティシュー コンパクト8ロール シングル』があります。エリエールオンラインショップ上の販売価格が558円(税込)のため、こちらもメーカー品から比べるとだいぶ安いことになります。

公式ページ トップバリュ 1.5倍巻再生紙トイレットペーパー ロング巻&コンパクト シングル


今後の情勢次第では、生活必需品までどんどん値上がりする可能性もあります。これまで通り買い物をしていると、いつの間にか家計を圧迫している事態にもなりかねません。お得なPB商品などを活用しながら、日々の買い物を見直してみてはいかがでしょう。