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FPが見た!家計管理できる人が年末にする「家計の○○」とは?

ふやす 白浜 仁子

FPが見た!家計管理できる人が年末にする「家計の○○」とは?

【画像出典元】「Roman Samborskyi/Shutterstock.com」

2022年もまもなく終わりを迎えます。どんな1年を過ごされましたか?コロナ禍での楽しみ方も定着してきたように思いますが、同時に、経験したことのないインフレで家計に頭を悩ませる人も多いことでしょう。今回は、家計簿をつけている人や、これからつけようと思っている人に向けて、賢い家計管理のコツやツールを紹介します。

家計の「振り返り」をする目的は?

家計簿は、支出をつけるだけではもったいないです。もう一歩踏み込み「振り返る」ことで何十倍も、何百倍も、効果を発揮します。振り返りのタイミングは、毎月の締めをした時と、1年のまとめとなる総決算をした時の2つの場面です。これによって生活の仕方に気付きが得られ、家計の健全度も分かります。また、今後のマネー戦略を練ることにも繋がるのでおすすめです。具体的な振り返りのポイントを見ていきましょう。

月の振り返りのポイント

そんなに贅沢はしていないのに何故かお金が貯まらない。こういうタイプの人が家計簿にチャレンジした後の気付きとして、「コンビニでの菓子や嗜好品の購入が結構ある」「外食が意外と多い」「何気なくのぞいたサイトで欲しくなってポチッとしたが、よく考えたらさほど必要ではなかった」などの感想をよく伺います。

つまり、家計簿をつけて月の集計をすると、自分の消費行動を振り返ることができるのです。気付きを得られれば、自然と意識するようになり、翌月から生活の仕方を工夫することができるのが月の振り返りのポイントです。

年の振り返りのポイント

家計簿
【画像出典元】「stock.adobe.com/kim」

1年間家計簿をつけたら、すべてを集計して年間の収支や貯蓄額を確認します。月単位では、残業時間によって給与に数万円のばらつきがでることもあるでしょう。また、イベントや家電の買い替えなど、突発的な出費が多い月もあると思います。これらのばらつきでうやむやになっている収支を整理することが年単位での振り返りの目的です。

企業は、決算期が来たら損益計算書(P/L)という売上げや経費、その差額である利益を計算した書類を作成しますが、家計も同様。1年間の収入と支出、その結果得られた貯蓄額を集計します。それによって、順調に貯蓄ができているどうかを確認しましょう。貯蓄が進んでない場合は、今年だけイレギュラーな年だったのか、などの振り返りを通して今後のことを考えることができます。

来年の計画を立てるまえに家計のバランスシートを作ってみよう

家計簿で1年を振り返る時にバランスシート(貸借対照表・B/Sという)も作ってみると良いでしょう。バランスシートでは、預貯金だけでなく、ローンなど資産全体の状況を把握できるため、家計の健全度が分かります。

上の例のように、左側に現時点の預貯金や投資信託、株式などの金融商品、マイホームなどの不動産といった資産を書き出します。次に右側に住宅ローンや奨学金のような負債を書き出しましょう。この資産と負債の差額が、本来の資産(純資産)ということになります。こちらも企業決算で必ず作成するものです。

なお、投資信託や株式は現時点での評価額、住宅は売却した場合の市場価格を書きます。積み立てタイプの保険に加入している時は、解約金相当額が現在の資産です。例では、資産が4120万円ある一方で、負債が3950万円あります。もし今、資産をすべて現金化し、負債を返したら手残り(純資産)が170万円ということになります。

このようにバランスシートを作成すると、資産と負債のバランスを知ることができるのです。先々、預貯金や資産運用が順調に積み上がり、住宅ローンや奨学金の返済が進んでいくと、純資産は徐々に増え、家計の健全度が増していきます。

来年~20年先のキャッシュフロー表を作ってみよう

キャッシュフロー
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家計簿の振り返りや、バランスシートで現在の資産状況が確認できたら、最後に今後の計画を立てましょう。それには家計の未来年表となるキャッシュフロー表が役立ちます。締めた家計簿を基に、1年後、2年後、と年単位で未来の収支や貯蓄の推移を試算します。

働き方に変更がある人は収入見込みが変わるでしょうし、子供がいる家庭は進学に伴って教育費が変化します。マイホームや車の購入を予定している場合はそれも計上するようにしましょう。今後の家計のイメージを掴むことができます。

作成したキャッシュフロー表をみて、もっと貯蓄ぺースを上げたいと思ったら、副業や転職で収入を増やすことはできないか、支出は適切か、また資産運用をどうするかなどを検討し、策を練ってみましょう。

キャッシュフローの作り方は、筆者のようなファイナンシャルプランナーに資格を付与している日本FP協会のHPが参考になります。今回紹介した他のツールについても掲載されているのでお役立てください。

(参考)便利ツールで家計をチェック | 日本FP協会 (jafp.or.jp)
https://www.jafp.or.jp/know/fp/sheet/

お金との付き合い方は、人それぞれ。出来るだけ価値を感じるものにお金を掛けるなどメリハリをつけると、より満足感の高い人生に繋がるでしょう。年末年始のこの時期に家計管理について考えてみませんか?