同棲生活が上手くいくお金の管理法は?生活費平均や分担方法を紹介
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春を迎え、パートナーと同棲生活を開始する方も多いのではないでしょうか。同棲をする際に不安となるのが生活費です。1人暮らしの時と比べ、生活費はどの程度増えるのでしょう。
そこで今回は同棲カップルの平均的な毎月の生活費や、お金の管理の仕方、費用を抑える方法を紹介します。必要な出費を知り、生活費の分担方法を決めるなどしてトラブルのない同棲生活を送りましょう。
同棲生活でかかる毎月の平均的な生活費と内訳
パートナーと2人で同棲生活をした場合、月の生活費はいくらになるのでしょう。
総務省統計局の「家計調査2022年」によると、2人暮らし家庭での1か月の生活費は、合計で28万7983円と集計されています。各項目の詳細は以下の通りです。
2人暮らしの生活費:
食料・・・6万8686円
住居・・・2万4715円
光熱・水道・・・2万1092円
家具・家事用品・・・1万2008円
被服及び履物・・・9018円
保健医療・・・1万3904円
交通・通信・・・4万5501円
教育・・・1092円
教養娯楽・・・2万5421円
その他の消費支出(雑費、交際費、散髪代、生活用品など)・・・6万6546円
合計・・・28万7983円
出典:「家計調査2022年 3-1世帯人員別」より
合計で28万7983円がかかり、2人で半分ずつ出し合う場合は、1人当たり14万3991円となります。
なお、この集計における世帯主の平均年齢は「56.3歳」となっています。20~30代の若いカップルの同棲生活では、多少数値が変わってくる部分もあるでしょう。
家賃などは家庭によって変わりやすい
上記の集計では、「住居」にかかる費用が2万4715円となっておりますが、この部分は住まいの事情によって変動しやすいです。例えば都内などの家賃が高いエリアで、2人暮らし用の賃貸物件を借りる場合、家賃が10万円を超えることも珍しくありません。
他にも、持病などをお持ちの方は「保健医療」にかかる費用が高くなり、自動車ローンがある方は「交通・通信」にかかる費用が高くなります。2人の希望の生活スタイルを踏まえてシミュレーションしたいところです。
比較しよう、1人暮らしの場合の生活費は?
2人暮らしの費用について前述しましたが、対して1人暮らしの場合、平均的にどの程度の生活費がかかるのでしょう。
総務省統計局の「家計調査2022年」によると、単身世帯での1か月の生活費は、合計で15万3609円と集計されています。各項目の詳細は以下の通りです。
1人暮らしの生活費:
食料・・・3万8442円
住居・・・1万7832円
光熱・水道・・・1万2346円
家具・家事用品・・・5453円
被服及び履物・・・4915円
保健医療・・・6564円
交通・通信・・・2万577円
教養娯楽・・・1万8844円
その他の消費支出・・・2万8636円
合計・・・15万3609円
出典:「家計調査2022年 単身世帯(実数,構成比,増減率,寄与度、2022年4月~6月期)」より
前述した2人暮らしの生活費28万7983円と比べると、概ね半分の数値となりますが、ひとりあたりの費用で比較してみると、2人暮らしの方がやや負担を抑えられるのかもしれません。
同棲生活の生活費を節約するには?
同棲をする場合、食事を一緒に作ったり、電化製品を一緒に使ったりすることで、生活費の節約ができることがあります。
ここでは同棲生活における生活費節約のテクニックを紹介します。
食費の節約
食費を節約する上では、外食を減らし「自炊」を徹底することが大切です。スーパーの特売日などを利用し、安い時に食材をまとめ買いすると良いでしょう。同棲の場合、1人暮らしよりも多くの食材が必要になりますので、多量の食材を格安で買える「業務用スーパー」などを利用するのも効果的です。
光熱費の節約
光熱費の節約方法として、以下が挙げられます。
・同じ部屋で過ごすことを心掛け、エアコンや照明を共有し節電
・食事は一緒に取るようにし、電子レンジやコンロでの加熱回数を減らす
・お風呂は近い時間に入り、追い炊きはしない
など
いずれの場合においても、同棲している2人が生活リズムを合わせ「共有」することがポイントとなります。エアコンは特に消費電力が高い電化製品となりますので、使う時間を合わせ、同じ部屋で使いたいところです。
通信費の節約
同棲の場合、光回線(固定回線)を用いることで、通信費を節約できます。
光回線はどれだけ通信を行っても定額料金です。また複数人で同時に回線を使用することができます。このため、自宅にいる際は、スマホのデータ通信を使わず光回線のWi-Fiを使うことで、2人分の通信にかかる費用を定額料金でカバーすることができるのです。
家賃の節約
家賃の節約方法として、以下が挙げられます。
・大家に値下げ交渉を持ちかける
・賃貸料の安い物件に引越す
・地方の空き家などを借りる(リモートワークなどが可能な場合)
家賃は「世帯手取り収入の3分の1以内」が目安です。毎月決まった支払いが発生する固定費となるため、収入に対して家賃の割合が高い場合は、早めに対策を打ちたいところです。
生活費の分担方法や負担割合はどう決める?
同棲している2人で生活費を出し合う場合、費用負担の分担はどのようにするのがよいのでしょう。主な分担方法をご紹介します。
半分ずつ支払う
分かりやすく管理がしやすいシンプルな方法です。たとえば生活費が月30万円であれば、半分の15万円ずつ出し合い分担する形となります。ただし「片方が食費を使いすぎている」「片方が通信費を使いすぎている」など、出費に偏りがあると、不満の原因になることも。
費用ごとに分担する
「自分は家賃を支払う」「相手は食費や光熱費を支払う」「医療費や通信費は各自で支払う」のように、費用ごとに支払い担当を決めて分担する方法です。ポイントとして、高額になりやすい家賃の支払いは、収入が高い方が担当することでバランスがとりやすくなるでしょう。
金額を決めて分担する
「自分は月〇万円支払う」「相手は月〇万円支払う」のように、金額を決めて分担する方法です。収入差のあるカップルにおすすめの方法といえます。お互いの収入状況を考慮し、収入が高い方が負担額を増やすとバランスがとりやすいです。
トラブルを避けるためにやっておきたいルール設定
同棲生活におけるお金の面でのトラブルは少なくなく、仲の良い2人でもお金が原因で亀裂が入ることもあります。まずはルールを決めることが大切です。
出費や入金のルールを決める
「食費は月〇万円までに抑える」「生活費の入金は〇日までにする」のように、出費や入金のルールを最初にしっかりと決めることが大切です。口約束ではなく、メモなどに書き残しておくこともポイントです。
家計簿をつける
お金の出入りを「家計簿」に記録していくことも大切です。レシートを保管し、細かなお金の出入りもしっかりと管理していきます。手書きは面倒という方は、スマホの家計簿アプリを使うのもおすすめです。家計簿アプリには、同棲相手や夫婦同士で情報を共有できるタイプもありますので、積極的に活用しましょう。
貯金のルールを決める
結婚を前提としている場合は、将来のために、結婚資金や子育て資金の貯金ルールを設定しておきましょう。「毎月2人で〇万円貯金する」「半年で〇万円貯金する」のように、具体的な目標額を決めておくとトラブルを防げます。
以上、同棲生活でのお金の管理について紹介しました。
同棲生活では2人分の生活費を管理しなければならないため、1人暮らしの時とはまた違った苦労があります。ちょっとしたことであってもお金はトラブルの原因になりやすいため、しっかりとルールを決めて管理していくことが大切です。また、意見の食い違いを防ぐためにも、日頃から話し合いを行い、擦り合わせをすることも大切です。