地球に優しくお得もGET!「グリーンライフ・ポイント」とは?
目次
「グリーンライフ・ポイント」は2022年度に始まった国の事業で、環境に配慮した製品やサービスを選んだ人に対し、企業や自治体がポイントを付与する制度です。今回は、グリーンライフ・ポイントについて、どのような仕組みなのか、また、お得なサービスを提供している企業についても紹介します。
カーボンニュートラルを促進する「グリーンライフ・ポイント」とは
「グリーンライフ・ポイント事業」の推進が始まったのは2022年度です。そのきっかけは2020年10月、二酸化炭素など温室効果ガスの排出量と、森林などによる吸収量の合計をゼロにする「カーボンニュートラル」を2050年までに実現することを日本が宣言したことに始まります。
日本において、二酸化炭素排出量の約6割を占めているのは衣食住など私たちの生活に関わるものです。温室効果ガスの排出を抑制するためには、消費者が環境配慮行動にシフトすることが必要となります。その方策の1つとして導入されたのがグリーンライフ・ポイント事業なのです。
いつもお店でポイントが貯まる「グリーンライフ・ポイント」のしくみ
グリーンライフ・ポイントは独自のポイントが付与されるわけではなく、環境に配慮した商品やサービスを利用した際、それぞれのお店で発行しているポイントに加算されるというしくみです。既存のポイントと同様に利用でき特別な手続きをする必要はありません。
ポイントの付与率は一律ではなく、各企業の判断に任せられており、付与したポイントの一部は国が補助しています。
また、どんなものでもグリーンライフ・ポイントの対象になるわけではありません。現在、グリーンライフ・ポイントの対象となっているのは、以下の5つの分野です。
- 「衣」の分野
衣類のリユースやリサイクル、大量廃棄を解消するためのサブスクサービス など - 「食」の分野
食品ロスの防止や地産地消に関するもの など - 「住」の分野
省エネ効果の高い家電や再生可能エネルギーの活用 など - 「循環」の分野
プラスチック製カトラリーの受取り拒否やリユース品購入 など - 「移動」の分野
カーシェアやシェアサイクル など
環境に配慮した行動がポイントになる!グリーンライフ・ポイント制度のメリット
グリーンライフ・ポイント制度のメリットは、環境に配慮した行動をとるだけで、ポイントが貯まるという点です。小さなエコ活動を積み重ねることで、いつものお買い物で追加ポイントがもらえ、家計も助かります。
ポイントが得られることで環境配慮行動をとる人が多くなれば、カーボンニュートラル以外の環境保全にもつながります。環境保全を推進する企業を選ぶ消費者が多くなれば、環境に配慮する企業も増えるでしょう。
こうして、環境保全への好循環を作り出せることが、グリーンライフ・ポイント制度の最も大きなメリットと言えます。
グリーンライフ・ポイント付与をしている注目企業
グリーンライフ・ポイント推進事業は、現在48の企業と自治体が参加しています。ここではいくつか例をご紹介します。
Pontaポイントが貯まる「au」
「au」を運営しているKDDIはグリーンライフ・ポイント事業の実施事業者として採択されています。環境に配慮した活動を行っている対象店舗でauPAYを利用することで、最大1%のPontaポイントが付与されます。毎月エントリーが必要ですが、「ウエルシア薬局」や「松屋」での利用のほか、「au PAYマーケット」で販売されているフードロス削減商品の購入でもポイントが貯まります。
プラスチック製カトラリーの受取り辞退でWAONポイントがもらえる「イオンモール」
37都道府県で展開している、イオンモール株式会社のショッピングモール「AEON MALL」。モールに出店している店舗で、テイクアウトやイートイン時にスプーンやストローなどのプラスチック製カトラリーの受取りを辞退すると、抽選で最大500ポイントのWAONポイントがもらえる取組みを行っています。さらに、家庭の太陽光発電システムなどで発電した電力をEV車両からイオンモールに放電すると、放電量に応じてWAONポイント等を発行する取組みも少しずつ広がっています。
ショッピングでも旅行でもポイントが貯まる「楽天グループ株式会社」
ネットショッピングで知られる「楽天グループ株式会社」もグリーンライフ・ポイント事業に採択されています。配送資材の省資源化商品やラベルレス省エネ家電などを「楽天市場」で購入すると楽天ポイントが発行されます。それだけでなく、「楽天トラベル」で再生可能エネルギー電力導入施設を利用したり、「楽天ラクマ」などでリユース衣類を購入したりすることでも、楽天ポイントをもらえます。毎年期間限定の開催なのでチェックしておきましょう。
グリーンライフ・ポイント以外の環境配慮行動に取組んでいる企業
グリーライフ・ポイント事業に参加していなくても、フードロスの削減などの環境に配慮した取組みを行っている企業もあります。その中でも注目の企業をご紹介します。
閉店3時間前からフードがお得に!「スターバックス コーヒー ジャパン」
「スターバックス コーヒー ジャパン」はフードロスやプラスチック製カトラリー、ストローの削減などに早くから取り組んでいる企業の1つ。在庫状況に応じて、閉店3時間前をめどに、店内で販売されているドーナツやケーキ、サンドイッチなどを20%割引にしています。さらに売上の一部を「認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ」に寄付しています。
エシカル商品の購入でnanacoポイントがもらえる「セブン-イレブン」
消費期限の近い商品をnanacoで購入することで5%のポイント付与をしているのが「セブン-イレブン」です。お弁当やお惣菜、スウィーツなどに貼られた緑のシールが目印で、消費期限の短い商品から購入してもらい、食品ロスを削減する取組みとなっています。
消費期限が近い商品を割引するエコ割「ファミリーマート」
「ファミリーマート」でも、消費期限が近い商品を割引する「エコ割」の仕組みがあります。おにぎりやお弁当、サンドイッチなどを割引して販売するサービスで、定価からそのまま値引きになるお得なサービスです。
古着回収でクーポンがもらえる「H&M」
世界中で展開している「H&M」では2013年から古着回収サービスを行っています。受け付けているのはH&Mの商品だけではありません。ブランドや状態を問わず不要になった衣類や布地を持ち込めば、1袋につき500円分のデジタルクーポンがもらえます(1日最大2枚まで)。さらに、マイバッグ持参でもポイントが付与されます。
いつもの行動をちょっと変えるだけで環境にも配慮でき、お得もGETできるグリーンライフ・ポイント。積極的に活用すれば、お財布にも地球にも優しいライフスタイルにチェンジできそうですね。