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快適で電気代も節約!省エネな「パッシブハウス」メリットや坪単価は?

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快適で電気代も節約!省エネな「パッシブハウス」メリットや坪単価は?

【画像出典元】「NicoElNino‐shutterstock.com」

ドイツ発祥の省エネ住宅基準である「パッシブハウス」。日本でも、省エネ性能が高く快適に過ごせる家として徐々に注目が集まっていますが、オール電化住宅やスマートハウスとはどう異なるのでしょうか。

今回はこのパッシブハウスについて、特徴やメリット・デメリットを解説します。いずれ家を建てたいと思っている方はぜひ、省エネ住宅の今を知っておきましょう。

パッシブハウス=省エネ住宅の基準、その特徴は?

木造のパッシブハウス
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「パッシブハウス」とは、ドイツのパッシブハウス研究所が提唱する省エネ住宅の基準、また建築メソッド(設計方針)のことです。

パッシブハウスでは、太陽や風に素直な設計を行い、断熱材や、高性能な窓、熱を逃さない換気システムなどを多用しています。そうすることで、夏は涼しく、冬は暖かい暮らしができる室内環境が保たれており、冷暖房の使用を抑えながら快適な暮らしができます。

背景には環境問題も関係

ドイツやアメリカなどの海外諸国は、日本より冷暖房の消費が多く、エアコンを付けるのが当たり前という文化が浸透しています。しかし冷暖房を多用していれば、地球温暖化に直結していきます。

酸性雨やオゾンホールなど環境問題が深刻化する中、1991年にドイツで考え出されたのがこのパッシブハウスと呼ばれる住宅基準であり、その根底には、冷暖房による消費電力を抑え、人類の持続可能な暮らしを目指すという考えがあります。

パッシブハウスの基準

具体的に、以下の基準を満たした住宅がパッシブハウスとして扱われます。

 オール電化住宅やスマートハウスとの違いは?

パッシブハウスは家そのものの造りを工夫することで、省エネを目指しています。一方、オール電化住宅やスマートハウスは、省エネ家電やIT技術などの「設備」を使って省エネを目指しています。

電気代が節約できる一方で、建築費用が高め

パッシブハウスには一般的な住宅にはないメリットやデメリットがあります。

パッシブハウスのメリット

パッシブハウスは自然エネルギーを最大限に活用した設計がなされているため、冷暖房をあまり使用しなくとも快適な暮らしができ、結果的に電気代の節約につながります。

また家全体が夏は涼しく、冬は暖かい造りとなっているため、ヒートショック(温度差の激しい部屋を移動することなどで身体がダメージを受けること)が起こりにくいこともメリットといえます。

パッシブハウスのデメリット

パッシブハウスのデメリットは、建築費用が高めであることです(価格の詳細は後述)。

ただし前述もしたように、冷暖房の使用を抑えられるため節電効果は高く、またヒートショック予防によりさまざまな病気のリスクを抑えられ、医療費などを抑えることにもつながります。

そうしたことから、家を建てる際に発生する初期コストは高めですが、20年30年と長期的に見れば、費用は相殺されていきます。

坪単価は80~90万円

家のミニチュアと硬貨を天秤にかける
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パッシブハウスの価格は、一般的な住宅に比べ、10%程度割高になることが多いようです。一般的な住宅の坪単価は50~70万円程度が目安となりますが、パッシブハウスの坪単価は80~90万円程度が目安となります。

パッシブハウスの価格が高くなる理由は、高性能な断熱材、窓、熱交換器などを多用していることが関係しています。

なお、「ビルの陰になっており日射量が少ない」など、立地によってはパッシブハウスの基準を満たすために必要以上の資材が必要になり、より多くの費用がかかることもあります。

パッシブハウスを建てたい時は?

ノートパソコンと住宅の設計図
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パッシブハウスを建てるには、その分野の技術力や経験が問われるため、実績のある工務店にお願いするのが望ましいです。

パッシブハウスの国内唯一の認定機関である「一般社団法人パッシブハウス・ジャパン」が公開する賛助会員一覧では、会員となる工務店や設計事務所の情報や実績がまとめられています。まずはこの一覧の中から業者を探してみるのがよいでしょう。

また毎年11月には「パッシブハウスオープンデー」として全世界同時にパッシブハウスの見学会が開催されますので、パッシブハウスを建てる前に、どのような造りとなっているか体感してみるのもおすすめです。


以上、パッシブハウスについて紹介しました。

近頃は、電気代やガス代の値上がりが続き、異常気象による想定外の暑さ寒さも度々発生しているため、冷暖房に頼らなくても快適に過ごせるパッシブハウスは時代に合った住宅ともいえます。ヒートショックの予防にもなりますので、家族が健康に過ごすためにも、パッシブハウスを住まいの選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょう。