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風邪のダウン警報!冬の体調管理にアロマがすごいって本当?

1000円でかなうコト イネス 多恵子

風邪のダウン警報!冬の体調管理にアロマがすごいって本当?

botamochi/iStock/Thinkstock

最近、寒暖の差が激しくて、会社で風邪が流行中。私もこじらせる前に何とかしなきゃ。そういえばこの前、風邪予防にアロマセラピーが良いと聞きました。本場のアロマセラピーを熟知しているイネス先生、これって本当ですか?

Q1 そもそも「アロマセラピー」ってどういうもの? 専門的で難しそう…。

ラベンダーの精油

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A1 アロマセラピーは芳香療法というもの。この分野で古い歴史を持つイギリスでは、心の安定と体の免疫力は比例すると考えられていて、病気の治癒に精神面が非常に重視されています。そこで精神面に絶大な効果を現すアロマセラピーと医療機関が密接に結びついており、アロマを使った予防医学も盛んです。また現地の多くの人がかかりつけのアロマセラピストを持っていて、自分に合った精油を常備しながら、不眠や頭痛などの体調不良時には薬ではなく精油を使っているのです。

アロマセラピーとして認められるのは、100%天然の原液精油(エッセンシャルオイル)だけ。精油を嗅ぐと、成分が肺から血管に伝わり全身を巡り、自然治癒力を高めます。また鼻の粘膜から脳(視床下部)へ伝達され全身の機能へ指令が出されます。例えばラベンダーの香りを嗅いだ後、心身の緊張や痛みを緩和し、ストレスを解消していきます。

Q2 アロマセラピーって心の癒し程度だと思っていたから目からウロコ! ところで、市販の精油の善し悪しや、選ぶ基準がわかりません。

アロマのテスティング

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A2 精油は化学物質ですから変化を起こしやすいのです。それを防ぐには、遮光と温度管理が大切。ワインと一緒で、16℃保存が理想です。できるだけ管理状態のいいお店で購入し、自宅では必ず冷蔵保管をしてください。

精油の善し悪しがわかるようになるために、プロは嗅覚トレーニングを行います。その際もっとも大切なのは、最初に100%オーガニックで管理状態のいい精油の、本物のいい香りを嗅ぐことなんです。本物の香りを覚えた上で、生徒には「いろいろな店のさまざまな種類の香りを嗅いでみてください」と話しています。このトレーニングを繰り返すことで、だんだんと善し悪しの嗅ぎ分けができるようになります。例えばレモンの香りにしても、ス~ッと体に馴染むような良質な天然精油か、逆にウッと違和感を抱く合成香料か、体が示すようになりますよ。あとは、直感で好きな香りを見つけることが大事。本能的に求める香りが、心の安定をもたらしますから。

また、使用上の注意点があります。精油は濃縮原液。規定量以上に使ったり、直接肌につけたりすると、気分が悪くなるだけでなく、スキントラブルを起こしたり、場合によっては疾患を悪化させることもあります。用法には十分気をつけましょう。

Q3 はい、気をつけます! では本題の風邪予防になる精油があるというのは本当ですか?

ユーカリ

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A3 実はたくさんあります。中でも一番のオススメは、殺菌力が強いユーカリ。鼻の通りを良くし、頭痛や肩こり、咳などにも働きかけるんです。例えば外出する際、洋服の胸元にユーカリの精油を1滴含ませておけば、常に鼻や喉にユーカリ成分が伝わり、人ごみの雑菌から守ってくれます。洋服のシミにならないように、コットンやティッシュペーパーに1滴垂らして胸元にしのばせておくといいですね。また直接肌に触れないように気をつけながら、マスクの外側に1滴含ませれば、通勤時や職場のウイルス対策と、風邪の治癒にW効果! あとは、玄関にユーカリやレモンのオイルを焚くと、外からの雑菌をシャットアウトしてくれます。

子どもの風邪予防なら、皮膚に当たらないようラベンダーの精油を枕元やパジャマに1滴落としたり、部屋で焚いたり、お風呂に1滴落とすのがオススメです。ただし、小さなお子さんには注意が必要です。目や口に入らないよう、くれぐれも気をつけてくださいね。私の家族は、500mlのペットボトルに水とティートリーの精油1~3滴、少量の塩を入れて、それでうがいをしています。8~12歳の子どもや年配の人は精油1滴、13~20歳は2滴、大人は3滴が目安です(個人差が大きいので、使用量は少なめにして試してください)。

Q4 なるほど~! もしかして、胃腸の荒れに良いアロマもあったり? これからの忘年会シーズンに備えて教えてください。

ローズマリー

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A4 ローズマリーの香りは、肝機能や消化器官を強化したり、負担を軽減する働きがあります。沐浴で取り入れてみてはいかがでしょうか。換気扇を止めて、大人ならお風呂に2~3滴入れてパチャパチャと肝臓辺りを撫でると、塗布と同じ効能があるので皮膚と肺から浸透しアロマ効果が倍増。ただ、ローズマリーは精神を高揚させる効果もあり、寝付きが悪い人は夜の使用を控えた方がいいかもしれません。

宴会のある日には、ローズマリーやペパーミントの精油がぴったりでしょう。二日酔いにならないためには、飲む前と飲んだ後のケアがともに大切。お風呂に入れたり、部屋で焚いたり、コットンにしのばせるなどの方法でケアしてください。ただ、ペパーミントのお風呂は寒く感じますので、冬には向きません。お風呂以外の方法をどうぞ。また、精油ではなく、植物のローズマリーやペパーミントをお湯で煮出して、お茶のように飲むのも二日酔い対策になりますよ。イギリスで”お母さんのお茶”と呼ばれるカモミールも肝臓にいいハーブです。

イギリスの家庭では、ローズマリーやミント、カモミール、ラベンダーなどが常備薬として置かれています。寝付きの悪いときには、ラベンダーの匂いを嗅いで、カモミールティーを飲むと心と体のケアになりますし、朝、ローズマリーを使うと元気が出ます!ハーブを生活に上手に取り入れるといいですね。


アロマって単純に香りの良さだけじゃなくて、体調に効果的だったり、さまざまな効果を期待できるんですね。効能を調べるだけでも興味深いなぁ! まずは風邪予防で取り入れてみようと思います。あぁ考えるだけで、心も体も健やかに過ごせそう♪

ところで、今回、取材させてもらったイネスさん。本日、福岡のホテルで開催されるトークイベント「ESCAPE」でもお話されるんだそうです。大人の女性のライフスタイルに上質なスパイスを提案する限定プレミアムイベントです。

ESCAPE