築40年の古い一軒家がネコと暮らせるステキ空間に劇的リノベ!
監修・ライター
前回、工事していた現場が完成したとか! 築40年の一軒家がリノベーションでどんな風に変わったのか見せてください。お住まいのNさんご一家にもお話を伺えるとのことで、ぜひ満足度を知りたいです!
Q1 Nさんはどうして新築一戸建ての購入ではなく、中古物件をリノベーションしようと思ったのですか?
A1 (Nさん)最初は賃貸マンション・戸建て、分譲マンション、新築戸建て、どれでもよかったのですが、ネコが2匹いて、その時点でマンションは難しく、必然的に一戸建てになりました。新築の建売りは物件数も少なく、予算的にもどうしても郊外へ行かざるをえないので魅力を感じませんでした。
また知り合いのファイナンシャルプランナーからも、建売りは価値が下がってもったいないと聞いていました。それで最終的に、リノベーションの方が総費用を抑えられて、選べる物件数も広がるかもしれないという結論に行き着きました。
Q2 Nさんが松山さんへ依頼した内容は?
A2 (Nさん)物件探しの段階から、まずはどうしたらいいのか相談しました。家探しを機に、専門家に相談してライフプランニングを立てていたので、それに則って予算を決めるところからアドバイスしていただきました。
(松山)ライフプランで余ったお金が家のお金になります!
(Nさん)まずはネットで土地探しから始めたのですが、「古屋付き売地」で検索するのがポイントだと教えていただき、スムーズに探せました。
(松山)建物ありの物件を探す必要があるので、「古屋付き土地」とします。この意味は、「建物の価値は0円だから壊して使ってください」です。もう1つ、擁壁(※)の状態もポイント。石積みだとやりかえが必要になってくるので、土地代が安くてもその費用が数百万円単位でかかってきます。
(Nさん)リノベーションに関しては、1Fに僕の仕事部屋を作ってほしいこと、ネコが逃げないよう工夫をしてほしいということを伝え、あとは松山さんにおまかせしました。
※擁壁~崖や盛土が崩落するのを防ぐための壁のことで、安息角(土を積み上げても崩れずに安定を保てる最大角度)を超える大きな高低差を地面に設けたい時に造られます。
Q3 松山さんはNさんの家のリノベーションでどんなところを工夫しましたか?
A3 (松山)ライフプランとNさんの希望を元に配置計画を2~3案出し、デザインしていきました。ご主人の部屋は仕事関係の人が訪ねてきても家族の導線と交わらないよう、玄関横に。またアウトドアや音楽など多趣味なご主人が楽しめるように、壁に釘が打ちやすい構造用合板を使用しました。ギターや自転車をぶら下げてディスプレイできます。
ネコのためには、玄関を2重にし、ネコが入っていいエリア、入れないエリアを分け、入れない部屋は完全にブロックするような工夫をしました。写真は、洗面所とバスルーム、寝室に続く廊下。それぞれのドアを掻いて傷つけられないように、ドアをもう1つ設けています。
Q4 Nさん、住み心地はいかがですか?どんなところが気に入っていますか?
A4 (Nさん)広いリビングと高い天井です! リビングの天井が木目で壁が白のバランスも気に入っています。
(松山)リビングと玄関の仕切りをガラス張りにすることで、つながって見え、1.5倍の広さを感じるようデザインしています。元々の日本の民家の造りです。天井と壁は逆のパターンもCGでイメージをお見せしたりしましたが、この感じがいいですね。
(Nさん)どの部屋も古い梁や構造体が顔を出しているのもお洒落です。
(松山)それはリノベーションならでは! 古いものと新しいものが一体になるのが魅力です。
リノベーションって、物件を決めてから相談に行くものと思っていましたが、物件探しの段階から相談するのがポイントなんですね。あの古い家が、こんなにモダンでスタイリッシュな家になるなんて、ほんとに驚きました!