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電気代はエアコンの10分の1!電気毛布の賢い使い方を解説

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電気代はエアコンの10分の1!電気毛布の賢い使い方を解説

【画像出典元】「ViDI Studio.shutterstock.com/」

電気代の安さが注目されている、電気毛布。「エアコンの電気代の10分の1」といわれることもありますが、本当にそんなに安いのでしょうか。

そこで今回は、電気毛布にかかる電気代を、エアコンと比較しながらシミュレーションしていきます。また、より節電につながる電気毛布の賢い使い方についても解説しますので、ぜひ理解を深めてください。

電気毛布とは

椅子の上に置かれた電気毛布
【画像出典元】「chihana- stock.adobe.com」

「電気毛布」とは、電熱線が中に入っている毛布のことです。スイッチを入れると、中の電熱線が温まり、表面温度30~50℃程度の熱を発生させます。電気式でない普通の毛布と比べて温かく、エアコンやストーブとはまた違った自然な暖かさを味わえるのも魅力です。

なお布団を温める場合にはやや時間がかかるため、就寝30分~1時間前にスイッチを入れ、予熱をする使い方が一般的です。

電気毛布のタイプは4つ

電気毛布は主に以下4つのタイプが販売されています。

掛け用タイプ:布団の上から掛ける、身体を覆って使うタイプ
敷き用タイプ:布団の下、床などに敷いて使うタイプ
掛け敷き両方タイプ:掛けと敷きどちらでも使えるタイプ
膝掛け(ブランケット)タイプ:膝などの一部を温める小型タイプ

この中で使い勝手がよいのは「掛け敷き両方タイプ」です。足元に敷いたり、身体に羽織って使うこともできるため、さまざまなシーンで活用できます。

充電式の電気毛布もある

最近は、USB給電タイプでバッテリーを搭載している電気毛布も販売されています。予め充電しておけば、屋外や移動中など、場所を選ばず利用できるため便利です。

電気毛布1時間あたりの電気代は?

電気毛布を膝からかけ温度調整をする
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電気毛布は電気代が安いといわれますが、実際どの程度の電気代がかかるのでしょう。

パナソニックの電気掛け敷き毛布「DB-R31M」を例にすると、1時間あたりの電気代は、「強」で約1.7円、「弱(3モード)」で約1.0円。なおこの製品のサイズは約188×137cmとなり(ミドルサイズ)、同様のサイズであれば、他社の製品でも同程度の消費電力となることが多いです。

1日あたりの電気代は?

「DB-R31M」を使い、就寝前の1時間ほど「強」で布団を予熱し、その後睡眠中の7時間を「弱」で稼働したとします。この場合の1日あたりの電気代は、約1.7円×1時間+約1.0円×7時間=約8.7円となります。

エアコン1時間あたりの電気代は?

一般的なルームエアコン
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エアコンの1時間あたりの電気代は、消費電力(W)÷1000 × 電気料金単価(円/kWh)で計算できます。公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会によると、2023年12月現在の電気料金単価の目安は31円/kWh(税込)です。

そしてパナソニックの6畳用エアコン「CS-J223D」の場合、暖房時の消費電力は470Wです。

これを計算すると、CS-J223Dの1時間あたりの電気代は、470W÷1000×31円/kWh=14.57円となります。つまり1時間あたり約15円分の電力を使っていることになります。

1日あたりの電気代は?

「CS-J223D」を使い、睡眠中の7時間、暖房を稼働したとします。この場合の1日あたりの電気代は、14.57円×7時間=101.99円です。

前述した電気毛布の1日あたり電気代は約8.7円であるため、エアコンはその約10倍以上の電気代がかかることがわかります。

より節電できる賢い使い方は?

毛布に包まり眠る女性
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電気毛布は普通に使ってもエアコンに比べれば電気代が安いですが、使い方を工夫することで更なる節電を図ることもできます。ここでは、より節電できる電気毛布の使い方を紹介しますので、覚えておきましょう。

布団に入った後はスイッチを切る

就寝30分~1時間前に電気毛布のスイッチをオンにしておけば、就寝時には布団の中がだいぶ温まっています。余熱だけで乗り切れるようであれば、布団に入った後はスイッチを切りましょう。これで電気代を一気に抑えられます。もしくは就寝後1~2時間でスイッチが切れるようにタイマーを設定しておくのも一つの方法です。

就寝中ずっと電気毛布を付けっぱなしにする場合、使い方を誤ると「低温やけど」を起こす恐れがあります。付けっぱなしにする場合は、取扱説明書をよく確認し、温度設定などに注意した上でお使い下さい。

毛布を重ねる

電気毛布の上にさらに普通の毛布を重ねれば、より熱が逃げにくくなりますので、少ないパワーで効率よく温めることができ、節電にも繋がります。もしくは厚手の衣服を着るなどして、体を温める防寒対策を施すことも効果的です。

適切なサイズを選ぶ

電気毛布の消費電力は、基本的にはサイズに比例して大きくなります。あまり大きなサイズの電気毛布を選んでしまうと無駄に電気代がかかってしまうことがありますので、できるだけ自分の体のサイズや使用目的に合ったサイズの電気毛布を選ぶようにしましょう。

以上のように、電気毛布は電気代の安い暖房器具であり、使い方次第ではエアコンの10分の1程度の電気代に抑えられることもあります。持ち運びや設置も簡単で、使い勝手がよいのも強みです。電気代が上昇している昨今だからこそ、電気毛布を利用して、賢く節電を図ってみてはいかがでしょう。