児童手当だけでは足りない!?子供の教育費を賢く準備するには
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Wallet+ユーザー様からいただいた「FPに聞きたいお金のこと」に、FPの白浜がお答えします。今回は年々増える子供の教育費の準備に悩む20代女性からの相談です。
子供の教育費っていくらかかるの!?貯金しにくい子育て世代の貯金法と家計管理術
子供の教育費に悩む20代女性相談
「現在、児童手当がありますが、実際には高校大学と年齢が上がるにつれて学費等の負担が大きくなります。しかも一番お金のかかる大学では奨学金(しかも貸与がほとんど)という手段しかないし、子供の将来を考えると今から心配です」<鈴木 日和さん(仮名)20代女性>
子供の教育費は計画的に準備を!想定外の場合は奨学金も活用
鈴木さんがおっしゃるように、教育費の負担は、通常、子供が大きくなるにつれ増えていきます。大学の後期費用を払ったばかりの私としては、スウェーデンのような学費の心配がない国が羨ましいばかりです…。
ただ日本も、2019年10月から一定の要件のもと幼児教育・保育無償化がスタートする予定であり、また数年前にも高等学校等就学支援金制度が始まるなど徐々に少子化対策として動きが見られるようになってきました。
とはいえ、まだまだ日本における教育費は親が見通しを立てて準備しておく必要があります。
希望の進路通りに進めるかは、そのときにならないとわかりません。もし、事前に用意していた預貯金で間に合わない時は、奨学金が頼りになります。
奨学金は給付型より返済の必要がある貸与型が多いですが、奨学金があるからこそ希望の進路が歩めるというありがたい制度でもあります。必要に応じて、賢く利用したいものです。
児童手当を積み立てれば合計200万円に!学費の4割がまかなえる
児童手当は0歳~3歳が月1万5000円、中学卒業までが1万円支給されます(第三子以降は1万5000円、所得が一定以上の場合は5000円など別途要件あり)。少ないという意見もありますが、実は無視できないお金で、0歳からずっと貯めると200万円程にもなります。
たとえば、大学で私立文系に通うことになったら、卒業までに約500万円は必要になりますが、児童手当で学費の約4割がまかなえる計算になります。生活費と一緒にせずに、大事に積み立てていきたいものです。
また、どの商品で積み立てるかによっても将来の受取額は変わります。もし1万円ずつを銀行の定期預金で積み立てると積立額180万円に対し1000円くらいの利息ですが、3%で運用できたなら総額226万円ほどが準備できます。
教育費は必要な時期が明確であり時間をかけて準備できるものなので、一般によく検討される学資保険だけでなく、準備資金のうち一部だけでも資産運用を取り入れるなど工夫をしたいところです。
自宅外通学も想定して積み立てれば安心。余ったら老後資金に回そう
また、児童手当以外に、月5000円ずつの積み立てをするなら大学入学までに約100万円、月1万円ずつなら約200万円準備ができます。自宅外から通うことになると生活費も必要です。こればかりは未確定な部分なので何とも言えませんが、可能な限り準備し、もし結果的に自宅通学となったなら夫婦の老後資金に回そうという感覚も必要です。