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扶養内パート主婦の出産「出産一時金と児童手当」どっちももらえる?

FPに聞きたいお金のこと 白浜 仁子

扶養内パート主婦の出産「出産一時金と児童手当」どっちももらえる?

目次

監修・ライター

白浜 仁子

fpフェアリンク株式会社 代表取締役

白浜 仁子

ファイナンシャル・プランナーCFP®

こんにちは。FP(ファイナンシャルプランナー)の白浜仁子(しらはまともこ)です。
Wallet+ユーザーさまからいただいた「FPに聞きたいお金のこと」に、FPの白浜がお答えします。

今回のご質問はパート主婦のTさん(20代)。夫の扶養内でパートとして働いていますが、妊娠・出産の場合、給付金等をもらえるのかとのお問い合わせです。何かとお金のかかる出産前後、出産育児一時金の支給があるかないかは大きいですよね。それでは早速、見ていきましょう。

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パート女性の出産の場合、出産関係でもらえるお金は?

<20代女性Tさんからの相談>
「夫の扶養内でパートで働いています。この場合、出産でもらえるお金はありますか?正社員との違いは?」

妊娠している女性
【画像出典元】「iStock.com/tatyana_tomsickova」

Tさんは、これからお子さんを検討されているまたは、間もなく出産をお迎えのことかと思います。

扶養の範囲で働いている主婦の場合、正社員などで自身が社会保険に加入している場合に比べ出産手当金や育児休業給付金のような所得補償の意味合いとなるものはありません。ですが、何も給付されないわけではありません。

出産時の大きな支出をサポート「家族出産育児一時金」が支給

まずは、夫の健康保険から支給される「家族出産育児一時金」があります。これは、出産時の費用負担をサポートしてくれるもので、子ども一人当たり42万円(産科医療補償制度に加入していない医療機関での出産は39万円)が受け取れます。出産費用の平均が48万6376円(参考資料:厚生労働省出産一時金の見直しについて)なので、その多くが一時金で賄われることになります。

筆者が出産した20年ほど前は、一度立て替えて退院後に請求する仕組みだけでしたが、今は事前に手続きをしておくと健康保険から医療機関に直接支払いをしてくれるため、退院時には差額の負担だけでいいようになっています。

妊婦検診の補助券が支給!さらに医科、歯科などの治療費も助成

さらに、「妊婦検診費用の助成」もあります。これは14回分ほどの検診補助券が支給されるものです。自治体により金額に違いがあるようです。

また、少子化対策として「妊産婦医療費助成制度」を実施している自治体もあります。これは、妊娠中や出産時に健康保険が適用される医科、歯科などの治療を受けた場合に助成されるものです。例えば、岩手県盛岡市では、外来で1ヵ月750円、入院で2500円を超える自己負担分を助成してくれます。

切迫早産や帝王切開の場合は健康保険適用。治療費の3割負担でOKに!

出産は疾病ではないため、通常は健康保険は適用されず実費となります。その負担軽減のために上記のような補助があるわけですが、実は、切迫早産や帝王切開の場合は健康保険が適用されます。

つまり差額ベッド代や食事代等を除いた治療費の3割を負担すればよく、さらに自己負担が高額になった場合は「高額療養費制度」から手当されるようにもなっています。高額療養費制度とは、ひと月の医療費(健康保険が適用されるもの)の負担が一定額を超えた場合に支給されるもので、負担上限は一般的な所得の場合9万~10万円程度が目安です。

出産費用が医療費控除の対象になり、夫の税金が安くなることも

給付ではありませんが、出産費用が「医療費控除」の対象となり夫の税金が安くなる場合もあります。これは、1月~12月までに負担した「医療費-健康保険から支給された出産一時金など-10万円」の金額が医療費控除として申請できるものです。ただ、以下のように控除の対象になる医療費とそうでないものがあるので、該当する費用場合は領収書等を大切に保管しておきましょう。

●医療費控除の対象になるもの
(例)
・妊娠中の定期健診・検査費用
・公共交通機関を使った通院費
・出産費用
・出産で緊急入院する場合のタクシー代
・医薬品
・治療のための鍼灸、マッサージ代
・入院中の病院食
・差額ベッド代(やむを得ない場合)
・療養に必要な付き添い料      など


●医療費控除の対象にならないもの
(例)
・通院や入院時の駐車場、ガソリン代
・入院時の日用品、衣料
・里帰り出産の帰省費用
・妊娠検査薬代
・ビタミン剤、サプリメント(治療目的以外)
・予防接種代

出産後に受けられる給付が「児童手当」。自治体によっては出産祝いも

重ねた手
【画像出典元】「iStock.com/dimid_86」

出産すると対象になるのが「児童手当」です。3歳未満は毎月1万5000円、3歳から中学卒業までは毎月1万円(子どもが3人以上の場合、3人目以降は小学校卒業まで一人1万5000円)がもらえます。世帯主が一定以上の所得の場合は一律5000円に減額されるものの、全ての子どもがいる家庭に支給されるため子育てに役立てることができます。

また自治体によって出産祝いがもらえる場合もあります。例えば福岡県大牟田市では、絵本とごみ袋が支給されます。絵本もですが、大量の使用済みおむつが出る時期のごみ袋はとてもうれしいものです。

扶養内パートで働く妻も多くの保障や補助が受けられ、家族出産育児一時金や児童手当の支給によって出産・子育てをサポートしてくれるのが分かりますね。

Tさんからの質問に答えながら、筆者自身が出産したころを思い出しました。特に1人目の妊娠や出産は、どんなことが起こるのか想像もつかず不安と期待が入り混じりました。自分のお腹で育った命が誕生したときの喜びは何にも例えられない程だったことも鮮明に覚えています。Tさん、同じ女性としても応援しています。

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