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住宅ローン金利は「固定」と「変動」どっちが損しない?FPの見解は…

かりる 権藤 知弘

住宅ローン金利は「固定」と「変動」どっちが損しない?FPの見解は…

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目次

こんにちは。FP(ファイナンシャルプランナー)の権藤です。
今回は、住宅ローンの金利の推移と2019年の動向を解説します。住宅ローンの金利とは家を購入するために金融機関にお金を借りたときに付く利息の割合のことで、固定金利と変動金利の2種類があります。ではどちらがおすすめなのか、具体的に計算しながら比較してみましょう。

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住宅ローンの金利は今までどう推移してきたの?2019年の動向は?

住宅ローン
【画像出典元】「iStock.com/mphillips007」

2016年1月に日本銀行の政策が変わりマイナス金利が導入されました。このマイナス金利の導入に伴い住宅ローンの金利も一気に下落しました。
例えば35年の住宅ローンで借りはじめから返済終了までの期間中に金利が変わらない固定金利の住宅ローンは今から7~8年前は2.5%から3%の間で推移をしていましたが、2019年現在ですと1.3~1.4%%程度まで下落をしています。

今後の動向として、当面はこの水準を維持するとみられていますが、金利の動向を推測するのはかなり難しく、住宅ローン選びでは固定金利と変動金利のどちらを選ぶか?が重要なポイントになります。

住宅ローンの金利はどのようにして決まる?

さて住宅ローンの金利ですが、どんな要因をもとにして決まっているのでしょうか?
住宅ローンの金利は大きく分けると、支払の金利が途中で変わる可能性がある変動金利型と、支払開始から返済終了まで金利が固定されている固定金利型の2つに分かれます。

固定金利型は長期金利に連動しています。わかりやすくいうと日本の国債の金利が上がると住宅ローンの固定金利も上がる、国債の金利が下がれば住宅ローンの金利も下がることになります。

一方、変動金利型の住宅ローンは、銀行が短期間の企業向け融資に使う金利レート「短期プライムレート」をベースに各金融機関が独自に決めています。

変動金利と固定金利のどちらがおすすめ?計算して比較した結果…

住宅ローン
【画像出典元】「iStock.com/Photobuay」

住宅ローンの返済を変動金利と固定金利のどちらにすれば得になるかは、正直なところ支払が終わってみないとわかりません。どの金融機関も基本的には最長35年まで住宅ローンが設定できます。とすれば、35年後に金利がどのように変動しているかを予測するのはかなり難しいからです。

そうはいってもイメージしにくいので、ここで仮の計算をしてみます。
借入金額3000万円・返済期間35年・返済終了まで金利が変わらない固定金利の場合、総支払額は下記のようになります。

金利 0.5% 支払総額 3271万円
金利 1.0%      3557万円
金利 1.5%      3858万円

固定金利は返済開始から返済終了まで全期間の支払金利が変わらず、総返済額が最初にわかります。金利が1%違うと、総支払額で600万円ほど差が出ています。

それでは、変動金利の場合はどうでしょうか?2019年に住宅を購入し、借入金額3000万円・返済期間35年・変動金利(ローン開始後10年経過時と20年経過時にそれぞれ前の金利から0.5%上昇と仮定)の場合で計算してみましょう。

当初~10年の金利       0.975% 8万4336円(支払額/月)
10年1ヵ月目~20年の金利 1.475% 8万9487円(支払額/月)
20年1ヵ月目~35年の金利 1.975% 9万2753円(支払額/月)
変動金利の場合の支払総額   3754万5846円

変動金利は返済途中で支払金利が変更になる可能性がありますので、実際には総支払額は返済が終了するまでわかりません(今回は10年目と20年目で金利が変動したとして試算しています)。試算を見て分かる通り、注意をしなければならない点は、変動金利の場合は「低金利の時の固定金利」よりも高くなる可能性も十分にあるところです。変動金利の試算表の支払総額は固定金利1.5%の場合よりも少なくなっていますが、固定金利が0.5%や1%のように低い場合だと、損をしてしまいます。

このように金利が下落傾向にあるときは変動金利の方が有利な可能性があり、反対に金利が上昇傾向にあるときには固定金利の方が有利な可能性があります。

小さな子供がいる家庭は固定金利、20年以内に返済予定なら変動金利が有利!

住宅ローンで固定金利にするか、変動金利にするかを選択する上で注意しなければならないのは、小さな子供のいる家庭です。この場合、変動型を選ぶと学費が一番必要な時期に金利が上昇するため、家計のやりくりが厳しくなる可能性があります。一方で、20年以内ぐらいの期間で返済を考えている方にとっては、変動型の低金利のメリットを十分に受けることができそうです。

住宅ローンは長い時間をかけて返済していくので、変動金利と固定金利の選択はとても難しいポイントです。住宅ローンを考えるときは、返済がスタートしてから家計はどうなるか?お子さんの進学費用のタイミングや概算の費用を考えながら選びましょう。

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