自分に合った副業は「細分化」から見えてくる!
こんにちは、ライター/ランサーズ新しい働き方LABコミュニティマネージャーの中新大地です。
私たちは何かを「始めたい」と思った時、とかく“大枠で物事を語りがち”になります。もちろん、それは新しい挑戦へ心が躍っていることのあらわれかもしれませんが、実際に副業を始める上ではこれは勇み足となり、現実性を欠くことが少なくありません。本当に必要なのは掲げた大きな目標に対して、小さな目標(アクションプラン)を立てること。そして、自分の現在地を知ることではないでしょうか。
そこで私は“細分化して考える”ことをおすすめしています。
今回は副業を始めたいと思っている方に向けて、「どうすれば自分のやりたいことや得意なことを活かしながら副業を始められるのか」ということについてお話します。
フラットな考えで見つける、自分のやりたいことと得意なこと
そもそも副業は、その文字が示す通り、本業があることを前提とした仕事を指します。
おそらく副業に関心がある方の中には、「本業に差し支えない範囲内で、自身のリソース(時間・体力)を割きたい」と思っている方が多いのではないでしょうか。
これを踏まえると、副業は本業とは別に自分のやりたいことや得意なことと、リンクした仕事であることが大切になってきます。
とはいえ、「自分のやりたいことや得意なことがわからない」という方がいるのも事実です。
そんな時は一旦、かかる時間や体力、場合によってはかかるお金などの問題も無視して、「何をしている瞬間が自分は楽しいのか」を考えてみてください。どんな些細なことでもかまいませんし、それがどれだけの熟練度であるかどうかも抜きに考えてかまいません。
多くの場合、私たちの行動を制限しているのは、時間と体力、そしてお金、この3つです。
しかし、こうした問題を取り払って考えてみると、意外にも自分には多くのやりたいことや得意なことがあることが見えてくるのではないでしょうか。
これを副業にすることができれば、きっとそれは幸せなことであるはず・・・。このことにもご理解いただけることと思います。
副業にするための細分化を始めよう
自分のやりたいことや得意なことがなんとなくイメージできたら、早速これを副業にするための”細分化”を始めていきましょう。細分化した後は、それを副業にする方法についてもご紹介していきます。
考えていく上で大切なのは
・ リラックスして考えること
・ 主観と客観の両方から見定めること
・ 自分の可能性を否定しないこと
・ できるだけ言葉にして表現すること
・ わからなくなったら最初に戻って、もう1回考えてみること
この5つです。それでは始めていきましょう。
1.あなたは何をするのが1番得意ですか?
前項で、皆さんには自分のやりたいことや得意なことを考えていただいたと思いますが、皆さんはその中でどの瞬間を1番得意としていますか?
たとえば回答が「サッカーが得意」だったとします。しかしここでは「サッカーのなかでも得意なのは、どういった動作なのか」までを細分化して考えてみてください。一口にサッカーと言っても、シュートを打つ、ドリブルをする、相手のボールを奪う、など、さまざまなシーンがあります
これは「絵を描くのが得意」と答える場合でも同様です。絵を描くなかでも「キャラクターのイラストを描くのが得意」、「かっこいい模様を描くのが得意」と答えることもできるでしょう。
もっと細かく言えば、「キャラクターの中でも、動物のイラストを描くのが得意」→「動物のイラストのなかでも犬を描くのが得意」→「犬は犬でもゴールデン・レトリーバーを描くのが1番得意」と答えることもできるでしょう。
このようにまずは自分のやりたいことや得意なことを、細かく言葉にしていくことがとても重要です。得意と言い切るのに自信がない場合は、「〇〇をしている時が好き」という言葉に置き換えてもかまいません。
2.その道にプロはいますか?
自分のやりたいことや得意なことを細分化できたら、次は仕事を細分化していきます。
「自分が挙げたやりたいことや得意なことで、収入を得ている人がいるかどうか」を探していきましょう。
先程もあげたサッカーのドリブルを例に、インターネット上で「ドリブル プロ」と検索してみてください。すると、ドリブルを教えることを仕事にしている方がヒットします。
絵を描く場合だと、画家という職業があるのは周知の事実ですから、こうした大枠ではなく「犬 イラスト 仕事」といったように、小さなキーワードを組み合わせて検索してみるのも良いでしょう。
ここでその道でお金を稼ぐプロ、もしくは求人情報を見つけられた時点で、自分のやりたいことや得意なことが仕事になるという事実に気付くことができます。
3.私たちの仕事は小さなタスクの積み重ねであると気付こう
私たちの仕事(職業)というものは、小さなタスクの集合体として成り立っています。先程も紹介した通り、サッカー選手にはボールを蹴る以外の動作にも、ボールを止めたり、運んだりする動作も求められます。
現在、私の仕事の一部である、広報の仕事で具体的に見ていきましょう。
広報という仕事には、「市場を調査して需要や競合を調べる」、「商品に合うキャッチコピーを考える」、「キレイな宣材写真を撮影する」、「SNSにシェアして共感を募る」など、さまざまなタスクがあります。
実は、仕事を構成するタスクや求められるスキルを細かく分けて、さらにこれを言葉にできる(言語化できる)人は意外と多くありません。しかしこの言語化ができるようになると、実行した先にあるゴールや、その過程にあるマイルストーンを設定することも可能となります。すると、仕事のパフォーマンスを上げることができますし、結果的に自分自身の価値を高めることができます。
4.自分のやりたいことや得意なことをタスクとつなげてみよう
少し話が大きくなってしまいましたね。
ここで『1.あなたはどの瞬間が1番好きですか?』と『2.その道にプロはいますか?』で考えた内容を思い出してみてください。ここでは自分のやりたいことや得意なことに加えて、それを仕事にしている人がいるかどうかを考えていただきました。
そして「3.私たちの仕事は小さなタスクの積み重ねであると気付こう」では、私たちの仕事というものは本来一口に語れるものではなく、さまざまな小さなタスクを組み合わせて成り立つものであることを説明しました。
最後はこれらを踏まえて、自分ができることとタスクを突き合わせて考えてみてください。すると、「これなら私もできそう」、「これならやってみたいかも」と思えるタスクがいくつか見つかるのではないでしょうか?
実は私がライターという仕事を始めたいと思った時も、「自分はどんな文章を書くのが好きなのか」、「そもそもライターはどんなことをやっているのか」ということを徹底的に洗い出しました。
その過程で自分はスポーツの記事に興味があることがわかり、スポーツの記事を専門に掲載しているメディアを探せばいいということに気付きました。
さらにはスポーツのなかでも海外サッカーが好きなので、これなら自分も楽しく熱意を持って書けそうだ、と探してみると、海外サッカーの記事だけを求めているメディアがあることを知りました。
もっと言えば、海外サッカーのなかでもプレミアリーグ(イングランド)の記事だけを必死で集めているメディアがあることを知り、アプローチした結果、仕事につなげることができました。
細分化を続けていった結果、自分のやりたいことや得意なことと、クライアントが解決したいタスクが一致したわけです。
ここまでご紹介した方法で皆さんも細分化を進めていけば、おそらく一致するタスクに気付くことができるはずです。このタスクでクラウドソーシングサイトや求人サイト等で検索すれば、実際に副業として人材を求めているクライアントに出会うことができるでしょう。
副業は小さく始めて大きく育てることができる
私はライターという仕事から派生する形で、少し前にふれた広報の仕事にも取り組むようになりました。当初、広報の仕事はライターである私にとって、副業の位置づけでしかありませんでした。
すでに説明した通り、広報という仕事にはたくさんのタスクがありますが、私はそのなかでも自分にできそうだと思った、キャッチコピーの提案やSNSの運用のタスクをメインに行っています。市場調査による情報収集や宣材写真の撮影は得意としていなかったので、他のマーケターさんやカメラマンさんが担当してくださっています。
そうです、タスクのすべてを担う必要はないのです。まずは自分のやりたいことや得意なことを活かせるものから始めて、そこで貢献できれば十分と言えます。
しかし、私はこうした広報のタスクをこなしていくうちに、「口コミなら集められる」という苦手の克服、「撮影はできないけれど、面白そうなキャンペーンなら企画できる」という新しいタスクの発掘に成功しています。
結果的に副業として始めたはずの広報の仕事は、本業であるライターの仕事に負けないくらいの収入や充実感を得ることにつながっています。先行き不安なこのご時世、収入の柱が1つから2つに増えたこと、そしてキャリアアップを果たせたことの安心感は計り知れないものがあります。
ちなみに、起業・経営の用語には「リーンスタートアップ」というものがあります。これは、日本語で「小さく始めて大きく育てる」や「小さく始めて短く多く回す」といった表現をされている言葉です。
この言葉の通り、副業もできる限り自分に身近で小さなところから始めること、そこから少しずつ成功と失敗を繰り返しながら、改善を行ったり付加価値をつけたりすることで成功の道が拓けていきます。
小さくコツコツ続けるか、大きく育てていくかは自身の考え方次第ですが、副業について検討している方はぜひ参考にしてみてください。