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フリーランスは本当に自由か?4年目の筆者が語るメリットとデメリット

経済とお金のはなし 中新 大地

フリーランスは本当に自由か?4年目の筆者が語るメリットとデメリット

【画像出典元】「shutterstock.com/Kachka」

こんにちは、ライター/ランサーズ新しい働き方LABコミュニティマネージャーの中新大地です。

2020年、新型コロナウイルスの影響もあり、私たちの働き方に大きな変化が生じています。企業ではリモートワークを推進したり、観光地ではワーケーションを推奨したりするなどの動きもあります。
そうした状況下では、さらなる”自由”を求めて「フリーランスになりたい」という声も高まっているように感じます。

しかし、フリーランスは本当に自由なのでしょうか?

フリーランス4年目の私には、自由といったメリットばかりが先行し、その裏にあるデメリットが置いていかれているような気がしてなりません。
今回はそんなフリーランスの実情について、実体験を交えながら迫っていきます。

皆が憧れるフリーランスのメリット

カフェでの打合せ風景
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「フリーランスは自由」というイメージは、主にこちらでご紹介するメリットに起因していると思われます。もっとも、メリットはメリットですから、享受するに越したことはありません。ひとつずつ見ていきましょう。

働く時間や場所に縛られない

フリーランスは会社に出社することを強いられないため、「働く時間や場所に縛られない」というメリットがあります。

朝でも夜でも仕事ができますし、自宅だけでなく野外で仕事をすることも可能です。いつ、どこで、どのように働こうとも、それは本人の自由です。
また、時間に縛られないぶん、自分の趣味や家族とのイベントにも時間を割きやすいと言えるでしょう。

余計な人間関係から距離を置ける

会社員として働く場合、そこには良くも悪くもさまざまな人間関係が生じます。
「折り合いの悪い上司とプロジェクトをこなす」「行きたくもない飲み会に付き合わざるを得ない」などは、その最たる例でしょう。

しかし、フリーランスは一緒に働くクライアントやチームのメンバーも、自分で決めることができます。会社員とは違い距離を置くことも容易く、自分に合う環境を求めて、「自らの意志で周囲の人間関係を変える」ことができます。

さまざまな業界をのぞき見できる

「さまざまな業界をのぞき見できる」というのも、フリーランスの大きなメリットと言えるでしょう。
これはフリーランスの職種にもよりますが、私のようなライター兼コピーライターの場合だと

  • 取材に行って、人やサービスに関する話を聞く
  • 広告の文章を書くために、業界全体のニーズを調べる
  • 実際に製品を触り、その良さを文章に変えて伝える

といった”学び”の機会が数多くあります。いずれもインプットだけではなくアウトプットを伴うもので、自分の知識と経験を深めていくことができます。

もちろん、ライターごとに得意な分野はあるとは思いますが、自分の「書く」というスキルを介すことで、どんな業界にも飛び込むことができるでしょう。

日の目を見ない?フリーランスのデメリット

悩む男性
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輝いて映るメリットとは対象的に、デメリットは日の目を見ることが少ないように思います。しかし、フリーランスとして長続きできるかどうか、あるいは自分がフリーランスに適しているかどうかを考えるためには、このデメリットにこそ注目する必要があるでしょう。

収入が安定しない、社会情勢の変化を受けやすい

フリーランスは自分の仕事量を調整することができますが、その裏には「収入が安定しない」というデメリットがあります。仕事を獲得することができなかったり、頻繁に休んだりすれば、当然収入は減ります。

また、今年のコロナウイルスのように、社会情勢の変化により一気に仕事がなくなったりすることも考えられるでしょう。現に私も、新規案件の相談や継続案件が減少したことで、2020年春のある月の収入が、それ以前と比べて半分近くまで減りました。

大きな買い物は難敵、社会的信用に乏しい

”会社”という後ろ盾がないフリーランスは、会社員に比べると社会的信用に乏しく、ローンを組んだりクレジットカードを作ったりといった、大きな買い物をするのが難しいといった問題があります。

もちろん、不可能というわけではありませんが、会社員と比べると審査が厳しかったり、提出書類が多かったりといったハードルがあります。自分がどんな仕事をしていて、どれくらいの収入があるのか、どんな人柄なのかといった、「相手に与える心証」にデリケートになる必要があるでしょう。

周囲から孤立する可能性がある

日本のフリーランス人口はまだ少なく、珍しい存在と捉えられがちです。その数は2020年時点で1034万人(全人口の15%)になるとされ、アメリカの5700万人(全人口の35%)とは大きな差があります。
参考:「ランサーズフリーランス実態調査 2020年度版」
https://speakerdeck.com/lancerspr/huriransushi-tai-diao-cha-2020

母数が少ないことで孤立する可能性は十分に考えられますし、その孤独感からストレスを溜め込んだり周囲から学ぶ機会を逃したりすることもあります。

かつては私も仲間と呼べるようなフリーランスの知り合いがおらず、ひとり将来への不安に駆られて辛い日々を過ごしました。自分で選んだ道とはいえ、これにはかなり参りました。
最終的にはフリーランスの集まるコミュニティに属したことで、そうした日々を脱することができましたが、コミュニティの存在を知らぬまま、あるいは上手く活用できないままフリーランスを辞めていく人も一定数います。

コロナ禍でのフリーランス、自己コントロール方法とは?

このコロナ禍において、フリーランスを目指す方に知っておいてもらいたいのは、『敵を知り己を知れば百戦殆うからず』ということわざです。対する相手と自分の力を正しく把握することで負けない戦ができるわけで、これを知らずして、フリーランスとして自分を上手にコントロールすることはできません。

  • 自分がフリーランスになる理由や目標は何か
  • フリーランスとして何を仕事にできるのか
  • クライアントへの提供価値には何があるのか

といった自分の軸を明確にするだけではなく、

  • 業界が求めるスキルや人物像は何か
  • 業界が抱える課題や達成したい目標は何か
  • 消費者が求めるコンテンツは何か

など、周囲の動向を伺う必要があります。
しかも、状況は刻一刻と変化していくため、絶えず情報収集を行うこと、スキルアップや方向修正を図ることが求められます。

特にコロナ禍では前述した私のように、いきなり収入が減少することもありますし、今まで通用していたスキル・仕事が別のものにすり替わることもあるでしょう。そうなった時にうろたえることなく、今まで集めてきた情報をもとに、すぐ次の手を打たなくてはなりません。

地方or都市部で違う、注意すべきフリーランス事情

フリーランスとして活動するには、自分自身と周囲の状況に目を配る必要があることはすでにお伝えした通りですが、地方と都市部のどちらで働くかにも焦点を当てる必要があります。

私は地方で活動してきましたが、

  • 仕事が少ない
  • 交流が少ない
  • 理解者が少ない

という3つの「少ない」を感じました。これらはいずれも都市部の方が多く、フリーランスを金銭的にも精神的にも支えてくれるように思います。

対する都市部の場合はというと、

  • 生活コストが多い
  • 競争が多い
  • 必要とされるスキルが多い

といった3つの「多い」があります。

地方と都市部いずれの特徴も、デメリットであるかのように書きましたが、実はメリットにもなります。
「地方で細々とやる方が性に合っている」という人もいれば、「都市部で切磋琢磨しながら頑張りたい」という人もいるでしょう。また、「時には地方、時には都市部といった形で、ライフ(ワーク)スタイルに合わせて柔軟に動きたい」という人もいるかもしれません。

個人の捉え方次第でメリットとデメリットは変わるため、地方と都市部で自分が何を重視するのか、じっくりと考えることが大切です。これは前項でもふれた「自分の軸を明確にする」というところから着想を得ると良いでしょう。

フリーランスだけを推す人がいたらご注意を

注意喚起
【画像出典元】「stock.adobe.com/iushakovsky」

フリーランスへの注目度が高まっていることで、もしかすると皆さんの周囲にも「フリーランスは会社員と違って楽しいですよ」「会社員よりも絶対に稼げますよ」といった、過度に会社員を悪く言ってフリーランスを良く言う人を見かけるようになったかもしれません。

そんな人に出会ったら、どうぞご注意ください。

フリーランスの何をメリットとするか何をデメリットとするかは、人それぞれでかなり違いがあります。
フリーランスになる人を止めるつもりは全くありませんが、「これは自分にはメリット(デメリット)だろうか?」「フリーランス(会社員)を取り巻く環境は今どうなっているのだろう?」といった、主観と客観の両方を大切にしてください。
私たちが幸せなキャリアを築く方法。それは常にこの問いかけを続けることなのではないでしょうか。

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