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「お金返ってくる?」クレジットカードで詐欺など不正利用された場合の対処法 (2ページ目)

そなえる 中村 賢司

不正利用の手口はさまざま、その種類を紹介

クレジットカード情報を盗まれる
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クレジットカードの不正利用の手口はさまざまですが、その中でも最近被害が増えている種類を紹介します。

フィッシング詐欺

ECサイトサービス、銀行、カード会社を装い、偽の画面で会員番号やパスワードを入力させて、その情報を不正に詐取する手口です。最近ではアマゾンや楽天などのECサイトにそっくりの偽サイトを作り「今後も〇〇サイトを安全にご利用いただくため、ユーザーアカウントの更新をお願いします。」といった、銀行やカード会社のサイトにそっくりな偽サイトを作り「あなたのカードが不正に利用されていますので、至急停止します。会員番号、有効期限、暗証番号をお知らせください。」などのメールが届き、慌てて情報を入力してしまいカード情報が詐取されてしまうというケースが多いようです。

著者のところにも、毎日のようにこのようなメールが届きます。最近では携帯電話にショートメールで届くこともありますので、皆さまも届いたメールのリンク先を間違ってクリックしないようにしましょう。

ネットショッピング詐欺

有名ブランドなどを装った偽のショッピングサイトを作り、そのサイトで代金をだまし取ったり、注文したものとは異なる粗悪品を送ったりする詐欺です。中には商品自体が届かないケースも見受けられます。また、その偽サイトに入力したクレジットカード情報を悪用され、不正利用されてしまうこともあります。

以前は海外のネットショッピングサイトに多く見受けられましたが、最近では国内の有名ショッピングサイトを模倣した偽サイトもあります。特に若者に人気のブランド品などを正規の価格より大幅に値引きして「最安」とか「タイムセール」などと謳い、SNSや検索エンジンの広告などを利用しているケースもあります。

スキミング

クレジットカードの磁気ストライプをスキミング専用の機械で読み取り、カード情報を抜き取って悪用されるケースです。盗難により盗まれたカードが被害に遭うこともあれば、お店でクレジットカードを預けた際や、コンビニなどのATMのカード挿入口にスキミング装置が取り付けられていたりするケースもあります。

コンビニのATMでカードを利用する際は、挿入口を注意深く確認しましょう。

なりすまし

第三者がカード名義人になりすましてクレジットカードを利用するケースです。盗難や紛失などにより不正に入手したクレジットカードが利用されることが多いのですが、中にはECサイト事業者から漏洩したカード情報を悪用されるケースもあります。

カード情報自体の情報が漏洩するだけでなく、ECサイトで使用しているIDやパスワードが漏洩して被害に遭うケースもあります。特に色々なECサイトで同じIDやパスワードを使い回している人は気を付けてください。

ECサイト事業者による情報漏洩

ECサイトに不正アクセスされ、そのサイトに登録している住所や氏名、生年月日などの個人情報やクレジットカード情報が漏洩してしまうケースです。このような被害については私たち消費者に非はありませんが、セキュリティが万全と思われるECサイトでも被害に遭う危険性が十分にあります。ECサイトでクレジットカードを利用するときは、あまり見慣れないECサイトは利用せず、今まで利用して問題なく取引できたECサイトだけを使うなど、細心の注意を払いましょう。

もし不正利用されたら、どう対処すればいい?

もしあなたのクレジットカードが不正利用された場合や不正利用されたことが疑われる場合などは、すぐに下記のような対応をとりましょう。

1)まずはクレジットカード会社へ連絡

身に覚えのない利用履歴を明細書などで見つけたら、すぐにクレジットカード会社へ連絡してカードの利用をストップしてください。調査の結果、不正利用だと判明すれば補償制度が適用されますので、慌てず対応しましょう。

2)警察に被害届を出す

クレジットカードを紛失や盗難により失くした場合は、警察にも届けておきましょう。不正利用されていなくても早めに届けておくことが重要です。その際、被害届を出した時の受付番号を控えておくことも忘れずに。

3)クレジットカードの再発行を行う

再発行することで、クレジットカードを使えないようにします。カード番号は以前と異なる番号になりますので、登録しているECサイトなどの情報を更新する必要があります。

不正利用に対して補償はあるの?できる補償、できない補償

クレジットカードを不正利用されて被害に遭った場合は、カード会社が補償してくれることがほとんどです。カード会社の規約にもよりますが、中には補償されないケースもありますので、ここではどのような場合に補償してくれるのか、補償できないケースにはどのようなものがあるのか具体的な例を挙げてみていきます。

補償の対象となるケース
・不正利用とカード会社が判断した場合
・EC事業者によるカード情報漏洩による被害
・カードの紛失、盗難による被害

補償の対象とならないケース
・クレジットカードの裏面に署名がない場合
・暗証番号をカードに記入している、または生年月日など他人が知り得る番号だった場合
・カードを紛失していたにも関わらず警察に被害届を出していなかった場合
・不正利用発覚から一定期間経過してもカード会社へ連絡していなかった場合
・カードを他人に預けていた場合

カード会社により補償の有無は異なります。詳しくはお持ちのクレジットカード会社の規約をご確認ください。

不正利用を事前に防ぐための対策は

クレジットカード明細を確認する
【画像出典元】「stock.adobe.com/Kittiphan」

これまでクレジットカードの不正利用について解説しましたが、不正利用を事前に防ぐ方法として、消費者である私たちが日ごろからできる対策をここでは紹介します。安全にクレジットカードを利用するためにも以下のことに注意しておきましょう。

まず今お使いのクレジットカードについて、以下のことに気を付けましょう。

クレジットカードには必ず署名をしておく
暗証番号は生年月日や電話番号など誰にでも分かるような番号にしない
クレジットカードを他人に預けない
二重認証を設定しておく

上記の他、不正利用を防ぐ方法には以下のような方法もあります。

毎月クレジットカードの利用明細を確認する
カード会社や銀行を装ったメールには不用意にアクセスしない
ECサイトサービスでカード決済する場合は信頼できるEC事業者のみ利用する

もし不正利用が疑われることに気付いた場合は、速やかにカード会社と警察に被害を届けるようにしましょう。中には少額の不正利用もあり、気付かないといったケースもあるようです。利用明細のチェックは必ず毎月行いましょう。

まとめ

今回はクレジットカードの不正利用について、最近の被害総額やその具体的な被害のケース、また不正利用について補償される場合やされない場合などについてまとめてみました。特に以下の点について理解を深めていただければと思います。

ECサイトで買い物をする際には、クレジットカード決済が当たり前になってきましたが、それに伴いさまざまなケースで不正利用も増えています。カード決済は便利ですが、情報漏洩という危険性も増してきます。

今後もますますネットショッピングを利用する機会が増えると思います。今回紹介したような防衛策で、被害に遭わないような対処方法を事前に講じておくようにしましょう。

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クレジットカード不正利用についてのQ&A

Q.ネットショッピングを利用した覚えがないのに、クレジット会社から請求がありました。明細を確認しても身に覚えがありません。どこへ連絡すれば良いですか。

A.まずカード所有者である本人が、速やかにクレジットカード会社へ連絡を入れましょう。不正利用と認められた場合、クレジット会社もしくはネットショッピングの会社から補償を受けることができます。不正利用の原因が紛失・盗難の場合は、警察へ被害届を出すことも忘れずに。

Q.個人のEメールに、クレジット会社から「暗証番号切れのため至急変更しなければ利用できなくなる」というメールが届きます。本物のクレジット会社からか、偽物かを見分ける方法はありますか。

A.最近はEメールだけでなく携帯電話のショートメールにも、フィッシング詐欺のメールが届くようになりました。その手口は巧妙で、いくつかの質問が用意されていて個人情報やカード情報を詐取しようと誘導されます。怪しいと思った場合は、そのメールに添付されているURLをクリックするのではなく、ご自身でクレジット会社のサイトを検索して確かめるか、直接問い合わせてみましょう。

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