【要確認!】確定申告、扶養控除の申告漏れしてない? (2ページ目)
確定申告が必要な人とは
収入がある人は、基本的に税金を納める必要があります。これは、憲法に定められている国民の三大義務「教育」「勤労」「納税」に基づいたものです。とはいえ、すべての人が確定申告をしなければならないわけではありません。
それでは確定申告が必要な人についておさらいしてみましょう。
確定申告が必要な人は、
・個人事業主やフリーランス
・年間400万円以上の年金を受け取っている人
・土地や建物などの不動産を売却した人
・土地や建物などの不動産を賃貸した人
などです。
会社員のような給与所得者は、年末調整があるため基本的に確定申告は必要ありません。
しかし、
・給与所得者で年末調整が終わってない人
・転職や副業など2か所以上から給与を受け取っている人
は、税金が正しく計算されていない可能性があるため確定申告が必要です。
また、年末調整が終わっている人でも、医療費控除やふるさと納税の寄付金控除を受けたい人、住宅ローン控除の初年度の申請をする人は改めて確定申告で届け出ます。
もちろん、今回のテーマでもある扶養控除も同様です。子供が高校生になり扶養控除の対象となったのに、年末調整で届け出るのをうっかりしていたという場合は確定申告をすることで適用されるようになります。
親を扶養に入れ忘れているケースも
ここ数年、高額所得者への控除が見直され税負担が大きくなっています。収入は変わっていないのに、税金の負担が数十万も増えてびっくりしているという話を聞くこともしばしばです。
高額所得となると会社経営者や企業の役員という方などが多く、ご両親が高齢でお世話をしているという話を耳にすることもあります。そんなときにお尋ねするのが70歳以上の親を扶養しているときに受けられる「扶養控除(老人扶養控除)」が対象かどうかです。
同居の場合はもちろん、別居でも生活支援として仕送りをしている場合は対象になります。仕送りの定義は明確ではありませんが、月3万円程度を目安にするとよさそうです。高額所得者の相談例として記しましたが、すべての人にいえます。特に別居の場合に親の扶養控除を受けていないケースがあります。今該当しないという人でも頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
今回は、扶養控除についてみてきました。簡単におさらいをすると、
・扶養控除は、16歳以上で生計を一にしている親族がいる場合にうけられる
・控除額は、年齢によって違う
・夫婦共働きの場合は、所得が多い方の扶養とする方が有利
・配偶者は扶養控除ではなく配偶者控除が適用される
・70歳以上の親は別居していて生計が同じではなくても仕送りをしていると適用される場合がある
となります。詳細は、税務署など専門へお尋ねください。扶養控除につきまして参考になりましたら幸いです。
扶養控除についてのQ&A
Q1:普段は年金収入のみですが、趣味でFXをしており、たまたま大きな利益を得ました。子供の扶養に入っていますが、大丈夫でしょうか?
A:FXでの利益も収入のひとつですので、年金収入と合わせて所得要件を満たす必要があります。合計所得金額が48万円を超える場合は、子供の扶養となることができないので扶養控除は受けられなくなります。
Q2:シングルマザーですが体調の問題で今はパートを休んでおり収入は殆どありません。19歳の長男がアルバイトで家計を支えていますが、私が長男の扶養となり扶養控除を受けることはできますか。
A:可能です。複数のアルバイト先の収入を合わせて確定申告すると思いますので、その時に扶養控除の申し出をしましょう。