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「コロナでお金に不安」個人投資家が増加するネット証券とは

ふやす 中村 賢司

「コロナでお金に不安」個人投資家が増加するネット証券とは

【画像出典元】「stock.adobe.com/deagreez」

新型コロナウイルス感染拡大による影響で、ネット証券での個人投資家の動きが活発になっているようです。コロナを契機としてお金への向き合い方、考え方が変わってきているのかもしれません。

ここではこれからネット証券を始めたいと考えている人に「ネット証券」のイロハについて解説していきます。

コロナ禍でネット証券を始める人が増加って本当?

2020年の新型コロナウイルス感染症拡大以降、テレワークや在宅勤務が増えたことにより、自由になる時間も増え、資産運用について考える人が増えてきました。

SBI証券の決算資料を見るとネット証券の代表的な2社、SBI証券と楽天証券の口座数は2020年の1月以降急激に伸びていることが分かります。


 
2021年3月期 第3四半期 SBIホールディングス株式会社 決算説明会 資料153頁
https://www.sbigroup.co.jp/investors/library/presentation/pdf/presen210129.pdf

野村証券やSMBC日興証券など実店舗がある大手証券会社と比べてもネット証券の人気が高まり口座数を増やしていることがわかります。

2021年3月期 第3四半期 SBIホールディングス株式会社 決算説明会 資料11頁
https://www.sbigroup.co.jp/investors/library/presentation/pdf/presen210129.pdf

そもそもネット証券とは

スマホで株取引
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ネット証券とは、インターネットを通じて株式や投資信託の売買を行うことができる証券取引サービスのことをいいます。インターネット証券やオンライン証券とも呼ばれることがあります。

ネット上の営業に特化しており、従来の証券会社のように店舗は持たず、また営業社員を必要としないため固定費が大幅に削減され、取引手数料が安いのが特徴です。

1996年から2001年にかけて大規模に行われた金融制度改革「金融ビッグバン」により、それまで金融機関の保護政策として一律に決められていた金融機関 (銀行、保険、証券)の金利や手数料等は規制が緩和され、1998年11月に改正された証券取引法によりインターネット専業の証券会社の新規参入が認められました。

ネット証券は一般的な証券会社とどう違うの?

ネット証券と従来の証券会社の大きな違いは、「店舗があるかないか」です。従来の証券会社では、各主要都市に店舗があり、口座を開設すると担当者がついて投資の相談やアドバイスを受けることができます。また株取引の注文を担当者が代わりに発注してくれることもあります。


それに比べてネット証券は店舗がなく、担当者もつきません。インターネットを利用してネット証券のWEBサイトにログインし、自分で注文を入力しなければいけません。また、投資の判断や注文は自己判断となります。

ネット証券のメリット・デメリット

ネット証券のメリットは、なんといっても手数料が安いことです。大手証券会社の野村証券と、インターネット証券で口座数が1番多いSBI証券の手数料を比べてみます(2021年4月現在)。

取引する金額にもよりますが、20倍から30倍の差があります。

店舗のある大手証券会社でもオンラインサービスで取引ができますが、その手数料はネット証券より高い設定になっています。ちなみに野村証券のオンラインサービスは、10万円の取引手数料が152円、50万円で524円、100万円で1048円と、対面サービスよりはかなり安くなっていますが、ネット証券の手数料の安さにはかないません。

さらにネット証券は公式サイトやアプリで企業の業績や財務内容、経済指数などの情報を収集でき、銘柄を絞り込むことができるスクリーニングのサービス等も提供しています。

インターネットを使い、手軽に取引ができることがネット証券の特徴です。

一方、デメリットは、担当者がつかないため投資相談やアドバイスがないことです。投資の判断は全て自分で行わなければいけません。証券会社であれば担当者の有利な情報をもとに取引をすることができるため、手数料の高さにはそうした情報量も含まれると考えることができます。

また、セキュリティー面では情報漏洩のリスクも考える必要があります。ログインIDとパスワード等の管理はしっかりと自分で行わなければいけません。さらにインターネット環境が悪いと取引ができないことや、誤発注もすべて自己責任で防がなければいけません。

ネット証券の始め方とは

いいねポーズの男性
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ネット証券で取引を始めるには、まず口座開設をします。ネット証券のホームページで氏名や住所等、必要項目を入力し、身分証明書(マイナンバーカードや免許証)をアップロードすれば手続きが完了します。

数日後、証券会社から送られてくるログインIDやパスワードを使って証券会社のホームページにログインし、開設した証券口座へ銀行等から入金をします。そして購入したい株や投資信託の銘柄や商品を選んで購入する、という流れとなります。ネット証券では投資信託が100円から購入できます。また10万円以下でも購入できる株取引もあり、少額から始めることが可能です。

終わりに

ファイナンシャルプランナーの視点からもネット証券はとてもおすすめです。著者も20年前からネット証券を利用しています。

とにかく手軽で便利、そしていつでも取引ができ、株価の状況や過去のリスク・リターンなど様々な情報を無料で収集できるのもネット証券の魅力でしょう。株式銘柄の絞り込み(スクリーニング機能)では、購入金額や業種だけでなく、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)の数値でも絞り込むことができるため、投資判断の材料にもなります。

ネット証券を利用する際は、担当者からのアドバイスがないことが不安かもしれませんが、そんな時はFPなど専門家に相談するという手もあります。メリットやデメリットを踏まえ、自分に合った方法を検討してみてください。

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