流行りのネット証券どう選ぶ?デメリットは?初心者向け特徴比較
コロナ禍で株価が上昇したことにより、投資を始める人が増えています。
特に若い人の間では、ネットやスマホを使い気軽に投資を始めることができるネット証券を利用している人が多いようです。ネット証券が人気の理由は、大手証券会社より手数料が安い点と、1株から取引可能な株の銘柄が多数あること、投資信託を100円単位で取引できるという点です。
投資に興味はあるもののリスクが怖くてこれまで手が出なかった人や、まとまった資金がない人でも、手軽に始めることができます。
今回はこれからネット証券で投資を始めてみたい人に向けて、ネット証券とはどのようなものか、どんなメリット、デメリットがあるのか解説します。
ネット証券とは
ネット証券とは、インターネットを利用して証券口座への入出金をすることができ、株や投資信託の売買ができる証券会社のことをいいます。2000年の金融ビッグバン以前は、実店舗がある証券会社がほとんどでしたが、インターネットの普及に伴いネット証券の人気が高まりました。
ネット証券はネット専業なので実店舗がありません。テナント料や光熱費等の店舗維持費や人件費などの固定費がかからないので、実店舗がある証券会社よりも手数料が安いことが特徴です。
また全ての取引がネットで完結するので、若い世代を中心に口座数が増えています。楽天証券のプレスリリースによると、ここ数年で大手証券会社の口座数よりもネット証券2社の口座数が上回りました。(2021年12月7日付けプレスリリース)
※2021年9月時点でSBI証券の口座数は771万口座(SBIネオモバイル証券含む)
ネット証券にはどんなものがあるか
代表的なネット証券会社は、下記の5社で、ネット証券大手5社とも呼ばれています。
・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
・カブドットコム証券
・松井証券
他にもGMOクリック証券や岡三オンライン証券、DMM.com証券、auカブコム証券などがあります。
最近ではスマホのアプリを使って数回タップするだけで取引が完結するスマホ専用のネット証券も増えてきました。スマホのアプリを使った主なネット証券には、下記があります。
・LINE証券
・PayPay証券(旧ワンタップバイ)
・SBIネオモバイル証券
・CONNECT
特に若い人を中心に口座数を増やしているのがLINE証券です。2021年11月には、ネット証券業界最短で100万口座を突破しました。著者もLINE証券に口座開設しましたが、普段使っているLINEのアプリ内で株の取引ができるのでとても便利です。
大手証券会社でも、ネット証券と同じように、インターネットを通じて取引できる方法もあります。この場合、窓口での取引よりもネット取引の方が手数料は安い設定になっています。著者も大手証券会社を使っていたときは、このネット取引を利用していました。
また、銀行のネットバンキングを使っている人は、その銀行に投資信託の口座を開設することで、預金残高を利用してインターネットで投資信託の取引を行うこともできます。
銀行のインターネットバンキングもネット証券と同じような操作性なので、投資信託の取引をしたい人は、普段お使いの銀行口座をインターネットバンキングに登録しておくことをおすすめします。
この記事を読まれている人の中にはWallet+を利用されている人もいるのではないでしょうか。Wallet+に口座を連携すれば、今流行りのロボットアドバイザー「THEO+」で世界86の国・地域、1万1000銘柄以上に分散投資することもできます。
ネット証券のメリット・デメリット
ネット証券のメリットは何といっても手数料の安さでしょう。通常、株や投資信託を購入する際には売買手数料というものがかかります。これが、実店舗のある大手証券会社と比べると格段に安いのがネット証券の特徴です。
店舗窓口に出向かなくても、インターネットに繋がる環境があれば、パソコンやスマホを使ってリアルタイムで手軽に取引できるというのも特徴です。時間や場所を選ばないのが便利ですね。
一方デメリットは、実店舗がないので担当者がおらず、投資の相談をすることができないという点です。投資の判断は全て自分で行う必要があります。
また、セキュリティの面でもIDやパスワードの管理に気を付けなければいけません。ネット証券会社に不正アクセスがあって情報漏洩したというニュースは聞きませんが、最近多い「なりすましメール」に騙されてIDとパスワードを盗まれたという話はたまに耳にします。
ネット証券に限らず、さまざまなインターネットサービスで同じIDやパスワードを使い回している人は特に注意してください。
どうやって選ぶべき?主要ネット証券の手数料など特徴比較
ネット証券をどう選べば良いのか、手数料や各社の特徴をまとめてみました。
投資初心者の方は、単元未満株で投資ができる証券会社を選ぶと良いでしょう。通常株取引は、100株単位でないと取引できません。しかし証券会社によっては、単元未満(1株単位)の取引ができる会社もあります。例えば、1株1000円の企業であれば、通常1000円×100株=10万円必要なところ、1株1000円から投資できるのです。
リスク分散のため複数の会社に投資しようとすると、ある程度まとまった資金が必要ですが、この単元未満株で取引すれば、少ない投資金額でも複数の会社へ分散投資できます。たとえ1株の購入でも株主なので配当金ももらえます。
まとめ
投資初心者の人には、まず少額から投資を始めることをおすすめします。その際、おすすめなのが今回紹介したネット証券です。
手数料が安いだけでなく、株取引なら1株から、投資信託であれば100円から投資できます。
いきなり大きな金額を投資するのではなく、まずは数百円、数千円から始めてみてはいかがでしょうか。そして慣れてきたら100株単位で取引したり、NISAやつみたてNISAを利用して投資信託を月々1万円単位で積み立てたりすると良いでしょう。
少額で投資を始めるということは、もし価格が下落しても損失は少額で済みます。しかし値上がりした場合の利益も少ないので、やはり慣れてきたら投資金額を少しずつでも増やしていくことをおすすめします。
※資産運用や投資に関する見解は、執筆者の個人的見解です。投資に関する最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたします。