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失業し貯金少なくピンチ!貯金が苦手な夫婦がまずすべきことは?

うちの家計簿 世継 祐子

失業し貯金少なくピンチ!貯金が苦手な夫婦がまずすべきことは?

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FPオフィス「フォルテシモ」へ依頼されたお客さまの家計簿を、mymoで診断する【うちの家計簿】。今回は会社員の夫と二人暮らし、42歳の主婦Gさんの家計簿です。

40代主婦Gさんの相談内容

私はコロナ禍で仕事を失い、先月まで失業手当を受給していました。現在求職中です。以前から夫婦ともに貯金が苦手なこともあり、お金が貯められませんでした。思うように仕事も見つからないので、これからはちゃんと貯金しようと思っています!とりあえず1カ月家計簿をつけてみましたが、これから何に気をつけたらいいでしょうか。アドバイスをお願いします。夫の年収は370万円、現在の貯金は50万円です。

Gさんの家計簿は・・・?

現在の収入は夫の手取り24万800円、収入の約8%の2万円を貯金しています。

2023年に値上げされるものは

世界的にみるとコロナ禍でのロックダウン政策などが解除され、消費行動が回復傾向にありますが、供給などが追い付いていないものもあり物価の上昇が続いています。また、ロシアによるウクライナ侵攻も続いており、原油、天然ガスなどの値上がりが続いています。
2023年に値上げされるものにどのようなものがあるかチェックしておきましょう。

エネルギー(電気料金、ガス料金など)

原油などの資源の価格が高騰していることに加え、円安が進んだことで、エネルギーの輸入価格が値上がりしています。日本の大手電力会社は東日本大震災以降、火力発電への依存度を高めている傾向にあるため、円安による価格上昇の影響を大きく受けています。

政府による電気料金・都市ガス料金の負担軽減策は、2023年1月から始まっており、国は電気・都市ガスの小売事業者などに対し、値引きの原資を支援しています。しかし、2023年4月以降は多くの大手電力会社が料金値上げを公表しており、今後も値上げされることが予想されます。

食料品

2022年は食料品全体で近年ではまれにみる値上げの1年となりました。2023年1月から4月まで値上げが決定している品目数は2022年の同時期より多いとみられることから、2023年は2022年以上の値上げが予想されます。

鉄道運賃

JRや私鉄などで運賃の値上げが発表されています。消費税増税以外の運賃改定は20数年ぶりとのことです。西日本鉄道も鉄道、高速バスなどで値上げを発表しています。

宅配便

2023年4月から佐川急便、ヤマト運輸の配送料が値上げされます。エネルギー価格の上昇に加え、今後、物流業界でトラックドライバー不足なども予想されており、ドライバーの待遇を改善することも目的のようです。

サブスク料金

昨年末から音楽配信サービスなどのサブスクリプション型のサービス料金も値上がりしているものがあります。自分が加入しているサービスの月額料金もしっかりチェックしておきましょう。
 

食事、光熱費は必ず記録を

家計簿をつける
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Gさんはこれまで、家計簿をつけたことがなかったとのことですが、今後値上げが見込まれる「食費」「光熱費」「ガソリン代」などについては毎月しっかり数字で記録するようにしてみましょう。

光熱費は季節によって変化が大きくなる費目です。まずは1年記録を残し、1年間でいくら位かかるのか確認しましょう。

65歳以降、年金だけの生活になっても光熱費は払わなければなりません。老後、在宅時間が増える場合は、就業していたときよりも高額になる可能性もあります。老後資金の準備をする上でも生活に必要な金額は必ず把握しておきましょう。

モノの値上げに合わせて収入もどんどん上がればお金の使い方に気を配る必要はありませんが、Gさんの再就職が決まっていない今、今後収入がコロナ前よりも増える見通しは立っていません。
今こそ家計の見直しをして、貯まる家計にしておくことが大切です。

サブスクを見直す

コロナ禍の中で生活が変化し、家計の支出の内訳にも変化が出ている家庭も多いのではないでしょうか。外出を控えるようになった分、定額制の「サブスク」に加入する方が増えています。「サブスク」は「サブスクリプション(subscription)」の略で、モノにお金を払うのではなく、サービスを使う「利用料」にお金を支払うものです。今年は人気の動画配信サービスの値上げなどもあり、サブスクにも値上げの傾向が見られます。

Gさんはヨガ会員費用、動画配信サービス、有料の会員サービスの合計1万880円を固定費として毎月支出されています。

ヨガについては満足支出となっており、使用している頻度も高いとのことですが、動画配信サービス、有料会員サービスの2480円については、最近あまり利用されていないとのことですので、本当に必要なコストか検討してみましょう。

必要なときに必要な分支出する方法に戻すことも検討してください。使っても使わなくても一度契約すると毎月の固定費となる「サブスク」の支出は、長期で考えると家計の大きな負担となります。解約が面倒でなんとなく継続しているものがないか再度確認をしてみましょう。

生活費の3カ月分は常に確保しておく

生活費を計算する
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Gさんはコロナ禍の影響で離職することになり、収入が減って家計に不安を覚えたとのことですが、今後も、思いもよらぬリスクが訪れるかもしれません。突然の出費に対応できるよう、常に生活費の3カ月分は普通預金、定期預金などに確保しておくようにしましょう。

現在の貯金をのぞいた生活費約22万円×3カ月分=66万円は常に確保していくように。できれば半年分の130万円を維持するようにしておくと転職、離職時などにも対応しやすくなります。手取りの1割以上は貯金するように考え、まずは3カ月分の貯金をすることを考えてください。

ライフプランの変更時には保険の見直しを

年収が変わると社会保障の内容も変わります。社会保障の内容を再度確認し、不足している分だけ、民間の保険に加入し補うようにしましょう。保険に加入していれば、すべてのリスクに対応できるものではなく、現金がなければ対応できないこともあります。保障内容を改めて見直してみることをおすすめします。

アドバイスを受けたGさんの感想

今回失業時に助かったのは「雇用保険」からの失業手当でした。共働きでなくなり、貯金がだんだん少なくなることに不安を感じたので、まず半年分の生活費を貯めるようにします。ヨガは今後も続けたい支出ですが、そのほかのサブスクは、今はあまり利用していないので解約します。継続したいものと、そうでないものに気付くきっかけになってよかったです。再就職が決まったら今後のライフプランについて夫と話しあってみようと思います。

家計簿診断を終えて

生活の変化に伴い、さまざまな新しいサービスも始まっています。限られた収入の中で自分の価値観にあった満足度の高い支出を厳選し、月々の家計のやりくりだけでなく長期的なライフプランを立てて計画的にお金を使っていきたいですね。