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20代、どのくらい仕事辞めてる?理由や離職率の高い仕事は

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20代、どのくらい仕事辞めてる?理由や離職率の高い仕事は

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今や3人に1人が就職3年以内に離職している状況の20代。なぜ20代は仕事を早く辞めてしまうのでしょうか。
今回は厚生労働省のデータを交えながら、20代の離職(転職)する人の割合や傾向、20代が会社を辞める理由について紹介します。離職を考えている方は、周りの20代の離職事情がどうなっているかも理解しておきましょう。

転職(離職)率の計算の仕方

「離職率」というのは、一定期間のうちに会社を辞め離職した人の割合のことです。「転職率」とも呼ばれることもあり、離職率も転職率も意味的には同じです。

離職率の計算方法は明確に決まっているわけではありませんが、一般的には「離職者数÷ある時点での従業員数×100(%)」で計算されることが多いです。

たとえば、従業員数100人の企業で、1年間に15名の離職者が出た場合、その年の離職率は15%となります。

20代の離職率は高め、3人に1人が転職

段ボールをかかえ職場を去る人
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年代別に離職率を見てみると、若年層ほど高い傾向にあるようです。データとして、厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」では、各年代の離職率について以下のように報告されています。

19歳以下・・・33.6%
20~24歳・・・24.2%
25~29歳・・・19.6%

30~34歳・・・12.8%
35~39歳・・・9.0%
40~44歳・・・7.4%
45~49歳・・・6.4%
50~54歳・・・5.6%
55~59歳・・・7.9%
60~64歳 ・・・19.9%
※男性の値

ご覧のように10~20代に離職率のピークがあり、30代以降になると徐々に離職率は低下していきます。一方で、55歳以降になるとふたたび離職率が上昇していますが、これは早期退職や定年退職などが関係しています。なお上記は男性の値となりますが、女性の場合もほとんど同じような傾向が見られます。

大卒は3人に1人が離職している

厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況」では、令和2年度における就職後3年以内の離職率が学歴別で報告されています。

就職後3年以内の離職率(学歴別):
中学・・・55.0%
高校・・・36.9%
短大など ・・・41.4%
大学・・・31.2%

ご覧のように、学歴別でみれば大学卒の離職率が最も低くなります。しかし最も低い大学卒であっても、就職した人の31.2%(約3人に1人)が3年以内に離職している状況です。

20代の転職理由ランキング

深夜残業
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なぜ20代は離職率が高いのでしょう。

以下は、厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」内で集計されている前職を辞めた理由について、20~24歳男女の上位7位を抽出したものです。まずは男性から見ていきましょう。

20~24歳(男性)の前職を辞めた理由:
労働時間、休日等の労働条件が悪かった・・・14.2%
職場の人間関係が好ましくなかった・・・12.8%
給料等の収入が少なかった・・・9.7%
定年・契約期間の満了・・・6.3%
会社の将来が不安だった・・・5.5%
能力・個性・資格を生かせなかった・・・3.7%
仕事の内容に興味を持てなかった・・・3.6%

ご覧のように、労働時間、休日など労働条件を理由に辞める人が最も多いです。近年はワークライフバランスが叫ばれ、20代前半の若い層はこの考え方を重視する傾向にあります。また職場の人間関係についても辞める原因となることが多いようです。

20~24歳(女性)の前職を辞めた理由:
労働時間、休日等の労働条件が悪かった・・・14.3%
職場の人間関係が好ましくなかった・・・9.3%
給料等の収入が少なかった・・・9.2%
会社の将来が不安だった・・・7.3%
能力・個性・資格を生かせなかった・・・4.9%
仕事の内容に興味を持てなかった・・・4.2%
定年・契約期間の満了・・・3.7%

女性の場合も、男性とほとんど同じような傾向が見られます。注目点としては、女性の場合、男性より「職場の人間関係が好ましくなかった」の値がやや低くなり、かわりに「会社の将来が不安だった」がやや高いという結果となっています。

離職率の高い仕事ランキング

20代の離職率が高い仕事はどのような業種なのでしょう。厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概況」によると、就職後3年以内の大卒者において、離職率の高い上位5産業は以下のように報告されています。

宿泊業・飲食サービス業・・・51.5% 
生活関連サービス業・娯楽業・・・46.5%
教育・学習支援業・・・45.6%
医療・福祉・・・38.6%
小売業・・・37.4%

ご覧のように、サービス系の業種で離職率が高いことがうかがえます。トップの「宿泊業・飲食サービス業」の離職率は51.5%となり、3年以内に半数が辞めていることになります。飲食系の仕事は昔から離職率が高く「ブラック」などといわれることも多かったわけですが、令和3年の数値でも、依然高い離職率になっています。

20代で転職するメリット・デメリット

メリットデメリットのイメージ画像
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周りの20代と同じように、今の仕事に不満がある場合は早めに見切りをつけて離職し、転職をしてしまったほうがよいのでしょうか。ここでは20代転職のメリット・デメリットについて解説します。

メリット

・若いので転職先が見つかりやすい
・未経験業種・職種にも挑戦しやすい
・20代はもともとまだ収入が低いため、収入ダウンの影響を受けにくい
など

20代は「若さ」というアドバンテージがあるため、離職しても採用してくれる会社が多いことがメリットです。まったく未経験の業種にも挑戦しやすいため、目的をもったポジティブな転職であれば、早めに動いたほうがよいケースもあります。また、20代は収入ダウンの影響を受けにくく、家庭を築いていない人も多いため、身軽に動けるのも強みとなります。

デメリット

・「すぐに辞める人」としての経歴が残る
・すぐに転職をすると転職癖が付きやすい
・初任給からのスタートとなるため、同年代より収入や昇給が遅れる
など

離職をするとその事実が消せない経歴として残ります。特に新卒で最初に入社した会社をすぐに辞めてしまうと「長続きしない人ではないか」と思われてしまうことがあります。

また、若いうちから気軽に転職をすると、転職が当たり前のような感覚を覚えてしまい、以後も転職を繰り返し、自分のキャリアが定まらないという結果になる可能性もあります。

以上、20代の離職について紹介しました。
かつて日本に根付いていた「定年まで一社に勤める」という風潮は薄れ、働き方の多様化も浸透する中、20代での離職や転職はめずらしいことではなくなっています。ただし年代問わず、会社を辞めるということにはリスクが伴うため、離職のデメリットの部分も考慮した上で決めることをおすすめします。