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今Z世代が注目、キャッシュレス決済の秘密の1枚デビットカード!

山崎俊輔のライフプラン3.0時代を生きるルール 山崎 俊輔

今Z世代が注目、キャッシュレス決済の秘密の1枚デビットカード!

キャッシュレス決済は大きく4種類ある……デビットカードって何?

キャッシュレス決済は大きく4つに分かれると言われます。まず「クレジットカード」。これは誰でも知っていることでしょう。オンライン決済などではクレジットカードがないと対応できないことも多く、必須の1枚です。

「プリペイドカード」は予めチャージをして支払いに利用するもの。特にコーヒーチェーン店のプリペイドカードを使ってコーヒーを頼んでいる人は多いでしょう。最近ではスマホアプリ化してさらに便利になりました。

3つめは「電子マネー」です。ICカード系の支払い方法を電子マネー、アプリを用いる支払い方法をQRコード決済と呼んで2つに分けることもありますが、いずれもたくさんの人が利用しています。あなたのスマホにもいくつかインストールされているのではないでしょうか。

4つめが「デビットカード」です。「デビットカード?」と思う人も多いと思います。実際、知名度が低いため「電子マネーとQRコード決済」と分けて、4つ目のキャッシュレス決済と説明する人もいるほどです。

しかしこのデビットカード、実はなかなか便利なキャッシュレス決済の手段なのです。そして、実は20歳代がもっとも利用率が高いとされており、あなたの友人も上手に活用しているかも?

銀行口座がクレジットカードになる?デビットカードのしくみ

デビットカードとは、銀行の口座をキャッシュレス決済に用いるものです。かつてはデビットカード対応店舗でしか利用できなかったのですが、最近は銀行口座の番号と別にクレジットカードの番号を持つことで、クレジットカードで支払えるお店ならどこでも利用できるようになりました。

デビットカードは、銀行のキャッシュカードと別の1枚として発行する場合と(例:福岡銀行のDebit+、みんなの銀行ではスマホ内でも発行)、キャッシュカードを作るとデビットカードが最初からセットになっている場合とがあります。詳しくはご自身の利用している銀行で確認をしてみてください。

デビットカードはJCBなどのクレジットカード会社のロゴと、クレジットカードとしての番号が表示されており、クレジットカードとほぼ同様に利用できます。店頭で「クレジットカードで一括払い」と伝えれば支払いが行われます。

クレジットカードとの大きな違いは、「支払いはすぐに銀行口座から引き落とされる」ということです。クレジットカードの場合は、1カ月の利用額をまとめて翌月あるいは翌々月に引き落されますが、デビットカードはすぐに引き落しが完了します。

試しに通帳を用意し、デビットカード利用後にATMで記帳してみてください。すぐに引き落とされたことが確認できびっくりします。

最大の魅力は「使い過ぎない」こと

「クレジットカードはすでに持っているので、わざわざデビットカードにしなくてもいいかな?」と思うかもしれませんが、この「すぐ支払われる」はいい仕組みです。

誰でもクレジットカードの支払通知をみて「うわ!こんなに使っちゃったかー。支払いキツいなー」と思ったことがあるでしょう。ひとつひとつ支払った時はあまり深く考えていなかったものも、まとめてみると高額支払いになるのがクレジットカード支払いの悩みです。

QRコード決済も、銀行口座からチャージするケースとクレジットカードからチャージするケースがありますが、クレジットカードチャージはまとめて後日支払うので、重い負担感となるケースもあります。

ちゃんと計画せずに使ってしまった場合、翌月の支払い前に青ざめることになります。こうした「使い過ぎ問題」を起こさないのがデビットカードのメリットです(デビットカードの場合、残高不足の時はそもそも支払えない)。

外見的にはただのクレジットカードというのもメリットです。今やクレジットカードで支払いできないということはほとんどありません。コンビニ、飲食店、スーパーマーケットやドラッグストアなどほとんどのお店でクレジットカード決済ができます。

クレジットカード払いといえば、ポイントがつくことをメリットにあげる人もいますが、デビットカードでのポイント付与も、各銀行の定めによって行われることが多く、この点でもクレジットカードと遜色ありません。(福岡銀行Debit+(一般カード)の場合、0.5%相当を付与)

ボーナス直後に切り替えを考えてみよう

ただし、デビットカードへの切り替えには1つ注意点があります。それは切り替え直後は「クレジットカードの翌月払い分と、デビットカードの今月払い分が時期的に重なる」ということです。

クレジットカードとデビットカードは支払いタイミングが異なるため、デビットカードの利用を始めると、最初の1カ月だけは支出額が増えてしまうわけです。

デビットカードへの切り替えを検討するなら、残高に比較的余裕のあるボーナス月などを活用して、負担増の1カ月を乗り切るといいでしょう。あるいは、少しずつ移行をして急激な負担増を回避するような工夫も考えられます。

ファイナンシャルプランナーにもデビットカード愛好家が多いようです。銀行のスマホアプリや家計簿アプリと連携して、家計管理が即時把握しやすくなることをメリットとする人もいます。

最初にも少し触れましたが、世代別でいうと20歳代のデビットカード利用率がもっとも高いという調査結果もあります。

クレジットカードを使い過ぎたり、キャッシングやリボ払いで後から苦労するのはいかにも古い世代のスタイルです。Z世代やその前後の若い世代こそ、デビットカードを活用してみてはどうでしょうか。