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学資保険の賢い選び方は?返戻率を上げる方法はある?

そなえる 中村 賢司

学資保険の賢い選び方は?返戻率を上げる方法はある?

【画像出典元】「stock.adobe.com/Monkey Business」

子どもが生まれたら教育資金の準備として学資保険に加入することを考える人は多いでしょう。しかし、さまざまな保障内容や学資保険の商品がある中で、何をどう選べばいいのか悩むこともあると思います。ここでは学資保険の選び方を紹介していきます。

学資保険とは貯蓄性のある保険

学資保険とはその名前の通り子供の学資(教育資金)を準備するために加入する貯蓄型の保険のことをいいます。人生の三大支出(教育、住宅、老後)のひとつでもある教育資金は子ども一人当たり1000万円かかるといわれていますので、家計にとってもその負担はとても大きなものになります。

小学校、中学校の教育資金は公立であればさほど負担感はありませんが、高校から大学進学にかけては、子どもの成長に合わせて教育資金の負担も大きくなります。

そこで多くの親御さんは大学に進学する前の高校3年生(18歳)へ向けて学資の積み立てを行っています。学資保険は毎月強制的に積み立てられていくため、知らず知らずのうちに教育資金を貯めることができるという点から、検討する方が多くいらっしゃいます。

文部科学省が調べた「平成30年子供の学費調査」によると、年間教育資金は公立の場合、小学生は32万円、中学生は48万円、高校で45万円となっています。この金額には給食費など学校にかかる費用の他、塾代や習い事の学外活動費も含まれています。私立ともなると、小学生は159万円、中学生は140万円、高校で96万円と公立校に比べその金額は倍以上となります。

大学進学となるともっと金額が大きくなります。国公立大学の年間授業料は53万円、私立大学の場合は90万円となっており、加えて初年度は国立大学の入学金が28万円、公立大学の場合は39万円、私立大学の場合は24万円の費用が必要です。受験費用なども加味するとさらに年間の負担額が大きくなるため、大学進学に向けては、前々から学資の準備が必要といえます。

多くの家庭では、小学校から高校までの教育費は毎月の収入から捻出し、大学入学後の2~3年間分くらいの教育費200~300万円を貯めることを目標として積み立てを行っています。ちなみに児童手当を子供が生まれた0歳から15歳まで(中学校卒業まで)を貯めると、一般の家庭でおよそ200万円貯まるので、児童手当を原資に教育資金を準備するのも良いでしょう。

学資保険は不要だという声もきくけど…メリット・デメリットは何?

子供にかかるお金
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最近は低金利の影響もあり、学資保険の積み立て利率は数年前よりも低くなりました。そんな背景から学資保険は不要だという声をたまに聞きます。そもそも学資保険のメリットは何か、またデメリットはどんな点があるのか解説します。

学資保険のメリット

①契約者の保障が付いている
学資保険は教育資金を貯めるだけの目的ではなく、契約者(一般的には親)の保障が付いているのが特徴です。契約者が死亡や高度障害状態など、万一のときは、保険料の払い込みが免除となり、満期を迎えたときには保険料を払い続けた場合と同額の満期保険金を受け取ることができます。

②強制的に積み立てることができる
貯金がなかなか計画通りにできないという人は、学資保険に加入することで強制的に学資を貯めることができます。毎月銀行口座から保険料が引き落とされる(またはクレジットカードで支払う)ので、知らず知らずのうちに教育資金を準備することができます。貯金が苦手な方は学資保険の加入がお薦めです。

③受け取るタイミングを選べる
学資保険のタイプには、大学進学前の高校3年生(18歳)にまとまった祝金を受け取ることができるタイプや、中学入学や高校入学のタイミングでも祝金がもらえるタイプがあります。最近では18歳にまとめて受け取るのではなく、大学1年生、大学2年生、大学3年生と毎年少しずつ祝金を受け取ることができるタイプもあるので、選択肢が広がっています。

④生命保険料控除を活用して節税ができる
学資保険は一般生命保険料控除の対象となります。他の保険にどれぐらい入っているかにもよりますが、8万円以上の保険料を支払っていれば年間最大4万円の所得控除を受けることができますので、所得税や住民税などの税金の負担を軽くすることができます。

学資保険のデメリット

①途中で解約すると元本割れする可能性がある
満期まで続けると支払った保険料よりも受け取る満期保険金の方が多くなるのが学資保険の特徴ですが、途中で解約するとその解約時期によって元本割れしてしまう可能性があります。特に加入後に早いタイミングで解約することで元本割れの割合が大きくなりますので注意しましょう。

②流動性が低い
途中で解約すると元本割れの可能性があるという点から、一度始めたら途中で止めることがなかなかできません。途中で引き出すことが容易にできる銀行預金での積み立てなどと比べると流動性が低いといえるでしょう。

③保険会社が破綻する可能性がある
万一契約した保険会社が破綻した場合は、生命保険契約者保護機構が補償してくれますが、過去に保険会社が破綻したケースを見ると貯蓄型の保険は大幅に減額されています。加入する際には、保険会社の格付けなどをよく見ておく必要があるでしょう。

④インフレに弱い
子供が生まれてすぐに加入した場合、18年間も積み立てることになるのでその長い期間の間に物価が上昇し貨幣価値が下がると、計画していた教育資金を十分に賄えない可能性があります。将来のインフレが心配という人には学資保険は向いていないかもしれません。

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