農村のとりこ!新たな癒し旅「農家民宿」をご存じですか?
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農家に宿泊して、農作業を体験したり、地場産の作物を使った食事をいただいたりする「農家民宿」をご存じですか? 知る人ぞ知る旅行形態でありながら、じわじわとブームになりつつある農家民宿。全国各地の特色ある農家民宿をご紹介します。
1軒1軒が個性的!農家民宿の魅力
農家民宿は、旅館業法の許可を得たれっきとした宿泊施設です。農家の方が農業と並行して営んでおり、宿泊費や食事代がかかります。農家民宿では、宿として泊まるだけでなく、山菜取り、こんにゃく作り、栗拾い、きのこ狩りといった食にまつわる体験、田植え、野菜の収穫、稲刈りなどの農業体験を行ったり、農家の方と交流してお話を聞くことができたりします。
ひとくちに農家といってもいろいろな作物を作っているおうちがありますし、お宿のたたずまいや食べられる食事もそれぞれ個性的。その土地の暮らしや文化についての理解が深まるのが農家民宿の魅力です。
なお、農家の方が暮らしているおうちに宿泊費用無しで泊めてもらうことは「農家民泊」と呼び、農家民宿とは区別しています。では、人気のある全国各地の農家民宿を3つご紹介しましょう。
農業のありがたみを感じる食体験なら「農家民宿 月のもり」(長野県)
長野県上伊那郡にある「農家民宿 月のもり」は、農薬や化学肥料を使わずに育てた自家製野菜を中心に、山の木の実や低・無農薬のフルーツを使って作った料理が食べられる農家民宿です。もともとはお子さんのアレルギーがきっかけで農村に移り住み、有機農業を始めたというオーナー。アレルギーで除去食が必要な方にも丁寧に対応してくれます。
農業に真摯に取り組むオーナーが育てた野菜の、色や美しさ、本来の美味しさが引き出された料理を味わうこと自体が、貴重な農体験といえるのではないでしょうか。
「月のもり」は内装も素敵です。標高900mの場所にあるため秋から春にかけては冷え込みますが、暖をとるのはノルウェー製の薪ストーブ。お風呂も薪で沸かします。リビングや客室のしつらえにもこだわりが感じられます。
宿泊料金は、1泊2食付きで、大人1万1800円、小学生以下6480円(価格はすべて税込)です。
富士山の麓で農業体験をめいっぱい楽しめる「農家民宿やまぼうし」(静岡県)
静岡県富士市の富士山が目の前に広がる場所にある「農家民宿 やまぼうし」は、多彩な体験メニューが特徴の農家民宿です。年間を通して、目の前の畑で季節の野菜の収穫を体験することができます。冬は蕎麦打ち、こんにゃく作りなどが楽しめます。
春はたけのこ堀り、夏はブルーベリー狩りなど、それぞれの季節ごとに魅力的な体験がいっぱい。やってみたい農村体験があれば、事前に相談しておくのがおすすめです。陶芸や山の幸染なども紹介してくれます。
食事は、自分で収穫した野菜を使って作る農家の手作りメニュー。農家の方と交流しながら収穫した野菜の味は格別です。
宿泊料金は、1泊2食付きで、大人8000円、小学生 5000円、幼児3000円(価格はすべて税込)です。
屋久島の大自然の恵みを丸ごと味わうなら「農家民宿 山ノ瀬」(鹿児島県)
「農家民宿 山ノ瀬」は、屋久島登録ガイドでもあるご主人や「農林漁家民宿おかあさん100選」に選定された女将さんがいる、屋久島唯一の農家民宿です。もともとは果樹栽培を営む昔ながらの農家であったご夫婦が開業しており、柑橘類の収穫体験ができます。自慢のポンカン・タンカンの収穫期は12月から2月です。
食事は、民宿前で栽培されている野菜や、ご主人が素潜りで獲ってきた魚介類を使った屋久島料理。新鮮な魚や貝の料理が味わえるのは屋久島ならでは。農業とともに、漁業についても知ることができる農家民宿です。
屋久島を知り尽くしたご主人と一緒に行くエコツアーも楽しみのひとつ。大自然に囲まれた観光名所の見学やシュノーケリング、魚釣りなどをしながら、おしゃべり大好きなご主人が屋久島の農業や漁業、そして自然についていろいろなことを教えてくれるでしょう。
宿泊料金は、1泊2食付きで、大人7500円(子ども料金別途あり)です。
全国各地にまだまだたくさんある農家民宿。資源の有効活用法として、今後も増えていくのではないでしょうか。農家や農村の暮らしからいろいろ学ぶこともできて、今までにない充実の旅を過ごせること間違いなしです。日本の田舎に興味のある外国の方に紹介しても喜ばれそうですね。