「開けると雪崩が起きる」押入を年内に劇的にすっきりさせる収納術
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監修・ライター
押入って布団以外のものをいろいろ詰め込んでしまって、使いたいときに取り出しにくかったり、そもそも何が入っていたのか忘れてしまっていたりとイマイチ使いこなせていません。無理に取り出そうとすると、雪崩が発生することに・・・! 西崎さん、新年を気分良く迎えられるように、今からできる押入収納のテクニックを教えてください!
Q1 押入には布団以外にも雑多なものがいろいろ集まってきます。どんな風に収納していけばいいでしょう?
A1 あら、これは大変! ごちゃごちゃとしていて使いづらそうですね。まずは押入の中のものを全部出して! 「いるもの」「いらないもの」さらに「よく使うもの」と「そうでもないもの」を分類しましょう。
収納する時は「有効範囲」を上手く活用すると使いやすい押入になりますよ。「有効範囲」とは手を伸ばしたあたりから膝の高さ位までの範囲。人がものを取りやすい高さですね。もちろん個人差があります。背の高い人は下のものより上のものが取りやすいですし、背の低い人はその逆です。「よく使うもの」をいちばん取り出しやすい場所に入れ、押入を見る(開ける)頻度を増やすことも使いこなすコツですね。
押入は大容量の優れた収納空間ですから、荷物入れっぱなしの忘れられた「開かずの間」状態になってはもったいないですよね。
ところで、リビングに隣接する和室の押入には子どものおもちゃを入れるといいですよ。リビングやキッチンからママの目が届きますし、出して戻してと遊んでいるうちにお片付けの習慣もつきますよ。
Q2 押入の上部と下部、奥と手前、それぞれどういうものの収納に向いていますか?
A2 軽くて取り出しやすくよく使うものは上部、重いものは下部ですね。頻繁に出すことがないお雛様や五月人形などは下部のさらに奥の方へ。本やアルバムなども重いので下部ですがこれらは取り出す機会が多いのでちょっとひと工夫。カラーボックスを横にして押入れの奥から手前の向きで置き、ここに冊子を立てて入れます。女性ってしゃがむことが得意なんですよ、だから押入の下に潜り込んで、ものを取ることもわりと大丈夫。そのことを活かした収納法ですね。
奥と手前ですが。大きなものと小さなもの、あなたならどちらを奥にいれます? ほとんどの方が大きなものを奥にと答えますが実は手前に大きなもの、奥に小さなものを入れた方が使いやすかったりするんです。
想像してみてください。奥の大きなものを取ろうとすると小さなものが邪魔ですよね。強引に引っ張りだすと雪崩発生! ああ・・・手間が増えた・・・と(笑)。「大」が手前だとワンアクション、楽ちんです。これは上部でも下部でも同様に使えるテクニック。下部の「大」にキャスターをつけると、より使いやすくなりますよ。
Q3 押入収納グッズの選び方で注意することはありますか?
A3 クローゼットは大きさも扉の形状もさまざまですが、押入ってどこのお家の和室でもほぼ一緒の大きさですよね。実は押入は寸法が決まっているので、既成の収納グッズが使いやすいという利点があります。カラーボックスや収納ケースを駆使して、無駄なく空間を活用することができますよ。
写真は冒頭の押し入れを整理したものですが、布団を圧縮して収納したほか、収納ケースの中を整理したり、こまごましたものを奥に移動させて1カ所にまとめるなどして、下部にかなり余裕がでました。
押し入れ収納に使う収納ケースの場合、引出しがひとつのものを使うことをおすすめします。引出しが3つ、4つと繋がっている収納ケースもよく見かけますが、自由度が低くなってしまうので同じ容量ならバラのものの方が使いやすいです。
【アドバイスを受けて】
押入収納って大変そうという思いから、楽しそう、やってみたい! と気持ちが変わりました。なんだかパズルをするみたいに、空間を使っていくんですね。「空間は8割利用ですよ」とおっしゃっていたことも印象に残りました。ギュウギュウに詰め込んではダメですね、心に刻みました。