お金

「5年後損する?」FPがあえておすすめしないNISAの6つのデメリット (4ページ目)

ふやす 内山 貴博

そして最後は、そもそも長期投資にはNISAを活用せず、短期売買でNISAを活用する方法を提案します。「老後資金は投資信託でじっくり貯め、お小遣い程度で株の売買をしています」という人も多くいます。この場合、老後資金準備にはNISAを活用しないという割り切った方法です。

実は、NISAだけが非課税ではありません。確定申告をすることで、分離課税である株の譲渡益などの税負担を軽減することも可能です。例えば専業主婦などはそもそも給与所得などがないため、自らの基礎控除といった所得控除を分離課税である株の譲渡益に適用し、実質非課税という展開も想定されます。

さらに、老後資金として準備しておき、リタイア後に各種所得が少ない年に投資信託を売却して確定申告を行えば税負担が生じないことも考えられます。

税体系に踏み込むためやや複雑となりますので、詳細は別の機会に譲りたいと思いますが、NISAのメリットやデメリットを意識することなくのんびり投資をする方が結果として運用面でも、そして税務面でも大きなメリットを受けることにつながるかもしれません。とはいえ、せっかくの非課税枠なので老後資金準備とは別枠で短期投資などを行うのであれば、そちらでNISA枠を活用するのも良いと思います。

今回、NISAのデメリットに焦点を当てながら注意点をお伝えしました。3タイプのNISAはそれぞれ時限措置で、将来は利用できなくなる予定です。今のうちにたくさん非課税のメリットを受けられるといいですね。

▼関連記事
2019おすすめの資産運用は?保険、イデコ、国債など13種類を徹底比較
どっちがおトク? 税金から考えた「NISA」と「つみたてNISA」

4 / 4