転職するなら住宅ローンに注意!借入や返済中の影響とは
住宅購入者の多くが利用する住宅ローン。この住宅ローンを上手に組み、そして返済していくことが重要なポイントの1つとなります。住宅ローンを検討しており、かつ転職の予定がある方は特に、この住宅ローンを組むタイミングが重要となります
住宅ローンとはいえ、平たくいうと「借金」です。借りる人の信用度によっては、審査が通らずローンを組めない、つまりお金を借りることができない場合もあります。また、一般的に住宅ローンの契約をする際は「団体信用生命保険」(略称「団信」)という生命保険に加入することになります。団信に加入することで、契約者が亡くなったとしても遺族はローン残高を払う必要がなくなります。そして、この団信に加入するためには通常の保険と同様の健康告知があり、健康上の理由でこの団信に加入できない場合も。団信に加入できないことは、住宅ローン契約自体できないことを意味します(一部住宅ローンを除きます)。
健康状態だけでなく、住宅ローン契約前は契約者自身の収入や勤務先、そして勤続年数まで審査されることになるため、転職を考えている方は、どのタイミングで転職するのか?ということも重要な要素となりえます。
住宅ローンを組むタイミングは、転職前と転職後どっちがいい?
結論から言うと、住宅ローンは転職前に借り入れるべきです。一般的に住宅ローン契約の審査は「生活や収入が安定しているか?」という点が大きなポイントとなります。よって、収入が不安定な自営業より公務員の方が高評価となりがちです。会社員においては、勤務先の会社の規模や勤続年数などが安定度を確認する要素となるわけです。いくら優秀な人材でヘッドハンティングをされたからといっても、転職後すぐは、その会社での勤続年数は数カ月となります。客観的に見ると「この人はすぐに会社を辞めるかもしれない」「長く勤務できないかもしれない」と見られ、安定した収入という観点からはマイナスポイントとなります。よって、住宅ローンを借りる、または既存のローンを借り換える場合などは転職前に行う方がよいでしょう。
転職後や勤続年数が浅い人が住宅ローンを借りようとすると、審査に通りづらい?
銀行によって異なりますが、通常は住宅ローンを借りる際に1年~3年程度の勤続年数が要件となりますので、転職後すぐの審査は厳しくなると思われます。ただし、金融資産が多い場合やその他総合的に判断して審査されるため、最初からあきらめることなく、一度金融機関に相談してみてください。住宅ローン審査は就職などの面接によく似ており、「この人なら大丈夫だろう」と思ってもらえるようにしっかりアピールすることが重要です。厳しいと思われていた人がローンの審査に通ったというケースを何度も見てきました。そして、その逆で絶対大丈夫だろうと思っていた人が審査に通らなかったケースもあります。
住宅ローン返済中に転職した場合は連絡や手続きが必要?
返済中の転職は関係ありません。転職したからといって借りているローンを完済しなさいといわれることもありません。今まで通りきちんと毎月返済できれば大丈夫です。住宅ローンの返済は30年前後の長期に及ぶため、その間に転職や独立など働き方が変わることも想定されます。決断した後に、「ローンを返すのが大変・・・」では困りますので、事前にしっかり計画した上で転職などの決断をしてください。
まとめ
マイホーム購入が大きな目標の1つという人も少なくないと思います。実際に購入すると、自分の家、自分の庭、居心地の良い空間に癒やされ、「買って良かった!」と思うことも多いですが、同時に大きな借金の返済もスタートしているという意識を持ち続けることが大切です。住宅ローンを組む際には、転職や健康について注意が必要なことを心に留めておいてください。会計上、住宅は資産となり、そして住宅ローンは負債となり、それらは表裏一体です。それぞれと向き合うことが快適な生活を続けるためには欠かせません。時々、住宅の資産価値とローン残高を確認し、今後のライフプランを立ててみることをおすすめします。
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